勉強犬

「第二の家」学習アドバイザー。
世界中に「第二の家」=「子どもたちの生きる力を育てる場所」を作ろうと画策中。過去に3000人以上の生徒の個別指導経験を持つ。元広告営業犬。学生時代は個別指導塾の講師。大手個別指導塾の教室長(神奈川No,1の教室に!)・エリアマネージャーを経て、2015年ネット上で「第二の家」HOME個別指導塾を開設。

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ある体育祭の奇跡の物語

それは、私のささやかな夢だった。私が中学校の教員になって、これまで担任として受験や行事を沢山経験してきたのだけれど、なぜか不思議と、受け持ったクラスが体育祭で優勝することはなかった。別にそのことをそんなに気にしているわけではないんだけど、ふと生徒たちにそんな話をしたら、「先生、じゃあ俺たちが優勝してあげるよ」というので、楽しみが増えた。「じゃあ、応援合戦優勝とブロック優勝と学年優勝のトリプルクラウン獲ったら叙々苑奢って。大人になった時でいいからさ」という条件付きだったが、安請け合いで「いいよ」と答えた。応援合戦はうちのクラスの得意分野で、贔屓目に見ても優勝は堅いと感じていた。ただ、ブロック優勝と学年優勝は、ちょっと難しいだろうなぁという感じ。うちは青組なのだけど、強敵は茶組だ。茶組にはパワー系の部活動のキャプテン達、通称ビッグ4が控える。予行練習での綱引きなど、勝てた試しがない。青組の勝機があるとすればリレーか。ただ、種目ごとの総得点を計算するとやっぱり少し難しそう。叙々苑はけっこう遠いかも。でも、練習の段階から嬉しいことは沢山あった。なかなか学校に来れないAが「体育祭は全部出たい」と言ってくれたし、応援団長のBは「後輩にいいとこ見せなきゃ」と苦手な勉強も頑張るようになったし、体調不良気味のCはお医者さんからすべての競技への参加を認められた。運動が得意な子も、そうじゃない子も、メンバー決めなどみんな知恵を絞ったり、真剣に練習に取り組んだり、声出しをしたりしていて、みんな優勝を目指して頑張っていた。運動が苦手な子だって卑屈になるわけじゃなくて、「その分自分はこんなことをやるよ」っていう話をしていて、手前味噌ながら「良いクラスじゃん」と思ってしまった。私は行事が好きだ。みんなで一つの目標に向かって団結して頑張る。勉強ももちろん大事だけれど、「みんなで頑張る」ことの楽しみや大変さや嬉しさを知ることも、学校生活ではとても大事なことだと思う。みんな頑張っている。たとえ優勝という結果が伴わなかったとしても、そんな姿勢を見れただけで、私はなんだかすごく嬉しかった。というわけで、素晴らしい生徒たちから、体育祭前にもう十分HAPPYをもらっていたわけだけれど、彼らは体育祭当日も、私にそれはそれは素敵なプレゼントをくれた。今日はそんな話をしようと思う。あ、ちなみにこの物語は、どこかの体育祭で起こっただろう事実を元にして作られた完全なフィクションです。念の為。ある体育祭の物語