未来を生きる生徒に伝えたい「お仕事」や「働く」ということの意味について


教室での掲示物「THE WORKS」の新作を作成しています。今までのはこちら。


今回は「コピーライター」など生徒たちにそんなに馴染みのないお仕事をいくつか紹介しようと思っています。


そんな中、ちょうどこの掲示物のファンで、前のものから熱心に注目してくれていた高校生の男子生徒が、ある質問を僕にぶつけてきました。


「先生、人ってなんで働くんですか?」


ほう。これはなかなかの質問です。トーン的に「いや、楽しいからでしょ」なんて気軽には返せません。なんだか将来を見据えてちょっと真剣に考えている様子なんですよね。こちらもきちんと答えましょう。


「じゃあさ、そもそも働くってどんなことだと思う?」


質問に質問返し。ちょっとズルいですが、まずはそこの意識合わせをしないと話がおかしくなってしまいます。


「うーん、お金を稼ぐってこと?」


悩みながら彼はそう答えました。もちろんそれも間違いではないでしょう。


「そうね、お金大事だもんね。じゃあそう思っている大人にとっては【何で働くの?】の答えは【お金を稼ぐため】になるんだろうね」


「そっかー」なんて言いながらイマイチ納得していない様子です。僕もここで話を終わらせるつもりはありませんでしたが、先に手を打ってきたのは彼の方でした。


「先生もそうなの?」


おお、鋭い質問です。僕は「まぁ、お金は大事だと思うけど…」と前置きをした上で、(ちょっと良い大人ぶって)答えました。


「人生ってどんなに長く生きても100年でさ、その中でお仕事をする時間ってものすごく長いわけよ。寝ることの次ぐらいかもしれない。そしたらさ、なるべく楽しいことやりたいよね」


彼は頷きながら、次の言葉を待っています。


「俺自身はさ、だから一番楽しいことをしたくて色んなお仕事を見て探したの。最初に入った会社は求人広告の営業マンっていうお仕事だったから、それこそ色んなお仕事を見ることができたしね。そして、本当にやりたいことが見つかったのは、たしか3年目の頃だったかな」


子どもの頃に浮かべたウルトラマンや仮面ライダーから始まって、野球選手や漫画家や小説家や編集者や映画監督や学校の先生やカウンセラーを経て、僕はやっと、自分がやりたいお仕事を見つけたわけです。学生時代も講師をしていたわけですから、意外と近くにあったんですよね。


「それがね、このお仕事だったってわけ。真面目に聞いてくれたから真面目に言うけどさ、俺はけっこう教室長ってお仕事が好きなのよ。自分にとっての天職だと思って、このお仕事を続けてるのね。だから、お金も大事だけど、俺は楽しいからこのお仕事をしてる。ま、もちろん楽しくないこともあるんだけど、総じて楽しい。プラスマイナスでいつもプラス。それってさ、すごい幸せなことだと思わない?それでね…」


またまた良い大人ぶって僕は彼に言います。そうそう、これが僕のお仕事でもあります。


「そんな天職と思えるようなお仕事に、あなた達にも出会ってほしいと思ってる」


彼が僕の目を見ながらごくん、と息を呑みました。


「そしてね、そのことが、ちゃんとあなた達の素晴らしい人生につながると信じてる」


いい話風になりすぎた感を悟って、ここからは多少軽い感じを出しました。


「でさ、その【天職に出会うための一つの手段】が、勉強して選択肢を増やすことってなわけよ」


勉強というワードが急に出てきて彼は軽い苦笑いをしますが、僕は続けます。彼もその意図を汲み、ちゃんと聞いてくれます。いい子ですね。


「小中高生のうちに勉強頑張っておけばさ、将来の選択肢は間違いなく増えるからね。それにどんなお仕事でも絶対に【勉強】ってしなくちゃいけないから、そのときのためのいい練習にもなるしね」


「そりゃそうですね」といった感じで彼がわかったよサインを出しました。しかしここで話は終わりません。話は、もう少しだけ続きます。ちょっとまた真面目なトーンで。


「でさでさ、流れでもう一つだけいい?」


もちろん彼は頷いてくれました。


「俺が前の仕事をしていたときにね、ある社長さんに同じ質問をされたの。人は何で働くと思う?って」


今回と同じ質問です。首を傾げる僕に、その社長はこう続けました。


「働くってな、人のために動くって書くんだよ。人のために動いて、それが価値になる。それが仕事になる。それが働くってことだよ」


僕はその言葉を聞いたとき、雷に打たれたような思いで、固まってしまった記憶があります。そうか、働くって、お仕事って、誰かのためにやることなんだ。言われてみれば当たり前だけど、実際に言われてみたら、胸に刺さるものがありました。


彼にもそのグサリ感は伝わったようです。そしてちょっと補足。


「ちなみにね、何かの調査で見たんだけど、成功者の多くはそういう【誰かのために】という価値観を持っている人が多いんだって。人間ってさ、【誰かのために】が一番頑張れたりするんだよね」


「うんうん」と熱心に聞いてくれている彼に、オチを一つ。


「まぁ、その社長は【仕事は誰かのためにやるものだ】なんて言いながら、その【誰か】は【自分】でもいいんだけどなって笑ってたけどね」


彼も笑顔になったところでまとめです。


「まぁ、長々話したけどさ、あなたの人生はあなたのものだから。なぜ働くのか、あなたなりの答えがいつかちゃんと見つかるといいね」


生徒にそう言いながら、改めて自分へも向けた言葉でした。


なぜ働くのか?


自分のため。家族のため。お金のため。楽しいから。色々あるけどさ、やっぱり教育業の人たちって、誰かのために働いている人が多いと思うんだ。その誰かが、なるべくHAPPYな人生を送れるように。その誰かが、目標達成をできるように。その誰かが、昨日の自分に打ち勝てるように。そして、その誰かの未来が、輝きで満ち溢れるように。


つまりそう、君のような生徒のためにさ。


照れくさすぎて本人には言いませんでしたが、ここに改めてこっそり記しておきましょう。


本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。

まぁ、納得してくれて、勉強にもより一層身が入ったみたいなので、よかったです。


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塾という場所が好きです。生徒の成長する姿を見るのが好きです。生徒や保護者と未来の話をするのが好きです。合格や目標を達成して一緒に喜ぶのが好きです。講師と語り合うのが好きです。教材とにらめっこするのも好きです。新しい人と出会うのも好きです。ブログも、好きです。

勉強犬

「第二の家」学習アドバイザー。
世界中に「第二の家」=「子どもたちの生きる力を育てる場所」を作ろうと画策中。過去に3000人以上の生徒の個別指導経験を持つ。元広告営業犬。学生時代は個別指導塾の講師。大手個別指導塾の教室長(神奈川No,1の教室に!)・エリアマネージャーを経て、2015年ネット上で「第二の家」HOME個別指導塾を開設。

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