課題「CD」「鳥」「差出人」

『僕のお葬式』


気が付いた時、僕は空にいた。

鳥みたいに宙に浮いてた。

体は半透明。声も出ない。

空中を泳ぐようにして進んで、屋根をすり抜けた僕が見たのは、何と自分のお葬式だった。

 

僕は死んだんだ。

今にも消えそうな記憶をやっとつかまえた僕の頭も消えそうだった。

響くお経。

黒ずくめの大人達に混じって無理して正座を組んでる徹を見つけた。

僕の息子だ。

立派な息子だ。

少年野球をやってて、選球眼のとってもいい一番バッター。

だけど、やっぱり僕のことは見えないらしい。

 

徹の目の前には君がいる。

智恵。

君はとってもいい奥さんだったよ。

こんなことになって本当にごめん。

そんなに悲しい顔をしないで。

僕は君の笑顔が大好きだから。

 

二人でいっぱい笑ったね。

徹が生まれた時の君の笑顔は忘れられない。天使みたいだった。

遊園地での大喧嘩も、夢中になったボーリングも、いつか自家用車で行った短い新婚旅行も、

多分君とだから楽しかったんだ。

向こうに行っても絶対に忘れないから。

 

ABCD…と規則正しく続いてくアルファベットみたいに、

この先もただ平凡な今日と明日が繰り返されていくんだと思ってた。

徹の頭をもっと撫でてやればよかったな。

お前は最高の息子だって何度も言ってやればよかった。

こんな日が来ると知ってたら、君には毎朝のキスを欠かさなかったのに。

ごめんね。もう行かなくちゃならない。

心残りは本当にたくさんあるけど、きっといい人生だった。

この世界に生まれて、君達に会えて本当によかった。

 

ねぇ 聞こえる?

今までこんな僕のそばにいてくれてどうもありがとう。

最後に伝えたいのはとっても単純なこと。

 

愛してる。

 

近くでも遠くでもないそんな場所から、風に乗っけて君達に届けた差出人は僕だよ。





【教育・道徳的観点から】


このサンプルは、

その昔、三題噺という企画で作ったお話で、

今思えば私が一番最初に書いたお話のような気がします。


何事にも、最初があります。

下手くそでも、失敗したとしても、

初めというのは、やってみることに意味があるのだと思います。


拙い作品ですが、

個人的にはCDの使い方がお気に入りです。



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塾という場所が好きです。生徒の成長する姿を見るのが好きです。生徒や保護者と未来の話をするのが好きです。合格や目標を達成して一緒に喜ぶのが好きです。講師と語り合うのが好きです。教材とにらめっこするのも好きです。新しい人と出会うのも好きです。ブログも、好きです。

勉強犬

「第二の家」学習アドバイザー。
世界中に「第二の家」=「子どもたちの生きる力を育てる場所」を作ろうと画策中。過去に3000人以上の生徒の個別指導経験を持つ。元広告営業犬。学生時代は個別指導塾の講師。大手個別指導塾の教室長(神奈川No,1の教室に!)・エリアマネージャーを経て、2015年ネット上で「第二の家」HOME個別指導塾を開設。

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