映画の予告の福士蒼汰が格好良かったので、
知人に借りて読んでみました。
『ちょっと今から仕事やめてくる』
何ともドキッとするタイトルですが、
すぐに読めて、笑えて、ホロリともできて、
なんだかいい気分にさせてもらえる素敵な本でした。
生徒のみんなには「お仕事」ってあんまりイメージ湧かないかもしれないけれど、
職場にかかわらず自分が苦しい場所にいる時に、助けになる本だと思うから、
ぜひ読んでみて欲しいなー。
以下、ネタバレ有感想です。
今、君が苦しくてたまらない場所にいて、
そこから逃げようとする時が来たなら、
誰かがこう言うだろう。「根性無しだなー」
或いはこう言うかもしれない。「そんなんじゃどこに行ってもどうせ駄目だよ」
もしかしたらさ、
それを言うのは他の誰かじゃなくて、
自分自身なのかもしれないけれど、
ねぇ、ちゃんと知っておいて欲しい。
逃げてもいい。
世界中に生き方はいくらでもあって、
良い人はたくさん居て、
素敵なことはいっぱいある。
この世界はとてつもなく広いから。
ブラック企業で疲弊する主人公・隆に、
謎の男ヤマモトは執拗に転職を勧める。
それは亡き弟を救うことができなかった自らへの罪滅ぼしでもあるのだけれど、
いつでも陽気に振る舞うヤマモトが、隆に向けて真剣に想いを語ったこの言葉が印象的だった。
なあ、隆。お前は今、自分の気持ちばっかり考えてるけどさ。一回でも、残された者の気持ち考えたことあるか?なんで助けてあげられなかったって、一生後悔しながら生きていく人間の気持ち、考えたことあるか?
君がたとえ逃げても、
格好悪くても、根性なしでも、ダサくても、
そんな君を大切にしてくれる人を君は、
ただただ大切にすればいいんだよ。
長くそこに居ることで活躍できることもあるだろうし、
場所を変えて大成功をおさめることもある。
どちらが不正解というわけじゃないから、
頑張れるならずっとそこで一生懸命頑張ればいいし、
「もうダメだ…」まで頑張ったなら、
胸を張って逃げればいいんだ。
いや、それはむしろ逃げるというよりは、
方向を変えて前へ歩き出すということだ。
物語終盤、タイトル通り会社を辞めにいった主人公が、
うるさい上司に向かってこう言い放つ場面がある。
「俺の人生を、お前が語るんじゃねーよ!」
まったくもって、その通りだ。
これは君の人生。
君が選ぶ場所。君が暮らす家。君が食べるもの。君が過ごす一日。
それはすべて他の誰でもない君のものだから。
これは君の君による君のための物語。
勝手に誰かに主人公の座を譲るなよ、勝手に幕を下ろすなよ、
その物語を観たい人はいっぱい居るんだからさ。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
ねぇねぇ、その内の一人が僕だよ。君の物語を楽しみにしてる。
そして、元気になれば、また、何でもできる。
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