理科地学大地「岩石・火山・地層」解説と対策!大問先生の神奈川県公立高校入試問題簡単説明会



神奈川県公立高校入試学力検査問題の攻略です。ちょっと古い過去問を使います。


大問先生と三人の生徒(偏差値60以上のAくん、偏差値50のBさん、偏差値40以下のCくん)の掛け合い形式で、入試問題の分析と対策を行います。


今回攻略する大問は、理科の地学分野の「岩石・火山・地層」!


大問先生、よろしくお願い致します。



過去問における火山や岩石や地層の出題は!?傾向と位置付け



先生「はーい、こんにちは。今回対策する大問は理科の地学分野の【岩石や火山や地層】でーす。多くの公立中学校では一年生に地震と一緒に習った分野ね」


C「一年生で習った単元か。うん、それは忘れてるな」


A「念のため、学習系統図を貼っておきます」


 B「大地の単元は、地震とか火山とか鉱物とか地層とか色々出てきてパニックになった記憶があります」


先生「そうね、ここもまずは用語や知識をインプットすることが重要よ。今回も対策カンファレンスを実施してから、実際の入試問題を解いてみましょう。過去の出題、けっこうされてるのよね、この単元」


A「調べてみると、この分野の出題は29年度の問8、28年度の問4、27年度の問4・問8とこの3年分だけ見ても人気単元です。26年度はお休みですが25年度よりも前もほぼ毎年出題が見られます」


先生「そして、そんなに正答率も悪くない。つまり対策をきちんとすれば得点源になりやすい単元ってこと。それじゃ早速対策に行ってみようかしら。安心してついてきて。私、失敗しないので」



大問先生による理科大地対策勉強術式カンファレンス



先生「さっきも言ったけど、まずは知識のインプットが大事。知識を使うも何も、肝心の知識が入ってなきゃ使うのもできないからね」


C「でも、なんとかガンみたいの多すぎて覚えらんないよ。武器かっつーの」


A「武器かともかくは置いといて、たしかに多いよね。岩石とかってどうやって覚えるのがいいんですか?」


先生「理科はやっぱりイメージが大事よ。分類してイメージで覚えるが基本。それじゃあ【岩石】【火山】【地層】の順にイメージで覚えていきましょうか」


ABC「御意!」


先生「まずは【岩石】。火山や地層でも使う知識だから、集中して一気に覚えてしまいましょう。分類して覚えるのがいいわね。以下の図を見てちょうだい」




先生「岩石は、【火成岩】【堆積岩】に分けて覚えましょう。まずプリント上部の【火成岩】とは、マグマが冷えてできた岩石のこと。「火山岩」と「深成岩」に分かれます」


A「浅い所でできて斑状組織なのが「火山岩」。深い所でできて等粒状組織なのが「深成岩」か。深いところで落ち着いて固まったから等粒状組織ってイメージもできるね」

C「「火山岩」は、「白から黒!リュウモンアンザンゲンブ!火山爆発拳!」という謎の呪文で覚えた」

B「「深成岩」は「黒から白で反戦歌(はんせんか)」で覚えました」


先生「いいわね。語呂とイメージが合わされば最強よ。もう一つの【堆積岩】とは、れきや砂や泥や生物の遺がいが重みで押し固められてできた岩石のこと。「れき岩」や「石灰岩」など種類が豊富だけど、よく問題で使うのは火山灰でできた「凝灰岩」。とりあえず今は「凝灰岩」の層がキー層になるということだけ覚えておいてね」


C「この図わかりやすいな!」


先生「私の師匠が作ったこのプリントもよく見ておいて」


先生「岩石の中に含まれている鉱物は入試でも小問で問われたりするから頭に入れておきましょう。岩石と色とセットで頭のなかに収納すると覚えやすいわよ」


C「火山岩は完璧な気がする!リュウモンアンザンゲンブ!火山爆発拳!もう一方が深成岩」

B「白い鉱物は、セキエイやチョウ石ね。なんだか鳥っぽい」


先生「火山の知識としては、イメージとして、マグマの粘り気が強いからドーム型になって、粘り気が弱いから平らな形になることを押さえておきましょう。あと、粘り気が強いほうがもちろん爆発力も強そうよね」

A「二酸化ケイ素を多く含むマグマほど粘り気が強く溶岩は白っぽくなるんですよね」


先生「知識はあればあるほどいいわ。あとはそれを使えるかどうかが鍵。それについては後ほど実際の問題でチェックしましょうね。最後に【地層】よ」


C「地層って覚える言葉が多い感じがする…」


先生「そうね。風化(気温の変化や雨で岩石が表面から崩れていく現象)、侵食(流水が岩石を削る働き)、しゅう曲などの言葉は押さえておきましょう。さっきも言った岩石プリントの【堆積岩】の話がメインになります」


B「たしか…他にも化石とかもありましたよね」

A「そうだね。示準化石とか、示相化石とか…」 C「??」


先生「ちょうど持ってきました。化石も2つあって、時代がわかるのが【示準化石】。環境や様相がわかるのが【示相化石】。化石自体は同じものでも、読み取り方でどちらにもなるのよ。時代を読み取れば【示準化石】、環境を読み取れば【示相化石】というわけね。詳しくは下記のプリントを隅々まで見てね」



A「本当に覚えることが色々あるなぁ。こういう知識は一気に覚えて、すぐに問題で使ったほうが良さそうですね」


先生「その通り。使うことで記憶も定着するし、活用力も高まるわ。【地層】の単元は他にも柱状図の見方がポイントになるけど、それは実際の問題で使ってみましょう。じゃあ、本番いくわよ」



術式開始




2015年度(平成27年度)の過去問 問4



先生「まずは27年度の問4の(ア)を見てみましょう。配点は3点。正答率は、49.2%よ」


C「化石だ!これはさっき見たばっかだからわかる!えーと、1は示準化石のことだから✕。2もこれだとタイムスリップしちゃうから✕」

B「お、すごい。私も!3は、アンモナイトとフズリナの時代はたしかずれていたから✕。ということは…」

A「サンヨウチュウが栄えたのが古生代で、恐竜が栄えたのが中生代だから、合ってる。4が正解だね」


先生「いいわね。どんどん行くわよ。次は、同じく27年度の問8。天気と大地の分野横断問題よ」



2015年度(平成27年度)の過去問 問8



先生「問8の(イ)から参りましょう。配点は2つできて3点。正答率は50.1%」


C「え?これも超簡単。白いやつでしょ。鳥みたいな1と5」

A「鳥みたいが僕にはちょっと謎だけど、覚えてるならいいね」


先生「正解!この調子で問8後半戦よ」


先生「問8の(ウ)は両方できて配点4点。正答率はとても低い28.5%」


C「これは難問。Xなんか全部当てはまるじゃん」

B「記録2を落ち着いて見てみます。同じくらいの大きさの鉱物でできているということは、等粒状組織。ということは、「深成岩」の話ってことですよね。深成岩は深い所で形成されるから、3と5が正解かしら」

A「1の白と6のマグマの粘り気の組み合わせも迷ったけど、その場合は深成岩じゃなくて火山岩がみられるはずだからひっかけだね。僕も答えは3と5になりました」


先生「素晴らしい!でも、まだまだ続くわよ。年度を変えましょう。29年度で地層の問題を!」



2017年度(平成29年度)の過去問 問8


先生「29年度問8の(エ)ね。配点は4点。正答率は40.8%」


◯「【地層】の「柱状図」を使う問題だな。数字を振って柱状図を書くと見えてくるものがあるぞ。さぁ、レッツシンキング!」


C「とりあえず柱状図書いて数字を振ってみた」

A「各々の地点の地表0mからの距離を振ったんだね。あ、ここで先生の言っていたキー層を使うのか!赤にしたところがキー層の火山灰(凝灰岩)層。ん?高さがずれてるとこがあるぞ」


B「地点Xのキー層が207〜206、地点Yのキー層が206〜205、地点Zのキー層が206〜205だから、Xだけちょっと高いってことか」


C「となると答えは、XとYがズレていて、YとZがズレていないっていう1か!」


先生「やるじゃん、正解。柱状図、もう一本いってみますか!28年度もいっちゃえ」




2016年度(平成28年度)の過去問 問4



先生「28年度は問4の(ア)。配点は3点。正答率は43.6%」


C「柱状図マスターの私に任せなさい。これはabcdに注目して解けばいいんでしょ」

A「bの前か後ろかでⅠとⅢ、ⅠとⅣは比べられる。dの後ろにあるのはⅡだけだから一番古いっていうのもわかる。わからないのは…」

B「1のⅢとⅣの比較だけだね。どっちもdの前にあるもんね」


先生「正解!すごいすごい。ちょっと古い問題にもアタックしてみましょう」




2013年度(平成25年度)の過去問 問4



先生「25年度の問4の(イ)ね。正答率は71.7%と高めだけど今までとは違う知識が必要よ」


C「え?見た感じ4」

A「水平方向から押し縮めるような力が働いたってことは、しゅう曲だね。僕も4」

B「それぞれの地層の厚さが一定だから、水中とかで水平にできた地層なのかもね。私も4」


先生「Cくんは入試までに説明できるようにしておきましょうね。それではラストの問題よ」



2009年度(平成21年度)の過去問 問8


先生「最後は21年度の(イ)(ウ)(エ)です。正答率は(イ)が50.1%、(ウ)が64.1%、(エ)が51.3%。全問正解したいわね」


C「(イ)はさ、また鳥の問題(ではない)。白はチョウ石、セキエイでネバネバだから、2」

B「(ウ)は、環境や様相がわかる化石のことだから、示相化石」

A「(エ)は、③のことがわかるのは下に火山灰の層がないのが証明されたらだから3」


先生「あらまぁ、素晴らしい。全問正解。これで術式完了よ」



術後の振り返り



先生「お疲れ様でした。各々感想は?」


C「覚えることが多くて大変!」

B「理解はできてきたけど、忘れてしまわないか今も不安です」

A「過去問にはれきや砂の粒の大きさまで問われるものもありましたよね。まだまだ問題演習したいです」


先生「そうね。インプットしたものは、アウトプットし続けないと忘れちゃったりできた気になっちゃったりするから、過去問や教材を使って、この分野の演習を繰り返しましょう」


C「問1〜問8まで全部これならいいな」 先生「それは逆にハイレベル」


先生「ともかく、今日はここまで頑張った自分たちを褒めてあげてください。少し時間が経ったら、今度は同じ問題を一人で解いてみて理解を深めるのよ」


ABC「わかりました!」 先生「そこは」 ABC「御意!」


目の前の生徒を救うというポリシーのもと、圧倒的な腕で数多くの受検生を救いながら、難問良問はびこる入試界に鋭いメスを入れてきたフリーランスの天才講師・大問未知子。群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、HOME個別指導塾公認講師のライセンスと叩き上げのスキルだけが彼女の武器… 


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塾という場所が好きです。生徒の成長する姿を見るのが好きです。生徒や保護者と未来の話をするのが好きです。合格や目標を達成して一緒に喜ぶのが好きです。講師と語り合うのが好きです。教材とにらめっこするのも好きです。新しい人と出会うのも好きです。藤沢の街が好きです。ブログも、好きです。

勉強犬

「第二の家」学習アドバイザー。
世界中に「第二の家」=「子どもたちの居場所であり未来を生きる力を育てる場所」を作ろうと画策中。元広告営業犬。学生時代は個別指導塾の講師。大手個別指導塾の教室長(神奈川No,1の教室に!)・エリアマネージャーを経て、2015年ネット上で「第二の家」HOME個別指導塾を開設。2019年藤沢にHOME個別指導塾リアル教室を開校。