ゴールデン・グローブ賞7部門受賞!アカデミー賞6部門受賞!
ミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」(LA LA LAND)を観てきました。
まさに圧巻のシーンの連続。
ミュージカル映画はRENT以来でしたが、
やっぱり間違いないですね!
予告見ると興奮と感動が蘇ってきます!
放送作家の鈴木おさむさんが
感想で「まだ観ていない人が羨ましい!」とおっしゃっていましたが、
その気持ちよくわかります。何も知らぬままもう一度楽しみたい!
でも、観ちゃったからには、そこから学びましょう。
大人の感想文シリーズ第三弾です。
今回も「興味ない人でも観たくなる!」を目標に進めてみます。
ネタバレもあるので、観たくなった時点で引き返してくださいね。
※僕自身もネタバレ後に観ましたが良かったです、とだけ言っておきます。
ここから感想です。
個人的なこの映画のテーマは「魔法の音」。
所々にユーチューブもセットしてあります。
ぜひ聞きながら読み進めてみて下さい。素晴らしいですよ。
さぁ、まずはCASTから。
主人公はこの二人!
ジャズのお店を持つという夢を持つピアニスト、セバスチャン(セブ)役は、
『きみに読む物語』のライアン・ゴズリング。
なんと本編のピアノ演奏はめっちゃ練習してすべて彼が弾いたのだとか!素晴らしい!
これからブレードランナーの新作も控えていますね。楽しみです。
でも正直僕もジャズ・バーの名前にチキンはどうかと思いますよ。
※自分のお店の名前を「チキン・オン・スティック」という名前にしようとしていた。
売れない女優ミアを演じるのは、
『アメージング・スパイダーマン』のエマ・ストーン。
この役、エマ・ワトソンにもオファーがいっていたなんて噂も。
でも、ストーンさんでピッタリだったと思います。
この女優さん、すっごい可愛い!とか綺麗!って感じじゃないけれど、
なぜか目を奪われるんですよね。歌もすっごく上手い!
そして、
めちゃくちゃチョイ役なのに、圧倒的な存在感を放つのは、
『セッション』のJ・K・シモンズ。
見てわかると思うけど全然JKじゃない。※関係ない。
役名は覚えていないけれど、登場シーンは全部覚えている。不思議。
監督・脚本は『セッション』のデイミアン・チャゼル。
「音楽がいい映画に駄作はない」という法則を知っているかのような、
音楽攻めができる素敵な映画作りをされる方ですね。
チャゼルさん、僕もそれ気付いてましたよ!(みんな知ってる)
天使にラブソングを、スクールオブロック、サウンドオブミュージック、ピッチパーフェクト…
そうです!なんと言ってもこの映画の見所は「音楽」。
観た人観た人サントラ買っちゃってますね。
初っ端いきなりみんなが車の上で踊りだした時は、
「どうしたどうした100人乗っても大丈夫が始まるのか」
「あ、ミュージカルのこの感じ、ついていけるかな」と一瞬不安がよぎりましたが、
あれもきっとこの「魔法の世界ララランド」へ誘う演出の一つだったのでしょう。
ぐいぐい来たから引っ張り込まれましたよ。
そこからはもうすっかり虜。
会話や音楽もテンポよく、物語の中にどんどん引き込まれていきます。
主役の二人の演技と歌には魅了されっぱなしでしたね。
映画ファンがニヤリとするような場面や、※プリウスはみんな笑ってた。
服装や小物に多くのメッセージが込められていて、
まさに一瞬も見逃せない映画でした。
唐突ですが、二番目に「おお」と思ったのは、
セブが挫折したミアを「図書館の前の家」に連れ戻しに行ったシーンで、
セブが【会う・話す→連れていく】ではなく、
【会う・話す→明日の朝迎えくるよ】という選択をしたこと。
一晩待つセブの大人感と共に、
「いいかい?何だって最後は自分で決めなくちゃ駄目なんだよ」というメッセージを感じました。
これは志望校選びにも通じますが今それについて語るのはやめておきましょう。
朝「自分で選んで」オーディションに向かうことを決めたミアが、
買ってきたコーヒーを持って颯爽とセブの車に乗り込んだのも印象的でしたね。
え?一番のシーンは何って?
それはもちろんあのシーンですよ。
それについてはもう少しだけ後ほど。
改めて、今回のテーマは「魔法の音」でしたね。
話は少し逸れますが、
こんな言葉を聞いたことがありますか?
【長く売れるアーティストになるためには、
なるべく初期に「元気な曲」と「バラード」の二面性でヒットを出すこと】
誰がどこに向けて出したのかもわからないこんなアドバイスを以前どこかで読みました。
「勝手にシンドバッド」「いとしのエリー」のサザンオールスターズ然り、
「夏色」「いつか」のゆず然り、ですかね。まぁまぁ、確かに。
勘のいいあなたならもう何が言いたいかおわかりですね。
そうです。この映画の中にも「元気な曲」と「バラード」の二面性があります。
元気な曲代表。「Another Day Of Sun」。
頭に流れるこの曲で観客の殆どはノックアウトでしょう。
あの車のシーンで流れるやつです!
どうです?勝手にシンドバッド感、ありません?(あんまりない)
「僕は頂を目指す、輝く光を追い求めて。
うまくいかない時も、また立ち上がればいい。
朝が来れば、また新しい日が始まるから」
そして、バラード代表。「City Of Stars」。
劇中に何回か登場する素敵な曲。ソロもデュエットもあります。
二人で弾き語るシーンはとっても素敵でしたね。
ええ、ええ「いとしのエリー」感は…(以下自粛)
「誰かの目の表情で空が明るみ、
新しい扉が開く。
声がする。”私が居るよ 大丈夫”と。
どこへ行くかなんて知らなくていい。
狂おしい気持ちや高鳴る心さえあれば」
両方ともすっごくいい曲!これはサントラ買っちゃいますね。
しかし、しかし、
僕が映画の中に見つけた「魔法の音」とは、
実はこの二つのどちらでもないのです。
ないのに、ある。あるからこそ、ない。
そんな魔法みたいな音は、確かにこの映画の中に存在していて、
そして、確かな輝きを放っていました。
多くの素晴らしい音楽と、映像と、演技が彩るこの映画で見つけた「魔法の音」。
それは、
「沈黙」です。
沈黙。
その無き音が与える衝撃は、
他のどの音よりも強烈で、
観てるだけの僕も思わず息を止めてしまいました。
その衝撃を沈黙ではなくあえて言葉で表すとするならば…
やばい。感想文でこの言葉を使ったらやばいですが、やばい。
これはまだ観てない人は観るしかないですね!
そして、ラストには、
「映画史を変える予想だにしない大仕掛け」があなたを待っています。
そうです、僕の、そしてこの映画を観た多くの人の一番のシーンです。
まだ観ていなくて観たくなった方はここで引き返しましょう。
大丈夫。ここまで知ってても余裕で楽しめますよ。
あ、最後にあなたの期待値を下げて、
より映画を楽しめる一言を添えてお別れしましょう。
僕の前の小学生は途中寝ていました。
※もちろん最後はちゃんと起きてましたよ。
ではでは、観た後に語り合いましょうね!
(ほらほら、下まで行っちゃうと読んじゃうよ!)
さぁ、もう出会った方は、一緒にあの余韻に浸りましょう。
ピアノの旋律と共に、夢と魔法の世界へ旅立つ二人。
今までの素晴らしい音楽に乗って「もしあの時違う道を選んでいたなら…」verの映像が流れます。
映画だからこそできたこの演出。脱帽ですね。
夢と魔法の世界の二人は、
たしかにとっても幸せそうではあったけれど、
夢を叶えた現実の二人と、その世界の中の空想の二人は、
一体何が同じで、何が違ったんだろう。
二人は、違う道を選んで夢を叶えた。
夢を叶えるには何かを捨てなくちゃいけない?
違う、きっとこの映画が描いたのは、
「一度の人生。本当に大切なものは自分が決める」という心の姿勢なのかも。
夢と現実、魔法と努力、笑顔と泣き顔、近道と遠回り、楽と困難、こんにちはとさようなら、
いつだってさ、それが良いか悪いかが重要なんじゃない。
重要なのは、君が選ぶことなんだよ。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
ドラマ風にタイトルをつければ、LAタラレバ男女?…違うな。
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