時代の移り変わりとともに、
「教育」は常に変化しています。
少し前のことですが、小学校・中学校の新学習指導要領が告示されました。
テーマは「社会に開かれた教育課程」!そして「アクティブ・ラーニング」!
今日は少しその中身を覗いてみましょう。
そもそも「アクティブ・ラーニング」とは、
学ぶ人主体の学習手法の一つであり、
学ぶ人が能動的(アクティブ)に学修(ラーニング)に参加する学習法の総称です。
各々が主体的に学修つまり「課題発見と解決」に取り組むことで、
自ら考え生きる力を磨いていこうという方法のこと。
例えば各科目の新学習指導要領のポイントと併せて、
どんな内容、アクティブ・ラーニングが行われる予定なのか見ていきましょう。
【国語】語彙を豊かにする!考え方の育成!
・覚える漢字が増える(特に都道府県・小4までにすべての県を書けるように)
→富山の富は小5、宮城の城は小6で習っておりましたが小4へ。
・引用の仕方や出典の示し方、情報の信頼性の確かめ方、情報の扱い方の事項の新設
・「少人数での話し合い」「文章や図形の活用」「メールやネットの表現・活用」等追加
→現代風の単語が並びますね。そこでアクティブ・ラーニングを導入した授業が行われる予定です。
【社会】現代に則した教育と国土教育の改善!
・選挙権年齢の引き下げ(18歳以上)を踏まえて主権者教育の充実をはかる
→小3で市町村の仕事や税金の役割を学んだりするそう
・竹島・尖閣諸島を我が国固有の領土として初めて明記
・中学では地理が5時間減、歴史が5時間増
→「ムスリム商人の役割」「民族・宗教」「琉球・アイヌ」「地球環境問題」等の内容追加
・歴史探求の進展による表記の変更
→「日華事変」が「日中戦争」へ。「聖徳太子」は「古事記などで厩戸皇子と表記。その後に聖徳太子と称されるようになった」と扱うそう。
【算数・数学】数学的活動と統計的な内容の充実
・小学生では統計を意識し、現行の「数と計算」「量と測定」「図形」「数量関係」から、
「数と計算」「図形」「測定」「データの活用」(1〜3年)
「数と計算」「図形」「変化と関係」「データの利用」(4〜6年)となる
・現在小5の「割合」を小4で比較の仕方を学ぶ際に使用
・現在中1の「代表値(平均値・最頻値・中央値)」を小6へ移行
・現在高校の「四分位範囲」「箱ひげ図」を中2で扱う
・中1に「累積度数」の追加
・中2の図形学習に「反例」を用語として新設。事例が正しくないのを示す際に使用
→ただ証明するだけではない時には「これは違う!」という力が求められる
【理科】日常生活や社会との関連を重視
・東日本大震災を意識した内容変更
→「自然災害に関する内容」を小4から。放射能に関しては中2で取扱い。
・中学の化学分野で「基礎的な金属イオン」「イオン化傾向」を扱う
→高校内容が中学に降りてきた感じでしょうか。
【英語】4技能+1→「読む・書く・聞く・話す・発表」の5領域で目標設定
・扱う語彙数の増加
→小3〜6で600〜700語、中学では1200語から1600〜1800語まで増加
・「外国語活動」を小3・小4で実施
・そこに「読む・書く」を加えた正式教科「外国語」を小5・小6で履修
・中学では原則授業を外国語で行う
・中学で「仮定法(基本的なもの)」「SVO+原形不定詞」「S+beV+形容詞+that節」追加
→学校側が対応できるかどうかも問題ですね。
【その他】
・小学校でプログラミング教育必修化
・道徳はいじめ問題を踏まえた体系的な内容に改善
・東京オリンピック・パラリンピックや日本の伝統文化に触れる内容追加
→家庭科で「だし」を取り上げる、体育でバトンの受け渡しやスポーツの意義に触れる等
プログラミングを小学生たちが実施している姿は、
世代によっては少し違和感をおぼえる方もいるかもしれませんが、
今やそういった知識を持っておくことが常識なのかもしれません。
英語の早期学習は必要だとも思いますが、
はたして学校が対応できるのか、時間はどうやって捻出するのか、
まだまだ課題も山積みのように感じます。
そしてこういった時代や学習指導要領の変更に伴って、
生徒達の勉強法や私たち塾の在り方、も変わってくるかもしれませんね。
少し長くなってしまったので、次回に続きます!
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byダーウィン
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