映画『ドリーム』を見ました。
原題は『Hidden Figures』。聞きなれない響きですが、『隠された人びと』『知られざる人たち』のような意味ですかね。
アメリカだとあの『ララランド』を超える大ヒットを記録したそうです。日本だとタイトルでもめた(アポロ計画みたいな副題をつけようとした)みたいですが、映画の中身は本物。
笑って、笑って、最後にはちゃんと感動できる素敵な映画です。
まずはちょこっとあらすじをご紹介。
1961年、アメリカはソ連との熾烈な宇宙開発競争を繰り広げていた。NASAのラングレー研究所には、ロケットの打ち上げに欠かせない“計算”を行う優秀な黒人女性たちのグループがあった。そのひとり、天才的な数学者キャサリンは宇宙特別研究本部のメンバーに配属されるが、そこは白人男性ばかりの職場で劣悪な環境だった。仲の良い同僚で、管理職への昇進を願うドロシー、エンジニアを目指すメアリーも、理不尽な障害にキャリアアップを阻まれていた。それでも仕事と家庭を両立させ夢を追い続けた3人は、国家的な一大プロジェクトに貢献するため自らの手で新たな扉を開いていくのだった……。
舞台となるのは、まだまだ男女や人種の差別が色濃く残る時代。
史実と色々違う点もあるようですが、「まぁ、こういうことって起こり得るだろうな」と想像できるような差別的な描写が数多くありました。それこそ今も世界中で引きずっている問題ですからね。
強く感じたのは、現代の日本という国は、まぁ色々あれど、頑張りが認められやすい国なんだろうなということ。
この映画の主人公達はいわゆる「天才たち」ですが、そんな彼女たちでさえ、性別や肌の色の違いで思うようなお仕事につけなかったり、認められなかったり、散々苦労しますからね。
でも、そんな彼女たちが、自らの実力で味方のピンチを救い認められていく過程は、最高に痛快でしたね。コメディタッチな部分も多く、テンポもよくて、全編通して気持ちよく観ることのできる映画でした。
子どもたちにも家族と一緒に見てほしい物語です。
ちなみに、映画界の重鎮批評家たちも、こんなコメントを残しています。
「観客が喜ぶであろう心温まる雰囲気の中で、『ドリーム』はアメリカ史から見落とされてきた人々による重大な貢献を周知している」。
「『ドリーム』は魅力を引き出す演出によって、忘却の彼方に追いやられた―そこまでは行かなくとも、多くの人々に知られていない―黒人女性たちを見事に描ききっている。俳優陣による上質の演技と優れた物語によって、本作は観客の時間と金、注目を得るに値する娯楽映画になっている」。
名作に偽りなし!自信を持ってオススメできる良画でした。
以下はネタバレありの感想文になります。夢の叶え方について。
ドリームから学ぶ夢の叶え方。大人の感想文
『上を向いて歩こう』
いくら願っても、叶わない願いは、ある。
いくら頑張っても、報われない想いは、ある。
でもね、だけれどもね、それを前もってわかる人はいない。事前に「あ、これは叶わない」と決められる人は、いない。
沢山の「無理」が彩る夢も、「絶望的」や「不可能だ」が飾る現実も、それを凌駕して成し遂げてきた人たちがいることを、私たちは忘れてはならない。
それでも、自分が掲げた夢を「あ、やっぱり無理かも」と悲観的に眺める日が来たら、上を向いてみよう。朝でも構わないが、感傷的になるなら夜がいい。
そこに浮かぶお月様を見上げて、思い出してみるんだ。
いつかあの場所に降り立った人がいること。いつかあの場所に、届いた夢があること。
そして、その夢の始まりが気になったなら、前へ踏み出す勇気が欲しくなったなら、映画『ドリーム』を観るのがいい。
『ドリーム』には、人が月に立った「アポロ計画」の前身である「マーキュリー計画」においての人びとの奮闘が描かれている。
人が宇宙へ行くという壮大な夢を叶えるとき、そりゃ困難は山程あったのだけれど、人びとがその困難にどう立ち向かったのか、そしてそこで個人個人が自分の夢を叶えるためにどう奮闘したのか、リアルに基づいた物語が、きっとあなたの胸を打つ。
私たちはそこから学ぶだろう。
「女性には絶対になることはできない」と言われていたエンジニアになったメアリーから。
仲間たちと「絶対に無理」と言われた昇進を勝ち取ったドロシーから。
そして、トイレまで800mの道のりを毎回歩かされ、珈琲ポットでさえ除け者にされ、最新型コンピュータのお払い箱になりながらなお、コンピューター以上の計算力で国を救った隠れた英雄から。
夢の叶え方を。世界の変え方を。そして、落ち込んだ日に上を向いて歩く方法を。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
頑張りが報われるってすごく素敵なことだよね。
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