教えるつもりになって学ぶといい。
私もたまに生徒に言いますね。
塾業界に広がった言い伝えのような言葉です。
効果を実証する実験・論文もあるみたいなので、
あながち嘘ではなさそうです。
では、たまには先生の立場になって、
「教え方」を意識してみることが、普段の勉強にもつながるかもしれません。
生徒にとっても、保護者様にとっても、講師や教室長にとっても、
そして私自身の備忘録としても、
なるべく有益になるような「勉強が苦手な生徒への教え方」、
そいつが本日のテーマです。
☻勉強が苦手な生徒への教え方の5ポイント☻
◯目標を設定する
さぁ、授業のスタートはまずは目標設定です。
大きな目標(志望校合格!内申5を取る!テストで平均点以上取る!etc)から逆算して、
今日の目標(進むページ数、正答率、できるようになりたいことetc)を決めましょう。
教える側と教えられる側が共通して納得して目指せる目標がベストです。
目標を設定したら、さぁそのゴールに向かって、一緒に歩き始めましょう。
道中は色々な困難が二人を襲いますが、大丈夫。
大事なことは、共に目標を目指す、その姿勢です。
◯「簡単だ!」と「楽しい!」の魔法をかける
具体的な内容の教え方のテクニックについては、
本日は割愛しましょう(内容によって大きく変わるため)。
教える側が授業の間に目指すのは、
「簡単だ!」と「楽しい!」と生徒に思ってもらうことです。
人間は80%以上うまくいくと思うことしか能動的に動かない。
特に勉強が苦手な生徒は問題を読まずに「わからない」と結論を出したりします。
それを防ぐためには、説明の段階で「お、これなら出来るかも」と思わせることです。
なるべくわかりやすく教えることはもちろんですが、それはテクニックのお話。きりがありません。
ここではどんな内容でも共通の「簡単だ!」「楽しい!」と思わせるコツを、
いくつか挙げておきましょう。
- 「簡単だよ」とこちらがよく言う。
- スモールステップで課題を与える。
- 結論・まとめから言う(鷹の眼学習法とも呼ばれます)。
- 口頭試問をして、出来たら褒める。出来なくてもヒントを出して結局褒める。
- 趣味や好きなものと関連づけて(例を出したりして)説明をしてみる。
- 相手の顔を見て不安そうにしていたらこっちは笑顔になる。
- (教えるときやノートに)絵を描く。
- 勉強に関係ない話もたまにする。
- 先に間違えそうな問題の例を出して説明してから解かせる。
- よく褒める。
などなど。
本日の最後に、授業例を書いておくので、参考になれば幸いです。
◯一人で出来る!をつくる
教えて出来て、はい終わり!ではありません。
人は忘れる生き物。
教えられてすぐのときには出来ても、いざ自分でやる時に忘れては元も子もありません。
教えて、出来た!が生まれたら、何回か似た問題を用意して繰り返し解かせましょう。
繰り返した分だけ忘れにくくなります。
その間、教える側はなるべく口を出しません。
たまーに自分の説明に酔ってしまってずーっと喋っている先生が居ますが、
それで出来るようになるなら、学校の授業で、もうとっくに出来るようになっています。
あえて辛辣な書き方をしましたが、大事なのは、生徒本人に歩かせること。
あなただけ早くても駄目です。二人で一緒にゴールをしないと意味がないのです。
あなたが優しく見守る時間でいつも、生徒は成長していくのです。
◯なぜ目標が達成できないか?を見つける
時にはなかなか前へ進めないこともあるでしょう。
壁にぶつかり、「簡単だ!」も「楽しい!」もなかなか手に入れられない。
そんな時に教える側がすることは、
その原因を見つけることです。
なぜ、目標達成が出来ないのか、はっきりさせることです。
それを見つけるオススメの方法は、
目線を生徒に合わせることです。
(ある本には生徒の中にダイブする、生徒に憑依する等と書かれていました)。
その生徒になったつもりで、一緒に問題に取り組んでみましょう。
すると、「あ、ここがわかってなかったんだ」「お、ここがこうだと思ってたからか」など、
原因が見えてきます。
その結果、ときには目標の修正が必要なこともあるかもしれませんが、
それがわかっただけでも儲けものです。必要な場所まで戻りましょう。
授業というのは、基本的に、
目標へ向かう→課題発見→課題解決→目標達成(ときには修正)を繰り返す場です。
もしかしたらここが教える側の一番のポイントかもしれません。
◯ふりかえる
さぁ、最後です。
授業の終盤には、本日の授業を振り返りましょう。
今日やったことは何か、大切なことはどんなことだったか、再度伝えましょう。
目標は達成できたのか、確認も必要です。
できてたら褒める。できていなかったら原因を伝え、頑張りを承認しましょう。
慣れてきたら、何が出来るようになったのか、生徒本人に言わせてみてもいいかもしれません、
それもなるべく具体的に言えるように練習しましょう。
「数学」ではなく「数学の方程式。分数のやつをかけて整数にするやつ」ぐらいね。
ちょっと長くなってしまいましたね。
最後に、上記のポイントを踏まえた授業例ですが、
言葉で書くと長くなってしまうので、本邦初公開!
「手書き!方程式の教え方プリント」を付録としてつけておきましょう!
【付録説明】
赤が実際ノートに書く部分例。
青は補足や口頭で説明する部分です。
あくまで例だということを、強く言っておきますね。
実際が気になる方は、ぜひ教室で体感してみて下さいね♪
散歩中の勉強犬に直接聞いてもOKです!
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
たまには真面目な内容を。
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