積み重ね科目とは、英語・数学に代表される、「前の内容ができていないと次の内容もできない」科目のこと。
例えば、中学数学の最初の単元「正負の数」がわからない子は、次の単元の「文字と式」「方程式」もおそらくわかりません。
英語でも同様に、「be動詞」と「一般動詞」の違いがわからない子は、いつまでたっても「過去形」や「受動態」などの単元を理解できないでしょう。
こんな風に、基礎から一つずつ積み上げていかなければ成長できない要素の強い科目を、「積み重ね科目」と呼びます。
反対に理科や社会といった積み重ねの要素が薄い科目は、どの単元からでも勉強がスタートできますね(化学式→化学反応式→イオン式など一部例外あり)。縄文時代がわからないから江戸時代がわからない!なんてことはないのです。
「積み重ね科目」は、そうでない科目に比べて、成長するまでに時間がかかります。
一つずつ積み上げていかなければできるようにならないということは裏を返せば、できない=どこかが積み重なっていないということ。
「積み重ね科目」ができていない場合、まずはどこから積み重なっていないのかをチェックし、そこへ立ち戻り一つずつ積み上げていかなければなりません。
だから時間がかかるのです。
それをわかりやすく図示したものが【学習階段】です。絵は気にしないでください。以前落書き程度に描いたものです。
階段の一段一段が「課題」です。この階段はもちろん人や科目・目標によって、段差の数や各段の名前が変わってきます。
「一番上の段」には現状における目標の達成をおきます。例えば難しいテストで満点取りたい人はそれだけこの階段が高く険しくなります。
目標達成の前の段では模試や予想問など目標に近い課題をおいて、本来の目標達成に似た成功体験を積むことが大事です。スポーツで言う練習試合みたいなものですね。
逆に、階段の下の方では、「健康」とか「やる気」といったものが課題になります。
ある意味当たり前のことではありますが、なかなか成績が伸びない子はこういった所に課題がある子が多いです。
また「積み重ね科目」は前述の通り、前の内容が段差になったりするので、積み重ね科目ではない科目に比べて段差自体が増えますから、目標達成のためにかかる時間も労力も多くなるわけです。
この【学習階段】の考え方のポイントは、【下から解決すること】です。
欲張って上の段から解決しようとしても(たとえその時はできたとしても)、すぐに下へ落っこちます。つまりすぐ忘れたりできなくなったりします。面倒ですが、下から一つずつ(または並行して)解決していく他ありません。
そして、だからこそ大切なことが、自分がどの段でつまづいているのか、しっかり把握することです。自分がよく落っこちてくる段はどこなのか。これを把握するのは意外と難しいです。
それこそ自分一人では現在地や課題の段を見つけることはなかなか大変ですから、塾などを活用して早めにその段を見つけてしまいましょう。
例えば内容的なものだと、算数・数学でいえば「分数」「文字と式」「関数」「図形」、英語でいえば「単語」「三単現」「不規則動詞」「不定詞」などの段で、つまづいている子が多い印象ですね。
ちなみに、この【学習階段】を登っていく時には集中力などのエネルギーを消費します。上に行けば行くほどその消費量は大きくなります。そんな時は、パラダイムシフトやスモールステップ、習慣の力を借りて上手に勉強力の消費量を減らして、頂上を目指しましょう。
最後に最も大切なことを述べておきます。
それは、たとえゆっくりでも、登り方が下手くそでも、一歩ずつこの階段を登っていけば誰もが高みへ辿り着けるということです。
オリンピック選手のような大跳躍がなくても、うまく飛べなくても、段を低くして一つずつ登っていけば、誰もが頂上を目指せます。
頂上へ登ったら、そこからまた次の山が見えます。そうしてあなたは、どんどん高みへとその歩を進めていくのです。
見ただけで満点がとれるようになる映像授業はないです。
— 勉強犬🐶第二の家 (@homekobetsu) April 21, 2021
読んだだけで成績が上がる参考書はないです。
楽して成長できるトレーニングはないです。
飲んだら天才になれる薬もないです。
学力を上げるなら、あなたがやるしかないです。
でも、あなたがやるなら、あとはもう上がるしかないです。
この文章を飛ばしながらでもここまで読めた君なら大丈夫。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
さ、まずは現在地の把握!君は今どこに居ますか?
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