こんな記事を読みました。
簡単に説明すると、「要領が悪い人は、肝心なポイントを掴むのが下手」というお話でした。例が分かりやすかったのですが、勉強風にしてみるとこんな感じでしょうか。親との会話をご想像ください。
「学校の課題終わったの?」
「今やり始めてる」
「え、明日締め切りでしょ」
「答え見つからなかったから友達から借りた」
「いや、それはわかるけど先に自分で解いたり進めておくこともできたんじゃない?」
「あー、確かに」
「終わりそうなの?」
「いやちょっときついかも」
「…。ん?最初のページのこれって間違ってない?」
「え?あ、違うとこ見てた」
「え、待って。そしたら次のページもその次も…一回全部消そうか…」
どうでしょうか。なんとなくイメージついたでしょうか。
記事でも説明されていますが、「本人の主観的な努力と成果が釣り合わない」ので、彼らの勉強や仕事はトラブルになりやすいといいます。「え、そんだけ時間かけてまだこれしか終わってないの!?しかもそこすらちゃんとできてないの!?」的なやつですね。
周りは「優先順位!」とか「メモを取って!」とか解決策を提示するのですが、要領の悪い子はその要領の悪さゆえになかなかそれらを使いこなすことができません。
なぜなら、彼らは何を優先するかを間違えるからです。やることを忘れているんじゃなくて、間違ったことをやってしまい、メモがとれないんじゃなくて、大事なことがメモできないのです。
仕事だけではなく勉強にも「やると結果に大きく効く重要な行動」があるのですが、彼らにはその見分けがつかないのです。全部の仕事が同じ重要さに見えるか、重要さが見えたとしてもそれは「怒られるかどうか」的な判断基準になるでしょう。
ですから、成果が労力と見合わなくなるのです。野球上手くなりたいのにずーっとリフティングしているみたいなもんですからね。
記事では(私も愛読している)しんざきさんのブログ記事も紹介されていました。以前ここでも紹介した「要領のいい子と悪い子の勉強法のちがい」というお話です。
例えば教科書の文を使ってこんなちがいについて触れられていました。
教科書に載っている鎌倉幕府成立についての文章。勉強が出来ない子にとっては、この文章って、「どの記述が重要な情報で、どこを覚えればこの文章の要点を抑えたことになるのか」が分からないんですね。というか、そもそも「要点」というものが分からない。 だから、例えば 「無断で朝廷から官位を受けた弟の義経を許さず」 という記述も、 「1185年、国ごとに守護を、荘園や公領に地頭を設置しました」 という記述も、 「先祖から引きついできたその領地の支配を認め」 という記述も、全て同じような重要度に見える。 強いて言うと、「平仮名よりも漢字の単語の方が重要に見える」とか、マジでそういう理解です。
では、こういった場合周りにいる大人はどうしていくと良いのでしょう。記事にある内容も踏まえて、個人的に意識したいのは以下の3点です。
- 早めの動き出し
- ポイント(要点)絞り
- ポイント(要点)を説明してもらう
1の「早めの動きだし」は、その名の通りですね。彼らは何をやるにも時間がかかりますから、早め早めに動くことが大切です。周りが先を見て、締切を早めたり声かけをしたりして上手に急かしてあげましょう。締切から逆算してやることを日割りで見せてあげたりするのもオススメです。繰り返していけば少しずつ自分でもできるようになります。
早めに動き出せたら、まずやることは「ポイント絞り」です。「どこが大切なのか」を見つける練習を一緒にしていくわけですね。例えば上の文を一緒に読む場合、読後何がポイントなのかをまず本人に確認の上、必要であれば訂正・解説してあげるんです。
また、その2と3の「ポイントを説明してもらう」は同時にやっていくと良いです。2でポイントを絞れたら、ある程度そのポイントへの意識を持ったまま読んだり問題演習したりしてもらいます。そして終了後にその部分のポイントを本人に説明してもらうのです。
問題が解けていてもいつの間にかポイントを忘れて作業になっているケースは多いです。説明してもらうことで理解度も確認できますし、修正も容易ですし、アウトプットは知識を固めるのにも有効ですから、一石三鳥ですね。
これを繰り返すことでだんだんと自分でそれが行えるようになっていくといいですね。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
さぁ、この文章のポイントは?
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