倍率推移を調査!から始まった一連の調査も、2月の27日に発表された④競争率を持って落ち着く運びとなりました。
来年度の進路本に載るのは、概ねこの表の④の数字、競争率です。この競争率は、定員に満たなくて二次募集を行う高校はすべて1.0と表記されます。ここに挙げた中だと寒川高校がそれにあたりますね。
横浜翠嵐高校や湘南高校に代表されるトップ高は、③や④で大きく倍率を下げています。これは神奈川県や東京の難関私立高校や国立高校へ生徒が流れたためです。
毎年、その年の①の数字が出たタイミングで昨年の④の数字と比べて「うわ、今年◯◯高校倍率高い!」と思う方が居ますが、それはこの仕組み上当たり前のことです。今年の翠嵐も①と④では0.5以上の差があります。ビックリしないように。
それにしても今年度は予想外の倍率を叩き出す高校が多かったです。湘南地域の注目は、湘南台高校の低倍率と、藤沢清流高校・藤沢総合高校の高倍率でしょうか。
湘南台高校は「校則が厳し目」などの声が目立ち、レベルの近しいSOFTSの中で少し選ばれにくくなった印象があります。逆に新校舎の藤沢西高校や、ロケーションが最高で前評判が高かった七里ヶ浜高校などへ人が流れたのでしょう。
また、基本的に1.3を超えると高倍率と言われる中で、藤沢清流高校(1.38)と藤沢総合高校(1.34)の奮闘が目立ちました。どちらも単位制の学校で、レベルも似通っています。
「自分の時間を大切にしたい」という生徒側のニーズに合った形でしょうか。また、藤沢地域の深沢高校とこの2校の間にちょうどいいレベルの高校がないことも理由には挙げられるでしょう。どちらにせよ、来年度以降の偏差値や内申のボーダーの推移も気になるところです。
単位制ではない普通科ですが、雰囲気が少し自由な感じのする茅ヶ崎高校も競争率は1.33。高倍率です。深夜にみんなで山まで歩くナイトウォークというユニークな行事もある高校です。
湘南台高校が「厳しい」で受検者数を減らしたのとは対称的に、「自由」なシステムや雰囲気の高校が選ばれている印象を受けました。
「自由」。そんなキーワードが、現代の「価値観多様化の時代」の高校に求められているものなのでしょうか。
他にも「元気」や「楽しい」といったキーワードはどうでしょう。文字ばっかりだとあれだからちょっと図を入れてみましょう。素敵な高校一覧図です。
今年度は心なしか左側の「元気」グループの高校がその名の通り元気だった気がします。今度ランキングでも作ってみようかな。
勝手な感想を続けますね。鎌倉高校と茅ヶ崎北陵高校、大船高校と七里ガ浜高校の(勝手に)ライバル対決の倍率に開きがあると指摘をしていた方もいらっしゃいましたが、そもそもの募集人数に開きがあるので、一概に人気がある・ないと言うのは難しそうです。
鎌倉高校は358人の定員に対して421人の受検者を集め、茅ヶ崎北陵高校は278人の定員に対して340人の受検者を集めました。同様に、大船高校は398人の定員に対して447人、七里ガ浜高校は358人の定員に対して486人の受検者を集めました。
こう見ると、七里ガ浜高校の検討ぶりが伺えますね。湘南地域では湘南高校(533人)に次ぐ2番目の受検者数を集めています。ここもやはり自由度が高めで元気だと言われる学校です。関係あるかな。ないかな。
さて、長くなってしまいました。感想は以上です。生徒たちにも内情をじっくり聞いて、夏頃の面談では最高の進路指導ができるように引き続き情報を集めますね。
それにしても、書いてて思いましたが、どこもかしこも公立高校にも関わらず、本当に特色豊かで素敵な高校たちばかりです。来年度意向の受験生の方々も、進路選びが楽しみですね。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
ここまで書いといてなんだけど、倍率なんか気にせず、まずは行きたいと思える高校に出会えるといいね。
0コメント