間違えを恐れすぎているのか、どうにも進みが悪い生徒がいました。
声を掛けてみます。
「間違うの、嫌なのか?」
黙ってしまって、なかなか言葉も出てきません。ちょっと質問を変えてみます。
「科学者って頭良いと思う?」
その生徒は「何を急に?」みたいな感じで一瞬戸惑いましたが、もう一度同じ質問をすると頷きました。
「だよな。科学者って超頭良いイメージあるよな。でもな、そんな科学者でも時にやらかすんです」
私は天才科学者ラボアジェの話をしました。燃焼の仕組みを解明したり質量保存の法則を見つけたりした18世紀の超有名科学者の彼も、実は大きな失敗をしでかしていました。それは酸素の命名。中3生の皆さんならもうご存知の通り、酸性を示すのは水素イオンの働きで、酸素が酸の素ではなかったですよね。でも、ラボアジェは勘違いをしてしまったのです。
「超天才の彼ですら間違うし、先生たちだってみんな間違えるよ。だから、間違うことを恐れては駄目です。もちろん人生のうちでは間違えちゃいけないタイミングってあるけど、今は全然その時じゃない。今はとにかくどんどん挑戦して、どんどん間違えてください。本気でやった上での間違いなら、財産になるからさ」
生徒の目を見ると、少し伝わった感触がありました。
「間違えない人は何もしない人」
生徒に言いながら、自分自身にも言い聞かせて、挑戦する気持ちを忘れないようにしたいと思います。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
行動が変化するまでしつこくあの手この手で伝え続けます。
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