先日、こんな企画をしました。
「不健康」「約束を守れない」「忘れ物が多い」「面倒臭がり」「無気力」「プライドが高い」「飽きっぽい」などの理由でなかなか成績の上がらない子たちの課題を、擬人化して表現してみたんですよね。
今回は、そこをもう少し深掘りして、保護者の方がお家でできる彼らの対策について触れていきたいと思います。塾の先生としての目線で綴るので、どこまで参考になるかはわかりませんが、何かの役に立てば幸いです。
ではでは、まずは僕なりの結論から申し上げます。今日はこれだけ伝えたくてこの記事を書きました。お家でできる子どものレベルアップ方法で、一番重要なこと。
それは子どもの健康管理です。
「何を当たり前のことを」と思われたでしょう。そうです、勉強モンスターに対抗するには「当たり前のことを当たり前にする」ということが大事なのです。
面談などでもしも保護者の方に「家で子どもに何をしてあげればいいですか?」と訊かれたら、僕は塾の教室長として「健康管理」を即答します。
健康じゃない勇者に魔王は倒せません。健康でない野球選手にベストパフォーマンスはできませんし、健康じゃないサラリーマンに最高の仕事はできません。健康じゃない塾の先生には良い指導ができないように、健康じゃない子どもにいい勉強はできません。
誰もがご存知の通り、健康は大事です。健康な人はなかなかその有難みに気付きませんが、失ってみたときに実感するはずです。失ったことがあんまりない方も、ここまで言ってるんだからぜひ「健康は大事だな!」と納得して読み進めてみてください。
それではひとつずつご家庭で確認してほしい健康管理のポイントを挙げていきましょう。
健康管理チェックポイント:睡眠
健康の源と言えば睡眠。
特に現代の子で心配なのは睡眠時間です。スマホやゲーム、漫画やテレビ。家の中に誘惑が溢れている関係で、どうしても寝る時間が遅くなりがちです。
加えて、大量の課題、部活、さらに塾も寝るのが遅くなってしまう一因になってしまっていることは否定できません。現代の子たちは忙しいです。でも、だからと言って「じゃあ宿題やらない!」「部活やらない!」「塾行かない!」となってしまっては本末転倒です。
子どもの睡眠時間がうまくとれていないな、と感じたら、オススメの解決策は、親が子と一緒にスケジューリングをしてあげることです。
大人だって計画無しで動き回れば無駄な時間がいくらでも過ごせますからね。家の中でダラダラしちゃう人が、旅行だと秒単位で行動できるのは、計画の賜物です。
まずは何にどのぐらい時間がかかっているかの把握から。紙に書き出すとベストです。日毎に書き込めるExcelのスケジュール表を置いておくのでよかったらご活用ください(Dropboxのリンクになります)。
書き出したときに自由時間が多いようであればそこから削りましょう。その中でスマホの使いすぎや誘惑に負けているようなことが多ければ、ルールを定めて管理しましょう。
勉強時間や朝練など部活の時間や塾の時間が負担になっているようでしたら、各先生に相談してみましょう。ここで大事なことはどれも「安易に削ろう」と思わないことです。さらに、他の人と比べないこと。この2つを意識して各先生と相談してみましょう。
夜は遅くとも12時までに寝ることが理想です。しっかりした睡眠は脳にもいい効果を及ぼし、それこそ勉強にも素晴らしい効果を与えます。最高です、睡眠。
ちなみに「横になってもなかなか寝つけない」という方、安心してください、僕も同じです。大丈夫、横になって目を閉じているだけで十分身体も脳も休まっています。焦らず、足や手の方を動かして、全身にゆっくり血が回るようなイメージをしながら、だんだんと闇に落ちていってください。
それでは、おやすみなさい。
いやいや、もうちょっとだけ続きます。
健康管理チェックポイント:食事
健康の二大要素といえば、睡眠と食事でしょう。
食事に関して、別に「栄養素にこだわって!」などというつもりはありません。気にしていただきたいのは「ちゃんと食べているかどうか」です。
特に食べるのが遅い子は、学校で十分な食事が摂れているか必ず確認をしてあげてください。学校によっては驚くほどお昼の時間が短いです。場合によっては、朝とお昼(軽め)と夕方(学校終わりの軽食)と夜という風に食事の時間を設けてもいいでしょう。
本当は朝に一番食べるといいんですよね。食事については「朝は王様のように、昼は王子のように、夜は乞食のように」という諺もあるそうです。
続いて、ラストです。
健康管理チェックポイント:心
最後にお伝えしたいのは、心の健康についてです。
僕も心理学をちょこっと学んだ身ですが、日本ではまだまだカウンセリングや心療内科に対してのイメージがあんまり良いとはいえないですよね。
でも、心の健康は目に見えない分、身体の健康よりも厄介です。
人間は感情の生き物。大人だって嫌なことがあった後のお仕事は捗らないものですよね。経験値も対処法も少ない子どもたちが感情から受ける影響は、もっとです。
怒りや悲しみ、妬みやなんだか嫌な気持ち、そういったネガティブな感情を持つこと自体は普通のことです。悪いことではありません。
それが行動や体調に影響を与えだした時が、助け舟を出してあげるときです。助け舟は簡単ですよ。ただただ話を聞いてあげればいい。
先程「心が健康かどうかは目には見えない」と言いましたが、距離の近い人であればあるほど、目で見てわかるはずです。どうか、そのアンテナを張ることを忘れないでください。
ただ、思春期になれば、親とのコミュニケーションがうまくいかなくなることもあります。そんな時は、保護者の方も気軽に周りの大人に頼ってみましょう。
親離れが始まったということは、第三者の声が届きやすくなる時期です。ですから、第三者を上手に使いましょう。全部親がやる必要はありません。世の中には大人がいっぱい居ますからね。
すべては子どものために。
この3つの健康が保たれていれば、勉強モンスターを倒すための土台は出来上がりです。ここから先はまたの機会にしようと思いますが、一言でいえば目的を持って能動的に勉強することです。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
健康第一!
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