本を借りて読みました。『運転者』という本です。
最初はあんまり期待もしていなかったのですが、読みやすくてぐんぐん進めるうちに、物語の深みにハマっていきました。あらすじはこんな感じ。
中年にして歩合制の保険営業に転職し、三年目の修一。しかし、なかなか思うように成果が上がらない日々を過ごしていた。ある日、唐突な担当顧客の大量解約を受け、 いよいよ金銭的にも精神的にも窮地に追いやられてしまう。妻が楽しみにしていた海外旅行計画はキャンセルするしかない。娘は不登校に陥っているうえに、今後の学費の工面も難しくなるだろう。さらに長い間帰れていない実家で一人暮らしをしている、母からの電話が心にのしかかる。「……なんで俺ばっかりこんな目に合うんだよ」 思わず独り言を言ったそのとき、ふと目の前に、タクシーが近づいてくるのに修一は気がつく。それは乗客の「運」を「転」ずるという摩訶不思議なタクシーで…
一昔前に「自分の機嫌は自分で取りましょう」みたいな言葉が話題になりましたよね。この本では「なぜそうした方がいいのか」が丁寧に描かれていて、納得感がありました。
それはまさに世のことわりというか。知っていて損はないことですよね。
運は良いか悪いかではなくて、貯めるか使うか。うん、しっくりくる言葉です。そういえば、バッターボックスに入る前にゴミ拾いなんかも率先してやる大谷翔平選手の行動とも重なりますよね。
半径1mの世界が変われば、その周りの世界も変わっていく。物事がうまくいかないときは、まずは自分から変わっていきたいですね。そんなことを考えさせられる素敵な本でした。
うん、この生活の極意を早めに知るためにも、生徒にも読んでほしい一冊です。しばらく教室に置いておきます。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
それは不思議な、だけどどこか身近な物語。
0コメント