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さすが、国語の神様です。丁寧でやさしい文調は読みやすく、実例もふんだんに取り入れられていてイメージしやすいので、快適にどんどん読み進められちゃいます。しかも、読んだ瞬間から早速試せそうな裏技(?)ばかりが紹介されています。
しかも、方法論の羅列ではなくて、三児の父である中本先生の経験も踏まえて、「どうやって始めたらいいのか」や「続かないときはどうしたらいいのか」等も記されていて、安心です。子ども本人も保護者の方も気張らず楽しく色々試せるといいですね。
買うかどうか迷われている方は、まず「はじめに」を読んでみてください。先生の想いが込められています。ここに刺さる文言があったら「買い」でしょう。個人的には、細かいところですが「きょうだい」がひらがなで表記されているところに、この本の持つやさしさや懐の深さが表されているなと感じました。
それでは、目次を見てみましょう。
第1章 「国語力」ってなんだろう
第2章 中学受験と「国語力」
第3章 おうちでできる国語力アップの方法【未就学児~】
第4章 おうちでできる国語力アップの方法【低学年~】
第5章 おうちでできる国語力アップの方法【中学年~】
第6章 おうちでできる国語力アップの方法【高学年(受験対策)】
第7章 おうちでできる国語力アップの方法【発展編】
子どもの段階ごとに章立てされているので、必要な箇所へ飛びやすいですね。実用的な一冊です。帯には「学校の宿題を活用したい」などさらに細かくシチュエーション別におすすめページが紹介されているので要チェックです。
特別付録も豪華です。「小学生向けおすすめ本100冊リスト」「ノートに貼って使えるマンガノート」「三語作文シート」がダウンロードできます。本書の中でもおすすめの本や作家さんが紹介されているので、この本片手に図書館に遊びにいくのもいいですね。
音読、漢字練習、問題の解き方、作文。それらの取り組み方となぜ取り組んだほうがいいのかがわかりやすく描かれているので、子どもにも意味や目的を伝えやすいです。
個人的には、漢字練習のくだりの「最初のひと手間が飛躍的な語彙力アップと読解力の向上に繋がる」という文言が好きすぎてドッグイヤーしてしまいました。
また、この本にはそんな風に「いざやろう」と思ってやる取り組み以外にも、日常の中に何気なく取り入れられる工夫が詰まっていて、「こんな風にことばを大切にする環境があったら素敵だなぁ」とページをめくりながらニヤニヤしてしまいました。
私が高校受験や大学受験の指導をしていても、実際国語力が高い子の伸びって凄まじいです。最初は知識が足りていなくても、勉強していくと国語力が粘土みたいに知識同士をくっつけるので、ガンガン頭に入っていくんですね。それは勉強だけでなく、スポーツやお仕事でも心強い味方になってくれることでしょう。
さらに、この本を利用して、国語力と同時に「主体性」も身につけられるといいですね。主体性とは、自分で考えて行動する姿勢のことです。現代の通知表の観点にもなっていますね。この本に書かれているさまざまな取り組みを通じて、国語力と同時に自ら動く姿勢が備われば、鬼に金棒です。
国語力とはなんぞや。そう訊かれた時に私はよく「相手の求めるものを返す力」と答えます。例えば、「何食べたい?」と問われた時に「筆箱!」と答えたら、これは国語力の高い返答ではありません。(そういえば冷蔵庫にパスタが余っていたな)という頭で「お母さんの作るペペロンチーノ好きだから食べたい」みたいな返しができるのがいわゆる一つの国語力の高さだと思います。
この力は勉強はもちろん、コミュニケーションや日常生活でも活用できます。というか、あらゆることに役立ちます。ないよりはあったほうがいいもの。ないと損しちゃうもの。貯金みたいなものですね。
そして、貯金も国語力伸ばしも、コツコツするに越したことはありません。毎日がチャンスです。ぜひこの本でその秘密のやり方を見つけてしまいましょう。
え?やり方見つけてもうまくいくかどうか不安ですって?大丈夫、大丈夫。本書にもある通り、もし始めたことが続かなくても、その経験自体が宝物になるのです。
ことばが大切にされた環境で繰り広げられる子どもたち一人ひとりが主人公の物語は、どんな風に紡がれたとしても、きっと素敵なものになるはずですよ。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
ぜひ書店で出会ってみてください。やさしい表紙が目印です。
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