世界中のみんなが同時にお金持ちにはなれないけれど
世界中のみんなが同時に幸せにはなれる
教室に何か本を置きたいな、と、
T-siteで探していたら、
こんな素敵な本に出会いました。
「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」(絵本版)。
ネットに序文も載っていましたので、ちょっと拝借。
有名なのでご存じの方も多いはずですね。
2012年、ブラジルのリオデジャネイロで国際会議が開かれました。
環境が悪化した地球の未来について、話し合うためでした。
世界中から集まった各国の代表者は、順番に意見をのべていきました。しかし、これといった名案は出ません。
そんな会議も終わりに近づき、南米の国ウルグアイの番がやってきました。
演説の壇上に立ったムヒカ大統領。質素な背広にネクタイなしのシャツすがたです。
そう、彼は世界でいちばん貧しい大統領なのです。
給料の大半を貧しい人のために寄付し、大統領の公邸には住まず、
町からはなれた農場で奥さんとくらしています。
花や野菜を作り、運転手つきの立派な車に乗るかわりに古びた愛車を自分で運転して、
大統領の仕事に向かいます。
身なりをかまうことなく働くムヒカ大統領を、
ウルグアイの人びとは親しみをこめて「ペペ」とよんでいます。
さて、ムヒカ大統領の演説が始まりました。
会場の人たちは、小国の話にそれほど関心をいだいてはいないようでした。
しかし演説が終わったとき、大きな拍手がわきおこったのです。
本の中には、子どもにもわかりやすい言葉で、
こんな例が載っていました。
もしもインドの人たちが
全員ドイツの人たちと同じ台数の車を持ったら
息をする酸素がどれくらい残るのでしょうか
多くの人が貧富の差をなくそうと言いながら、
この世界から貧富の差がなくなれば、
この世界自体が存続できなくなる。
なんとも本末転倒な話ですね。
ムヒカ大統領は最後にこう言っています。
根本的な問題は私たちがつくった社会の仕組みなのです。
そして、改めて見直さなければならないのは、
私たちの生活スタイルです。
貧富の差で生まれる幸せ不幸せに目を向けるのではなく、
たとえ貧富の差があっても、
誰もが幸せになれる仕組みをつくろう。
そして、それは実現可能なことだと、
大統領自らがその身を持って実証しているのです。
世界中のみんなが同時にお金持ちにはなれないけれど
世界中のみんなが同時に幸せにはなれる
その方法を模索するのは、
僕らにも出来ることですね。
そして、そのヒントは、
何気ない日常の中に隠れているのかもしれません。
本日もHOMEにお越しいただいてありがとうございます。
一緒に、探そう。
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