外からの情報をうまく自分の中に取り入れられない子がいます。
教科書を読んでも頭の中に入っていかない。何が書かれているかわからない。人と話しても、何かを聞いたりしても同じ。
格好よく言えば「インプットが下手」ということですね。え、別に格好よくないですか。
子どもでも大人でも、あえて情報をインプットしないということもありますし、体調不良などでうまくインプットができないというタイミングもあるでしょう。
問題になるのは、「インプットしたくてもできない」という場合です。情報を取得する力が弱いと、生きていく上でも損をしてしまいがち。
一体何が起こっているのか、脳内の仕組みをUFOキャッチャーのクレーンに喩えて話を進めていきましょう。
頭の中のクレーン
頭の中にある、情報を拾う仕組みを、情報キャッチャーと呼びましょう。UFOキャッチャーのあのクレーン部分を想像してください。
情報キャッチャーは、アームを伸ばし、情報を掴み、頭の中の引き出しにポトンと置きます。情報をうまくインプットできないというのは、この一連の流れがうまくできていないということです。
アームが錆びているのか、掴む力が弱いのか、はたまた他の理由か。
それでは、そんなときに情報キャッチャーをどうメンテナンスしていけば良いのか、はたまたどう使えば良いのか、つまりインプットの力をどう上げていけば良いのか、比喩を使ったまま説明していきましょう。
パワーを集中させる(狙う対象をよく考える)
情報を掴みにいくときに重要なのは、情報キャッチャーの掴む強さです。
これが弱いと折角掴んでもすぐ手放してしまいます。特に最初のうちはみんなの情報キャッチャーは掴む力がすごく弱いので、対象を絞らないといけません。あれもこれもは結局全部取れません。
掴む対象を一つに絞りましょう。それもなるべく簡単なやつから。あんまり欲しくないやつでも、急がば回れと言います。一回掴んで持ち帰った成功体験が積めれば、だんだんとアームはレベルアップしていき、掴む力はどんどん強くなります。しかも、このキャッチャーは何度やってもお金はかかりません。
勉強が苦手な子が、あれもこれもといきなり始めてもなかなかその全ての情報が頭に入っていかないように、最初は一つに絞るのが得策です。それもなるべく簡単なやつだよ。そこで多くの成功体験と自信を手に入れましょう。
五感を使う(掴む手を増やす)
ちゃんと対象を掴むには、掴む手の数を増やすことも大切です。
そのためには五感をフルに使いましょう。いやいや、味覚や嗅覚まで使わなくても良いですが、使えるものはなんでも使おうということです。その姿勢が大事です。
オススメの方法は音読です。ただ見ているだけでは掴む力は最弱です。読んでいるというよりそれはぼんやり見ているだけだろうという子もよく見かけます。それじゃいけません。聴覚や触覚にも助けてもらって、情報をみんなで掴みにいきましょう。
そして、ただ読むだけじゃなくて、頭の中でイメージを浮かべることも忘れずに。イメージが浮かばないものはそもそも覚えられません。今の時代、ネットがあれば数秒で調べられるのですから、調べましょう。それすらしないのなら、情報を掴む力が弱いのではなくて、掴もうとする意志が弱いのです。
そんな方は、こちらの記事へどうぞ。
興味関心を利用する(アームを長くする)
いきなりですが、興味関心の力は偉大です。勉強が大の苦手という子も、ポケモンの属性や名前は覚えていたりしますからね。
それはまるでアームを長くするかの如く、情報を手元に近付けることができます。
ただ、いきなり勉強に興味関心を持てと言っても難しいでしょう。だから逆です。興味関心のある分野とくっつけて、情報の掴み取り方を学ぶのです。
プリントを好きなキャラクターの表紙にしてみたり、好きな漫画の例を使って説明をしてみたり、きっかけはもう何でも構いません。少しでも興味の目が内容に向くようにして、そこから成功体験を重ねれば、ちょっとずつ内容にも興味が移ります。結局大人でも子どもでも「できる」「わかる」ものは少し楽しくなるんですよね。
興味関心のパワーを上手に使って、情報キャッチャーのアームをぐんぐんと伸ばしていきましょう。だんだんと興味がないものにも手が届くようになっていくはずです。
今日ご紹介したのは上記の3つですが、まだまだ「アームに新機能を搭載したり」「置く場所を広げたり」「外からどんどん叩いたり(本当はいけないやつ)」といった情報キャッチャーを使いやすくする手法が沢山あります。
機会があったらまた紹介していきたいと思います。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
あなたの頭の中の情報キャッチャーは最新型かな。
0コメント