「先生!私はいつ何が変わる?」
毎年、色んな学年の生徒に質問されて、その度に考えるのは大変だったので、教育改革スケジュール表を作成してみました。
上記の表で、現在(2017年度)の各学年の生徒が、いつ改革に出会うのかを見やすくしてあります。プログラミングや大学入学共通テスト等聞き慣れない言葉が並びますね。
特に、センター試験の変わり目の生徒たちは、浪人が厳しいという現実もありますので、注意をしておきましょう。
さぁ、日本の未来を変えるための、教育改革が始まります。
そもそも、社会に出てからも役立つ力を身につけようというのが今回の改革のテーマ。それにより、一体何が変わっていくのかを見ていきましょう。
センター試験廃止!大学入学共通テストへ移行!
知識・技能を問うセンター試験が廃止され、活用力(思考力・判断力・表現力)を問う大学入学共通テストへと変貌を遂げます。
活用力を問うわけですから、従来のセンター試験にはなかった記述式の問題も作成されます。まずは国語総合と数学から導入され、ゆくゆくは社会系科目や理科系科目でも実施される予定です。
問題例の解説も下記にリンクを貼っておきますので、2017年度に中3以下の学年の生徒・保護者さまたちは、ぜひ一度どんな感じの問題なのかをその目で確認しておきましょう。
英語教育の変化!外部検定対策で、英語4技能を育てよう!
今や入試において最も重要な科目と言っても過言ではない英語。その改革も今回の目玉です。
大学受験において、「書く」「読む」「話す」「聞く」の4技能を総合的に評価するために、英検やTOEIC、 TEAPなどの外部の試験を使って入試の合否を判定するようになります。
例えば、「英検2級だから英語の入学試験は免除」 等といった形で活用される予定です。
2023年までは大学入学共通テストでも英語を実施する予定で、どちらをどういう基準で入試に使うかは 各大学ごとの判断になるそうです。志望校の情報を早めにチェックしておきましょう。
ただし、英語外部試験の重要性は、現在の大学入試においても変わりません。例えば、英検やTEAPで基準値以上の得点を取っていると、英語の試験免除などの優遇措置があります。興味がある方は下記のリンクで確認を。
そしてもちろん、そういった入試改革にともなって、英語教育の仕組みも変わります。2020年度からは、小学4年生から外国語活動がスタート。5年生、6年生では英語の成績がつくようになります。今よりもっとずっと早い段階で英語に触れておく必要が出てくるかもしれません。
まだまだ変わります。
学校の授業も変わる!アクティブ・ラーニング&新学習指導要領の新教科書!
英語の授業が変わるのは上記のとおりですが、授業についてもまだまだ変更点があります。
活用力(思考力・判断力・表現力)の育成をテーマとした新学習指導要領に則って、教科書も一新されます。元々定期的に教科書は変わるのですが、今回は大幅な変更となりそうです。
授業ではアクティブ・ラーニングの導入や英語のオールイングリッシュ式の授業が本格的に導入される運びです。ただ、教育現場との乖離はあって、どこまでスムーズに進むかはまだまだ不明点が多いです。
ICTなども一時期騒がれましたが、まだ大半の学校でiPadや電子黒板などの導入が見送られていますね。ただ、そんな向かい風をもろともせず、現場レベルで色々な試みをしている公立の学校の話もたくさん聞いています。いつか特集を組んでご紹介します。
また、小学生ではプログラミングの授業が必修化。さり気なく突然入ってきたこの文言ですが、確かに最低限のコンピューターやICTの知識は現代を生きる上で必要な力です。こういった力に秀でるインドの学生が、マイクロソフトに入社初年度の報酬2400万円を提示され国を飛び出すというニュースも記憶に新しいですね。
ただ、色んな改革はあれど、根本として大切な国語力などの重要性は変わらないと思います。積み重ね科目である「相手の求めていることを返す力」を育てる国語や、「基本的な計算力・考える力」を育む算数など、改革前に大事だったものはやっぱり改革後も大事です。
あれもこれも、となってしまうのは怖いですから、新しいものへの情報感度を高めつつ、基礎となるものを疎かにしないようにしましょう。
教育改革まとめ
色々と書いてきましたが、最後に大事なことをお伝えしておきましょう。
「色々変わるの大変だなー」
これから激動の変革期を生きる現在の小学5年生の生徒が、教育改革の簡単な説明を聞いてそうつぶやきました。
そこで、講師の一人がこんなことを彼に伝えました。
これはね、あなたたちが未来をよりよく生きるための改革だよ。
私自身もハッとさせられました。そうだ、これは子どもたちがよりよい未来を生きるための改革。というか、そうでなくちゃいけない改革です。まだ先が見えない不安点はありますが、どうか子どもたちのためになる教育へ、よりよく進化していく大きな一歩となれば幸いです。
きっと「よりよい教育」に終わりはありませんからね。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
塾も、学校も、教育も、人も、社会も、変わっていかなくちゃ。
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