中学2年生が自習に来て、英語の教科書で勉強をしていました。
ただ英語嫌いでなかなか勉強に身が入らない様子。ちょうどピーターラビットのお話だったので、ピーターラビットのお父さんに待ち受ける過酷な運命のお話をすると、興味津々。原画のイラストまで調べる始末です。
おかげで、日本語訳も、それを見ながらの英訳もはかどりました。興味って勉強の最高の味方ですよね。
お父さんの運命が知りたい方は、ぜひ「ピーターラビット 父」で検索を。ちなみに、そのお話は当時も「子どもが怖がる」ということで、変更できないかと出版側から打診があったようなのですが、作者が「これは生き物と人間の関係性を表す重要なシーン」と頑なに残したのだとか。
一見残酷そうな現実も、命の連鎖の学びには重要ですね。
さて、もう一件。
植物を熱心に勉強している子がいました。なんでもお家でもガッツリ育てているそう。
僕も最近植物を育てるのにハマっているので、雑談からアブラムシの話になりました。虫嫌いというその子も野菜を育てる中でアブラムシに苦しんだ経験があるとのことでした。
雑談は大きく逸れて、アブラムシの凄さの話へ。
アブラムシってほとんどがメスで、1匹だけで1日に結構な数の子どもを産むんですよね(単為生殖といって昆虫には結構いる)。しかも卵ではなくそのまま(だからすぐ植物にチューチューかじりつく)。しかも、その繁殖力もすごい。1匹から5匹、5匹から15匹とどんどん増えて、一ヶ月で1匹から20000匹ぐらいまで増えるんです。でも、これだけじゃ終わりません。
数が増えて、くっついている植物に食べれるところが少なくなると、なんと今度は羽を持った子どもを産むんです。あいつら、やばい。
さらに、冬には寒さを凌ぐために、オスを産み、そのオスと交配することで、卵を産んで、その状態で冬を乗り切るということ。適応力半端ないっす。
実は彼らは、セミやカメムシと同じ仲間(カメムシ目)です。アブラムシもセミなどと同様に口がストロー状になっていて、チューチュー植物の汁を吸うんですが、それにより植物が元気なくなったり、そこからウィルスが侵入したりするんですね。もうTHE害虫って感じです。
そんなアブラムシの天敵は、てんとう虫やカゲロウ。バクバク彼らを食べてくれます。だからそんな圧倒的な勢いで増えるアブラムシに世界が侵略されていないわけですね。
ところがどっこい、アブラムシは彼らから身を守るために、仲間を呼びます。それがアリです。アブラムシたちはチューチュー汁を飲みながら、じゃんじゃん甘いおしっこを出して、ありを寄せ付け、守ってもらうんですね。
いやはや、なんとも奇妙。
でも、そんな摩訶不思議さが、子どもの知る欲求を刺激して、さらに深く深くへのめり込ませるのかもしれません。
適度な「怖さ」や「奇妙さ」は勉強にとっても重要なんですね。
うむ、なんだかアブラムシの記事になってしまった。
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