雨の音がする日は、
まるでこの世界の住人が兄弟になったみたいな、
妙な連帯感と同居した居心地の良さを感じて、
私は目を覚ますの。
カレンダーも手帳も白紙の日に、
寂しみを感じてソファに寝転ぶ私に、
今日は外に出なくていいよって神様が言ったみたいで、
なんだか安心するの。
はしゃぐ子供たち。
雨宿りする猫。
はねた水しぶき。
曇天から降りそそぐ、
雨の創る景色と音。
「そこに居ていいよ」「ここに居ていいの」
それはどこかから誰かへの、不明瞭な存在承認になる。
雨の音がする日は、
風にまぎれ気怠さと溜息が街並みを染めるような、
だけどどこか晴れ渡った空を望む希望を持って、
私は歩くんだ。
光る水面(みなも)。
彩りの水たまり。
色とりどりの傘の群れ。
いつか虹を生むため、
雨は降るしとしとと音。
「もう少しだよ」「何かが変わるよ」
それはどこかから誰かへの、嘘みたいな応援歌になる。
「新しい日が来るよ」「新しい日が来るね」
それはどこかから誰かへの。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
雨音で目が覚めたので、今日はもう起きてしまおうという決意のうた。
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