受験シーズン真っ只中。今日も教室は受験生たちによる熱気に包まれています。それにつられるようにして、受験生ではない生徒たちも勉強に必死に取り組んでいました。いい空気感です。
入試や受験本番が近くなれば、不安は大きくなるもの。そんな状況だからこそ、しっかりとした準備が大切です。【STAR勉強法】においても、SET(準備)が最も大事な要素といわれていますから、そこをないがしろにしたまま、入試においてベストをつくすことはやっぱり難しいです。
というわけで、本日は、中学受験、高校受験、大学受験どの受験においても直前のこの時期に気を付けたい大事な準備についてまとめてみました。
結果はもちろん誰にも確約ができないけれど、誰でもベストを尽くすことはできる。素晴らしい春を迎えるために、以下の3つのポイントを押さえましょう。
ポイント1:身体のリズムを調える
何をやるにも身体は資本です。健康でなくては、受験も受験勉強もうまくいきません。
風邪を引かない、インフルエンザにならない、等はもちろんのこと。普段の生活での予防はしておいて困ることはありません。ちゃんと食べる、水分を摂る、手洗いうがい、マスク、湿気を高めるなどして予防しましょう。ただ、気にし過ぎもよくないですから、上記のことだけきちんとやって、あとは勉強に集中しましょう。
また、多くの受験や入試が行われる「朝」に頭をフル活動させるための仕込みを今のうちから行っておくことも大切です。身体にリズムが馴染むまでは約2週間以上かかるということですから、早いうちに朝型のリズムになるように生活習慣を調整しましょう。さらに、脳は起きてから3時間後にピークが来るそうなので、本番の時間を把握して、そこから2時間半〜3時間前には起きる癖をつけておきましょう。これには、保護者の方の協力も欠かせません。
脳の状態は、身体のそれと違ってわかりにくい分、注意が必要です。スポーツにおいて、なるべくベストな状態で試合に臨むのと同様に、脳の調子も最高のコンディションで本番に臨みましょう。
え?私朝が弱いんですって?私もです。そんな生徒には私も愛用しているとっておきの裏技をお伝えしましょう。その名も「サンシャインリセット」。陽の光を浴びることで脳や身体はリセットされ、目が覚めます。朝起きたら陽の光に当たりにいきましょう。なになに、曇りだったら?しっかりした朝食を摂ったり、熱いシャワーを浴びたりするのがオススメですよ。
勉強と同様に、健康だって、日々の積み重ねです。今から準備をして、最強最高の自分で勝負に挑みましょう。
ポイント2:気持ちを整える
人間は感情の生き物ともいわれます。
確かに、感情や精神的な動揺が結果に与える影響は少なくなりません。では何か特別な修業が必要かといわれると、そうでもありません。
大切なのは、当たり前のことです。入試や受験は勝負ですから、勝負には勝つつもりで臨みましょう。実際に脳科学の研究でも、「勝てそう」「できそう」と思って行動するほうが、良い結果が出やすく、練習中も知識や技能の吸収が早くなるといいます。
不安を抱えすぎても、良いことは一つもありません。特に受験直前は一つひとつの勉強の結果が気になる時期です。悩みを抱えたら誰かに相談し、書類などの準備は混乱したら手伝ってもらって、自身は問題を解くことに集中しましょう。その時間があなたを成長させます。その時間をなるべく増やすために、不安や迷いや悩みで手を止めないために、明るく闘うことが大事です。
ただ、『残酷すぎる成功法則』には、ポジティブになりすぎる危険性が記されています。「俺は絶対大丈夫」という人は、夢見がちで行動しないということです。そうならないために必要なものは「計画」です。残り僅かな時間、本番までの計画を立てておきましょう。それがあるだけで安心します。
オススメは一週間ごとに計画を立てるやり方です。それを日々日々に落としていくのですが、思い通りに進まなかったときのために、一日ほど予備日を作っておくと安心です(焦りもまた厄介な敵です)。
詳しい勉強の内容については後でも触れますが、重要なのはその「計画」はあなただけのものということです。間違っても他の誰かと比べるのはやめましょう。意味はありません。あなたと私が違うように、あなたとその誰かも全然違うのです。
また、保護者の方は「大丈夫?」等、むやみに生徒を不安にさせる言葉を控えるようにしましょう。保護者の方がすべきことは、子どもの力を信じ、子どもが落ち着いて本番に臨めるように、例えば持ち物の管理だったり、健康面のサポートだったり、スケジュールや移動手段の下調べなどを行いましょう。
最後に、過去の入試直前で私が生徒に伝えたり、逆に本人たちに言われて「なるほどな」と思った名言の数々をご紹介します。言葉には心を動かす強い効果があります。「いいな」と思うものがあれば、ぜひ自分の糧にしたり身近な受験生に届けてあげてください。
アメリカの心理学者ウィリアム・ジェームズは言いました。「苦しいから逃げるのではない。逃げるから苦しいのだ」。
幕末の志士、坂本龍馬は言いました。「世の人は我を何とも言わば言え、我が成すべきことは我のみぞ知る」。
天才画家ピカソは言いました。「できると思えばできる、できないと思えばできない。これは、ゆるぎない絶対的な法則である」。
フランスの皇帝ナポレオンは言いました。「状況?何が状況だ。俺が状況をつくるのだ」。
一昨年の早慶に現役合格した受験生はこう言って前日の授業を終えました。「緊張するけど、明日行って痛い目にあうわけではない」。
最後に、昨年の受験生の一言です。「死にはしない」。
頑張れ、受験生!
ポイント3:情報の整理
いい感じで終わりたかったところですが、大事なことが残っていました。
体調も万全、心もオッケー、そうなると後は情報の整理です。まず大事な情報はスケジュールです。スケジュールはカレンダーなどで一元管理しておきましょう。
例えば私立大学受験の場合、いつが試験日かは大丈夫だと思うのですが、いつが合格発表でいつが振込日なのかなども併せてカレンダーに落とし込んでおきましょう。本格的に受験が始まった最中にはバタバタしたくありませんからね。
神奈川県の公立高校入試においては、倍率が出てから一度志願の変更ができます。模試の結果など鑑みて、もしも志願変更が頭にある場合は、前もって「こういう倍率だったら志願変更する!」と決めておきましょう。ただし、志願変更後の倍率がどうなるかはわかりませんから、周りの大人としっかり話して決めましょうね。当たり前のことですが、倍率を気にしすぎるのはオススメしません。
中学受験では、午前・午後と一日に二回入試があることも珍しくありません。交通手段などもう一度確認し、スケジュール表に書き込んでおきましょう。天候や交通が乱れることもあります。当日は余裕を持って行動することを心掛けましょう。
また、このタイミングで、スケジュールと併せて持ち物の確認をしておくといいでしょう。書類など一つにまとめて管理しておくと近くになって慌てなくて済みます。鉛筆など今から使っているものを試験で使えれば安心感も高まりますからね。
スケジュールや持ち物も完璧になったら、あとは勉強に励むのみです。
オススメの勉強法はもちろん個々人によって変わりますが、大学受験や中学受験の場合は、やはり過去問を解くことがメインになります。赤本などを活用して、繰り返し取り組みましょう。
過去問は各校からあなた宛のメッセージです。「私たちはこういう問題を解ける子を入学させたいと考えていますよ」ということですから、その通り対策をしましょう。解いていない年代の問題があれば、【本番に合わせた時間でテスト】→【できていないところの類題を演習(教材は自分に合ったものを!)】→【既にやった過去問で類題を演習】の流れで一箇所一箇所できる範囲を広げていきましょう。ここからはとにかく実戦あるのみ。「インプット」ではなく、「アウトプットしながらのインプット」を心掛けましょう。
次に、高校入試の場合も含めて大事なことをお伝えします。この時期は、入試本番を「試合」とするなら、それに向けての本番さながらの「練習試合」を繰り返す時期です。「練習試合」を行って、内容はもちろん、時間配分や解く順番、メモのとり方、マークシートの記入や目線の追い方など、細かいテストの受け方を確認しましょう。それを踏まえて【練習試合】→【内容の弱点補強】のサイクルが重要ですが、自分の得意不得意や目標点に応じて、どこまで【弱点補強】するのかは必ず決めておきましょう。時間をかけても入試本番までに克服が難しい単元は、切り捨てるのも一つの手です。
もしも自身が性格的にネガティブになりやすければ、意図して得意科目に割く時間を多くしましょう。逆に、まだまだ心に力強さが残っているなら、点数が上げやすい苦手科目に割く時間を増やすのがいいでしょう。
やりたいことが多いと思いますが、ここは一つ落ち着いて。何が目標達成への最短距離になるのか、考えて勉強に取り組みましょう。
上記の3つのポイントが揃えば、あなたはベストの状態で本番に臨むことができます。結果はもちろんその時点ではわかりませんが、そこまでの準備や頑張りは、人生において大きく貴重な経験になることは間違いないでしょう。必死になる。努力する。立ち向かう。そんな今までの道のりは、必ずやあなたを素晴らしい春へと導いてくれるはずです。
さぁ、当日まで上記のことに気をつけて、ラストスパート、走りきりましょう。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
本人も周りにいる人も、人生にそうそうない正念場だぜ!
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