「やるものはあるかな?」
「自習に来ましたー」という生徒によく投げかける言葉です。ちなみに、教室はいつでも自習を受け付けています。いつでも大丈夫ですよ、生徒諸君。
「ありまーす」
しっかりと自分で目的を持って勉強をしに来る。いいことです。しかし、元気よく返事をしてくれるそんなタイプこそ、要注意人物かもしれません。
先日もこんなことがありました。
その日、珍しく自習に来たAくん。
「お、やるものはあるかな?」
Aくんは自信満々に「あるよー」と言いました。「やるじゃん」なんて褒めつつ、何かを感じた私は、横目でAくんの様子を見守ることにしました。
すると、Aくんが鞄の中から取り出したのは、あるゲームの攻略本。
攻略本という響きに懐かしさを感じつつ、「まさかな」と思い、私は少しAくんを泳がせます。鞄から取り出すときにたまたまその攻略本が先に出ただけかもしれません。
教室には『自習の心得』たるものが書かれている掲示物があります。席に限りのあるこの教室では、そこに『席で勉強以外のこと禁止※勉強かどうか迷ったら室長へ』のルールが記されています。
Aくんは私が気にしているのも知らず、その攻略本のページを開き、真剣に読み始めました。それはもう声をかけるのをためらうほどの集中でした。
しかし、現行犯です。見逃す訳にはいきません。
私はおもむろに隣に行き声をかけました。「あのさ」
間髪入れずにAくん「すんませんでしたー!」と謝罪。
「つい気になって…ちょっとだけと思って…」なんて言ってましたが、きっと声をかけていなかったらしばらく見てたでしょうね。
誘惑に負けた記念で、Aくんの苦手な単元の復習プリントをプレゼントしました。
もちろん、自習ですから、本来何をやろうと自由です。ただ、中には保護者の方と約束して来ている場合もありますからね。
攻略本を一時間読んで「頑張って自習した」はやっぱり筋違いだと思うんですよね。
正しい自習は、きちんと成果につながります。成績の上がるゲームの攻略本があれば大歓迎ですから、私に教えて下さいね。
また、ゲームの攻略本とはいかずとも、「今それをやるのか…」という自習をする生徒もいます。
提出物など以外で、合っていない教材に必死になっている生徒や、勉強というよりは作業になってしまっている生徒には、可能な限り声をかけていますが、ここでも注意喚起を。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
せっかくの自習だから、有意義に使って成長しましょうね。
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