「先生!私、短大に行きたいんだけど、どうしたらいい?」
少し前のある日の午後、高校2年生の生徒から急にこんな質問をされました。しかし、彼女も「短大がいい!」とは言ったものの、志望校もまだ決まっていない様子。先日の進路面談ではやりたいことを踏まえて大学進学までのスケジュールについて話した子です。
とりあえずなんで短大がいいと思ったのか訊いてみました。
「なんか大学進学が難しくなってるんでしょ。あと私すぐ働きたいから、短いほうがいいかなって」
どこかで大学進学難化のニュースを知ったそうです。なるほど、なるほど。では手始めに、授業後にどんな短大があるのか一緒に見てみようかとなりました。
そんな時、役に立つのが、天下の螢雪時代。大学・短大受験の心強い味方です。
たしかに、将来の目標がはっきりしている人ややりたいお仕事が決まっている人にとって、短大は魅力的なところと言う人も多いです。知識や技術の両方を学べ、資格や就職に強いのは短大の大きな特徴でしょう。
また、4年生の大学に比べて費用が安かったり、こまやかな指導を受けやすいこともメリットとして挙げられます。大学よりも少人数になる分、きっちり見てくれる感が強いのでしょう。
その地域密着感に惹かれるという方もいます。地域に根ざしているからこそ、地元の企業への就職に有利といわれることも。都内まですぐ行けちゃう神奈川県ではあんまり有り難みはないですが。
さらに、螢雪時代によると、短大卒業者の10人に1人は大学への編入学を果たしているそうです。さらに学びを深めたいという道もあるわけですね。
入学試験も大学同様AO入試や指定校推薦、一般入試など多様な方法があります。特に短大は推薦がメインになりますので、自分の評定平均はしっかり気にしておくようにしましょう。
上記の表には一般入試の科目を載せておきました。「・」で並べてあるものは選択科目です。見ていただけるとわかる通り、各短大で大きく異なるので、気になる短大があればHPなど必ずチェックしておきましょう。
ざっと説明しましたが、ここで短大進学のデメリットも併せて伝えておきましょう。
短大卒の場合、卒業後に得る称号は大卒の「学士」ではなく「短期大学士」になります。また、学ぶ内容が絞られる分、その後の選択肢が狭まることも事実です。就職後の待遇も大卒とは少し変わってくることもあるようです。
進路は、何がいい、何が悪い、正解か不正解があるわけではありません。大事なのは正しい情報を受け取り、それをもって大切な人や信頼できる人と相談をし、最後は自分自身で進む道を決めることです。だって、自分の人生だもんね。
彼女の授業中にささっと準備した資料を基に、授業後、上記の内容について詳しく話をしました。
保育系の大学進学を目指していた彼女ですが、どうやら学校の先生に「お前には無理だ」と言われて、短大を考えたそう。
どういう場面で出てきた言葉かはわかりませんが、どちらにせよ、落ち込んでいるときや気分がへこんでいる時に未来のことを決めるのはオススメしません。
「無理だ」「駄目だ」「諦めろ」と言った人が、あなたの人生の責任をとってくれるわけではないからね。
授業でテンションが上ったのか、「大学目指して頑張るけど、短大のことも知れて良かったです」と最後には笑顔で帰っていきました。
しかし、もう一度進路のことをしっかり考えるいい機会となりました。学校の先生もこれが狙いだったのかもしれませんね。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
おもちゃインストラクター、気になる。
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