研修業務が続いております。
こちら有望な三人組。年代はバラバラで、本屋さんや教員や塾講師など経歴もバラバラですが、生徒たちのために毎日楽しくワクワク頑張っております。
先日、湘南台駅の「木村の海岸物語」というお店にて、決起会を実施しました。写真はその時のものです。自分たちのことや教育について熱く語った3時間でした。
さて、研修をしながら私自身もいろいろな気付きや学びを得ているわけですが、今回も貰い物のお話です。過去二回と併せてどうぞ。
「自分マニュアル」を作ることの効果
以前から研修を担当していたのですが、よく頭を悩ませる事柄がありました。
このお仕事の知識量は膨大です。覚えることも、やることも、学ぶことも、知ることもとにかく多い。次から次へと頭に知識を入れていく形になります。
次々と入れていきますから、少し時間が経つと、「あれ?これってどうやるんだっけ」や「一回やったんだけどなぁ。これってどうするんだっけ?」のようなことも起こります。そんなときは毎回僕の方で指摘をしていたのですが、もっと効率的にできないかなと思い、「自分マニュアル」の作成を始めました。
使うのは、何の変哲もないノート。一枚目に目次ページを作り、次のページからは一業務一ページで方法やメモ、失敗しやすいことを記入していくのです。記入する業務が増えれば、もちろん目次にもどんどんタイトルが増えていきます。簡単です。シンプルって大事ですからね。
すると、どうでしょう。結構前に一度だけやった業務なんかも、自分じゃなくてノートが覚えていてくれるので、それを見ることでアドバイスなしでもスムーズにできちゃうんですよね。
また、そこでもし躓きが起こるようなら、それもノートに記しておきます。間違いの記録やミスが起こりそうなところも書いておきます。そうすると、どんどんノートは自分らしいものに変わっていきます。「あ、俺こういうところでミスしやすいんだ」と自分自身で気付くようになるのです。何より愛着が湧いてくるので大切にするようになるんですよね。
「マニュアルは元々あるんでしょ。それ使えばいいじゃん」と思われる方もいらっしゃると思いますが、基本的なマニュアルというのは「誰もが同じようにできるようにする」ことを狙って作られているものです。人によっては不要な部分が多かったり、細かいところは載っていなかったり、実際は相手によって変える部分もあったりしたんですよね。研修においてはもちろんマニュアルだって活用するのですが、それとは別に「自分マニュアル」を作成してもらっている次第です。
また、「別にノートじゃなくて、手帳とかに普通のメモでいいじゃん」と思われる方もいらっしゃると思いますが、大事なのは「困ったときにすぐに出せること」です。それができれば媒体や形式は何でもいいと思います。今までにもメモ魔のような方もいましたが、いざ困ったときにどこに書いているか探すのに時間がかかっちゃってたんですよね。「自分マニュアル」形式にしてからはそれがなくなりました。
人間、すべてを一度に覚えるのは無理です。脳に頼るのはやめましょう。『忘れるシステム』でも説明した通り、脳は忘れるのがお仕事ですから。
でも、「自分マニュアル」が自動的に消えていくことはありません。これは知の宝庫となります。しかも、あなただけの。そして、自身で成長させていく世界にたった一つの財産になるのです。
生徒にも「インプット用のノート」と「アウトプット用のノート」を分けて指導している子がいますが、同じ理屈です。
もちろん最初は「自分マニュアル」に細かく書きこむ手間が生じますが、長い目で見れば大きな時間の節約になることは、想像がつきやすいのではないでしょうか。それに、成長を自分で実感できるアイテムとしても、自信や成功体験に結びつく効果を発揮してくれるんじゃないかなと考えています。
そのおかげかどうかはわかりませんが、現在冒頭の三人は、空いた時間をスムーズに使って、どんどん自身の強みを活かしたお仕事に着手しています。
すべては、生徒たちのためにね。
最後に、決起会にて、多少酔っ払いながらですが、研修生の一人が言った台詞で本日のお話を終えましょう。
「このノートを見ると思います。これまでの日々が無駄じゃなかったって」
積み重なっている実感が、昨日より前へ進んでいるという成長感が、眼前に続く果てのない道へ更に強く一歩を踏み出す原動力の一つになる。まだまだ走ってもらおうと思います。「自分マニュアル」とともに。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
自分に余裕がないと、きっと指導だってよりよいものになっていかないと思うから。
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