こう見えて彼は元生徒である。
見ての通り、一緒に歩いていると同僚かと思われるぐらい(当時から)大人っぽかった彼と、あの頃からだいぶ時を経て、食事をすることとなった。
事の発端は、久々に彼から連絡が来たことだ。「ご飯でも行きませんか?」
社会人になった元生徒たちと話すのは、楽しいし嬉しい。というわけで、ホイホイとそのお誘いに乗って、共に藤沢の夜の街に繰り出すこととなった。
写真は、ふらりと入ったお魚が美味しい居酒屋での一コマである。遠い目をしているのは決して僕の話がつまらなくて呆けているわけではない(と信じたい)。
彼は、求人広告の営業マンになっていた。
名前を聞けば、それなりに誰もが知っているような媒体屋さんだ。前々からその話は聞いていたが、離職率が高いその業界で、現在もしっかり頑張っているらしい。
実はその昔、僕も似たようなお仕事をしていた。
飛び込みで店先や会社先へ伺い、挨拶をし、名刺を交換し、アポを取り、商談をして、受注をもらう。もしくは、電話で営業だ。懐かしい日々。
それなりに楽しかったけれど、大変な思いもたくさんした。灰皿を投げられたり、軟禁されたり、数字に追われたり、時間に追われたりした。朝も早くて、夜も遅かった。満員電車に揺られて、日経新聞を片手に、移りゆく街並みを眺めながら、漠然とした不安に押しつぶされそうになったこともあった。
時代は違えど、彼もやっぱりおんなじような苦しみを味わっていたので、人生の先輩としてアドバイスをしておいた。それは僕が営業マン時代に教えてもらって、今も心に残っている言葉の一つでもある。
「結局すべて楽しんだ者勝ち。仕事はワクワク楽しく」
どうせやるなら、楽しんだ者勝ち。基本人と話すって楽しいことだし、名刺集めや数字の追いかけはゲームだと思えばいいし、社会人の多くはなんだか勘違いしていそうだけど、苦しそうにやることにお給料をもらってるんじゃなくて、成果に対してお給料をもらってるんだから、道中は思いっきり楽しめばいい。きっとその方が成果も上がりやすい。
もっとラフに、もっと陽気に、もっとワクワク働いたっていい。
「うーん、今日はなんだか楽しめそうにないな」と思ったら、その理由を潰すために考えるんだ。工夫をするんだ。飛び込みが嫌なら、他に営業方法はいくらでもある。顔を出すのが嫌なら、そっと手紙を置いておくのもいい。電話が怖いなら、相手をもっと調べてからかければいい。一日の中で嫌なことが減れば、きっとパフォーマンスの質だって上がる。
時間の使い方が変われば、気持ちも成果も変わっていく。だから、嫌々の人よりは、楽しんでやろうとしている人のほうが伸びる。そしてそれは、お仕事だけじゃなくて、勉強だって同じだね。
何はともあれ、彼は職場の仲間にも恵まれて、楽しそうにお仕事をしていました。そんな彼の姿を見て、自分も「もっとワクワク仕事をしよう!」と思った、素敵な夜なのでした。
嬉しい楽しいお食事、ありがとう!また行こう!
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
いつか社会に出たときに困らない力をつける。そこまで見据えられる教育がいいな。
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