ある秋の日に、我が家にてたこ焼きパーティー(通称タコパ)が開催された。
教室長仲間が集ったので、話は自然に教育の話題になり、楽しいだけではない、学び溢れる会となった。参加者の皆様、ありがとうございました。
人生で数えるほどしかやったことのないタコパだったが、やってみるとこれが楽しい。
無論僕はくるりと回すのがめっちゃ下手くそなのだが、それでも練習すればうまくなるという本質を実感することができた。満足だ。
生徒諸君、練習すればうまくなる。勉強だって同じだよ。練習すればうまくなる。以下、余談が続くので、ここでありったけの塾ブログ感を出しておこうと思う。
話を元に戻そう。タコパ。現代ではお好み焼きパーティーよりも焼肉パーティーよりもそうめんパーティーよりもタコパが人気だという。その理由を僕なりに分析してみた。
まず特筆すべきは、やっぱりたこ焼きをくるくる回して作る過程の面白さだろう。
くるくる回してたこ焼きの形にするという過程は、やっぱりうまくできると達成感がある。それに、もし形があまり良く作れなくても、味は美味しいという大逆転現象も起こる。成功も失敗も楽しめるのだ。
この適度なゲーム感が、焼き肉パーティーでもなくラーメンパーティーでもなく、タコパが流行る理由なのかもしれない。例えば失敗したラーメンは食べられたものではない。とりかえしがつかない。全然適度なゲームじゃなくなる。
実際に、タコパが落ち着いた際のスーパーマリオカートを使ったゲーム合戦はだいぶ盛り上がった。自分に危機が必要以上に訪れないうまくいくかどうかのゲーム感は、やっぱり多くの人にとって魅力的なものなのである。
楽しいし、スリルもあるし、成長感もちゃんと味わえるし、達成感も感じられる。タコパが流行る理由は、このプロセスにあることは間違いない。
また、たこ焼きが醸し出す適度な距離感も現代のタコパ人気の理由の一つだろう。
わかりやすく比較すると、鍋やお好み焼きやそうめんだと距離が近すぎるのだ。物理的にも精神的にも。
独立独歩しているたこ焼きのスタイルだからこそ、現代の「個を尊重する」価値観とマッチングしているのではないだろうか。
例えば味を変えるにしても、たこ焼きなら個別で変えることもできるしね。ちなみに今回はチーズや紅生姜が大活躍していた。ポッキーを入れようとする猛者もいたが、それは次回のお楽しみにとっておこう。
ああ、そろそろ「どうでもいい」と思ってきた読者の方がいると思うので、結論を急ぎたい。
最後に紹介する理由は、集団の目的意識の一致である。格好良く呼べば、「場の理論」とも言う。
「場の理論」は僕の大好きな心理学者のレヴィンが提唱した節で、以下のようなものである。
K・レヴィンが提唱した理論で、人間は個人の特性によるだけでなく、その人が置かれた「場」に影響を受けて行動するものだという説で、組織における人間行動を理解するための1つの枠組みとされる。 場の理論によれば、個人の特性を開発するだけでなく、環境の開発を行わなければ、期待行動は現われない、ということがいえる。
わかりやすいように例を出せば、「うまく作ろう」という目的が、お好み焼きや焼き肉だと個人に限られがちだが、タコパであれば各々個々人で共有できるということだ。つまり、みんなが同じ目的を持てるということだ。
みんなが「うまく作りたい」って思っているから、そこにポジティブな「場の理論」が発動され、意識が高まったり意見交換が活発になったりして、各々の成長が促される。
また、気持ち的にも、まるで文化祭前夜のような「みんなで同じ方向を向いているワクワク感」が共有されるので、良きテンションでやるべきことに対峙できるわけだ。
楽しくて、ゲーム性もありつつ、ちょうどいい距離感は保たれ、目的の共有はされて、競争感もあって、結果がシビアに出て、成長感や達成感を大いに得られる。
なんてこった、タコパはまるで良い塾みたいではないか(これが言いたかった)。
まさか塾に喩えることができるなんて、やはりタコパは異次元である。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
明日は真面目なブログを書くのでお許し頂きたい。
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