「おー、受験期始まったって感じしますね」
中3生の計算イベントの掲示が張り出されたのを見て、昨年受験生だったAくんが、そんなつぶやきを浮かべていました。
Aくんは今や各科目クラス順位10番以内に入るという頑張りやさん。授業ない日も自習に来てガリガリ勉強しています。
「懐かしい?」と僕が尋ねると、
「いや、全然懐かしくないっす。思い出したくないです」と笑っていましたが、
「でも、あの期間がなかったらと思うと怖くない?」と再度尋ねると、
「そうですね。ちょっと怖いっすね。めっちゃ勉強しましたよね」とあの頃を思い出していました。
Aくんは大の勉強嫌いでした。
もちろん勉強しないから成績もそんなに良くはなく、中3生になって慌てて塾へ入ってきました。
そんな彼も、冬になると行きたい高校が見つかって、勉強に少しずつ身が入っていきました。
彼は、そんな受験期を経て、どんどん変わっていきました。
それは模試の点数や能力だけでなくて、姿勢や、心持ちも。
やるから伸びる。伸びるから結果が出る。結果が出るから嫌じゃなくなる。嫌じゃなくなるからやる。といった良い流れに乗れたこともあって、どんどん前のめりに勉強をするようになっていきました。
「勉強楽しい?」と聞けば「全然楽しくない」とは答えていましたが、「まぁ、でも、できるかもと思ったら、やる気出るよね」の言葉を聞いて講師と盛り上がったのを覚えています。
人ってさ、弱いから、どんどん楽な方へ、簡単な方へ流れていってしまう習性がある。
でも、だからこそ、目の前に避けられない大きな壁がどーんと立ち塞がったとき、
そんなある意味君にとっての大ピンチのタイミングは、かつてない成長のチャンスにもなる。
逃げられないから、とりあえずやる。
やるから、少しずつでもできるようになる。
少しずつでもできるようになるから、「お、やれんじゃん」と気付ける。
やればできるを実感するから、もうずっと「ただ嫌なもの」だった勉強が、
「してやってもいいもの」や、なんなら「まぁちょっとだけ楽しいもの」に変わっていく。
気持ちが変われば、手は動く。
人生でほぼ初めてとなる、そんな困難に立ち向かえる受験期はさ、
自分が今までの自分より強くなれる、劇的に成長できる、魔法の期間なのかもしれないよ。
そこで勉強の仕方を身につけて、実際にAくんみたいに高校で選択肢をどんどん増やしている子もいるからね。
大切にしよう、この日々を。
目指す目標に向かって、本気になって大きな壁を乗り越えようとすること。
そんな経験は、人生においてそんなに何度もできることじゃない。
苦しいけど、辛いけど、だからこそその経験は、この先の人生において、とっても大切な宝物になる。
さぁ、折角の素晴らしい時間だよ。
宝物を見つけにいこう。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
結果も大事だけれど、それ以上に大切な道のりがそこにはあるんだ。
0コメント