「机は綺麗なほうがいい」
昔、大手塾に勤めていた頃に、研修官としてよく新人に言っていました。パソコンデスク周りは綺麗にしておくようと。今でも机の上が汚い生徒に向けて放つことがあります。でも、理由の説明まではあまりしないので、今日ここに記しておきたいと思います。一つの例としてね。
納得できたらぜひ綺麗にしてみてください。
意識と無意識のお話
まず最初に、意識と無意識のお話をしてみたいと思います。今日はそれらを使ったゲームをしてみましょう。
ここに色んな図形が書かれた一枚の紙があります。まずは何も考えず、中心の赤い◯をみて下さい。◯だけを見つめて下さい。
今、その◯が意識しているものということです。逆にそれ以外は無意識で確認しているものですね。
諸説ありますが、意識と無意識の割合は、3%と97%だといいます。雑に言ってしまえば、上の図で◯だけに注目していたとしても、「△や□があったなぁ」とかわかるのは無意識の働きかもしれません。
この意識と無意識の力というのは、とんでもないです。
例えば、今あなたにもう一度図を見てもらいます。そうですね、下の図を3秒だけ見て下さい。見たらさらに下に進みましょう。
どうですか、見ましたか?では、次の質問に答えて下さい。
「上の図でオレンジ色の△は何個あったでしょう」
どうでしょう、けっこうあやふやじゃありませんか?
でも、これが例えば最初から「オレンジ色の△の数について聞きますね」と意識させてから3秒図を見せるとどうでしょう。「おいおいバカにしないでよ」ってな感じで余裕で答えられるはずです。
意識するって、こんなにすごい力があるんです。
もちろんすごいのは意識だけじゃありません。無意識も常に水面下で働いています。例えば、最近購入した車を街で見かけるとついつい目がいくみたいなのも意識(無意識)の賜物ですね。心理学用語で言えば、カクテルパーティー効果(うるさいパーティーの席でも自分の名前が出ると無意識に音声情報を聞き取る)という言葉もあります。
僕らは日常この意識と無意識の力をうまく使い分けて生活しているわけですね。
机の上が綺麗なほうがいい理由
さて本題です。ここまで意識と無意識について長々話してきましたが、僕が机を綺麗にしたほうがいいと思う理由は、この意識と無意識にあります。
端的に言ってしまえば、机の上に情報量が多いと、せっかく素晴らしい意識の力が散るんですよね。
お仕事をしたい&問題を解きたいのに、そこに意識が集中させられないわけです。
「いやいや、それでも俺は大丈夫!」とかいう方もいるかもしれませんが、そして百歩譲って意識は大丈夫なのかもしれませんが、やっぱり僕は机が汚いまま何かをやるのをオススメしません。
なぜなら、無意識はまず間違いなく余計な力を取られているはずだからです。
集中したいものに目がいっているはずでも、視界の片隅に入る多くの情報に無意識は律儀に反応します。「これ、なんだ」「これ使うやつ?」「これ片付けないとまずいな」「いつやるかな」「忙しいのかな、俺」「私余裕ないのかな」みたいに。
机を片付けずにいると、97%ぐらいの無意識がずーっと気にしなくてもいいことを気にする羽目になります。それだけで、普通にやる二倍三倍疲れます。うん、やっぱりオススメしません。
まぁ、他にも色んな理由はありそうですが、基本的に机の上には必要最低限のものだけ出してあれこれ考えることをオススメしますというお話でした。
意識の大切さがわかるこんな実験もあります。良かったら。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
まぁ、もちろん個人差があることについては認めます。
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