新学年、不安だよって声を聞いたので、
今日は一つお話をご紹介。
「黄色いポスト」というお話です。
どうぞ。
道端にぽつん。誰かに塗られた黄色いポスト。
イタズラなのか。最初からこうだったのか。誰も知らない。
「あっ、変なポスト~」
そのポストを見つけた、
小学生ぐらいの子どもがポストを指差して言った。
「本当だ~!変なの~。カッコ悪~い」
周りの子ども達も騒ぎ出した。
そこに、杖をついたおじいさんが話しかけた。
「こらこら、あんまりポストをいじめちゃいかん」
子ども達は一瞬慌てたけど、すぐに言い返した。
「だって変だもん。赤くないから目立たないし」
「う~ん」
おじいさんも困ってしまった。
そこに今度は若いカップルがやって来た。
二人はポストを見て、にやりと笑った。
「ホラね、これこれ。黄色くて変わってたから覚えてるのよ」
女の人の方が得意げに言った。
「おーすげー」男の人の方が驚いている。
そこで、自分が驚いている様子を、
おじいさんや子どもが目を丸くして見ているのに気付いて、
説明するみたいに続けた。
「ポストって、どこにあったかいつも忘れちまうんだよなぁ」
「だよねぇ。でも、これなら忘れないでしょ」女の人がまた得意げに言った。
よかったね、ポストさん。
人と違うって、実はとっても素敵なことなんだよ。
人は誰しも、違うもの。
その違いが、まるで間違いみたいになるのは、
なんだかきっとおかしいですよね。
もちろん、人に迷惑をかけてはいけない。
空気を読まなきゃならないこともある。
でも、それは、誰かと同じになるってことじゃなくて、
自分で考えて動けばいいことだと思うから。
君は君のまま。
僕は、僕のまま。
認め合える関係性が良いね。
尊重できる世の中が良いね。
生き方なんていくらでもある時代だから、
縛られないで。苦しまないでね。
人となんて違ってもいいんだよ。
もっともっと、自由に生きよう。
君は君らしく、堂々としてよう。
そして同時に、周りの人だって認めてさ、
君が君のままで、生きやすい世界にしよう。
困ったら、
いつもあなたの味方でいる人達がここに居ること、
ちゃんと忘れないようにしてくださいね。
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