先日こんな記事を書きました。
今回はそれを踏まえて、「なぜ公立高校から国公立大学は難しいのか」を簡単に説明していきたいと思います。
個々人の入るときの学力がどうというのは置いといて、あくまで仕組み上のお話です。
学校の進度や対策が合わない
公立高校は基本的に3年間。
国公立大学進学に必要な教科・科目数は、私学(基本3教科)に比べ多い(基本5教科7科目)ので、それらをその3年間で物理的に全て終わらすことが難しいのです。
受験前ギリギリに範囲が全て終わる科目の受験勉強って大変ですよね。
まずこの「国公立受検」に対応するカリキュラムがない高校が多いことが、公立高校から国公立大学への進学が難しい理由の一つです。
そうなるとやはり公立高校から国公立大学に進学したければ、進度を早くしても生徒たちがついてこられる上位の一部の高校に限られてきますよね(そんな高校でも終わらないことがあるという噂)。
また、公立高校は「先生の異動」がありますから、一貫した教育が難しいことも理由の一つかもしれません。その点、学力向上進学重点校は、優秀な先生を集めているという、これまた噂も。
というわけで、もしも本当に国公立大学へ進学したいなら、ほとんどの公立高校において、学校に頼らない勉強は必須でしょう。
ライバルが強い
もしもあなたが公立高校から国公立大学への進学を考えた時に、一番の敵となるのは、中高一貫校組です。
神奈川にも私立・公立含めた素敵な中高一貫校がたくさんあります。中学受験組ということですね。
医学部や東大などの実績を比べても、今の時代は中学受験した方が「進路の選択肢」が広がる時代と言っても過言ではないでしょう。
上位中高一貫校では、高校2年生の時点では各科目のカリキュラムを終え、高校3年時は受験勉強に専念できる仕組みです。ここで3年生の高校とは大きな差ができてくるわけですね。また、基本的に指導する教員が変わらないこともメリットの一つでしょうか。
そして、一番の大きな違いはやはり「場の持つ力」です。そこにいる生徒たちが作る空気感です。「あの先輩でも東大受かったんだから、私でも大丈夫でしょ」という心持ちを持てることは、長いマラソンの上での一発勝負である大学受験において大きな心の糧になります。競争も然り、話す内容も然りですね。その「当たり前感」は、多くの公立高校では真似できません。
多くの公立高校から国公立大学を目指す時には、孤独な戦いになりがちです。
相手は強い。ご存知の通りでしょうが、改めて知り、心して、挑みましょう。
勝つためには、やはり自分で勉強をできる力が必須です。
勉強の仕方がわかっていない子が多い
さぁ、本題です。
上記でもお伝えしましたが、国公立大学を本気で目指すなら、学校に頼らずに自分で勉強を進めていく力が必要です。
それは塾や予備校でも同じ。科目数も多いですから、結局全部を塾や予備校に頼るわけにはいきません。自分でやる中で、どうしても困る部分をフォローしてもらうといった使い道がいいでしょう。
大切なのは、自分で勉強すること。何を当たり前のことを、と思われるかもしれませんが、これが意外と難題なんです。
特に、高校受験を塾に言われるがまま量的な勉強で乗り切ってきた子たちにとって、それはまるで未知の世界。
「自分でやるものを決める」→え、どうやって?
「自分でペースを決める」→え、どうやって?
「誘惑や不安と戦う」→え、どうやって?
こんな感じなわけです。
高校受験に向けて、「誰かにやるものやペースや戦い方を決めてもらう」やり方でガッツリやってきた子が、急に自分でとなっても、中身も難しく進度も早い高校の勉強の中で、その切り替えを行うというのは、容易ではありません。
この力が弱く、3年間で国公立に向けての勉強をやりきることができない子がどれだけいるか。
ですから、もしも高校生や中学生で、国公立大学へ進学したいと思っている方がこれを読んでいたら、ぜひ「自分で勉強できる力」を磨いてください。
「自分で勉強する」って、地味ですし、きついですし、近道や裏技なんてありません。
不安でしょう。苦しいでしょう。ただ、そんな中でも、コツコツコツコツ、一歩ずつ前へ向かうこと。
それをできたものが、合格します。
受験というのは、足を踏み出し続けた者が勝つのです。
そして、その姿勢や方法論は、きっと受験だけではなくて、この先の人生でも大いに役立つはずですよ。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
そして、どんなに早くスタートしても、フライングにならないのが、受験です。
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