何度も繰り返し見たDVDの一つでした。
あの頃ストーリーは正直よくわからなかったけれど、
今までのジブリとはなんだか違う圧倒的な迫力に、
「すげぇ」とただただ驚嘆したのを覚えています。
当時の日本映画記録も塗り替えましたね。
神や自然、森、人間ではないもの。
タタラ場の人々、人間に人間ではないと迫害されたもの。
武士たち、人間。
この映画ではどうしても人間が悪役に見えてしまいますね。
ただ、作中では、人間もそうでないものも、いいも悪いも全部ひっくるめて、
すべての命を「生きろ。」という強いメッセージが覆います。
なんともシンプルだけど、とっても大事な当たり前のこと。
「生きてりゃなんとかなるって」。
さて、生徒諸君。
いい話だーで終わるのもいいけれど、
ぜひ勉強にも活かしてみましょう。
素晴らしいこの「もののけ姫」という物語。
一体いつ頃の時代のお話だと思いますか?
こんな考察があるみたいです。
歴史の勉強が役に立ちますね。
劇中で明確にその年代が言及されることはありませんでしたが、『もののけ姫』の舞台となっているのは室町時代(1336年~1573年)以降の物語と推察されています。その根拠の1つに「すでに鉄砲が伝来している」という点が挙げられます。史実で鉄砲が日本に伝来したのは1543年、ポルトガル人が種子島に流れ着いた事で鉄砲は日本中に広まっていきますが、『もののけ姫』はこれ以降の話と推測することができます。
「明国の物は重くて使いにくい」by エボシ
また、タタラ場を仕切るエボシのこちらのセリフは、すでに明国の鉄砲が伝来していた事を示しています。これにより明国が存在していた1368年~1644年までの話と絞り込む事ができそうです。ここまでの情報を整理すると鉄砲が伝来した1543年から明国が存在していた1644年まで、約100年間の間の物語となりますが、さらに時代背景を考察すると、「侍があちこちで好き放題に戦を起こしている」という条件、そして鉄砲がそれほど普及していない点を鑑みて、朝廷の力が衰えた室町時代末期~戦国時代初頭と考えられそうです。 さらに、もののけ姫ら森の勢力、エボシ御前のタタラ場勢力とは別に朝廷の「シシ神の首を手に入れろ」という勅命を受けて動くジコ坊も登場しましたが、この帝(天皇)の命令は衰退しつつあった朝廷の権力を取り戻すための物であり、野放しになりつつあった地侍を牽制するための意味もあったのではないでしょうか。
ほう。
以前、「ワンピースでわかる天気」や「ドラえもんでわかる日本の不思議」を、
土曜特別講義で行いましたが、
次回は「ジブリでわかる歴史」もアリですね。
本日もHOMEにお越し頂き誠にありがとうございます。
個人的にお気に入りの台詞は、
「シシ神は花咲かじじいだったんだ」です。
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