早速ですが、お時間ある方は以下の問題を考えてみてください。
Aは箱の中に宝石を入れ、遠く離れた外国にいるBに郵送で宝石を届けたい。
Bがいる国は治安が悪く、南京錠をかけた箱でないと郵送の途中に中身・物品が盗まれてしまう。南京錠をかければ箱ごと盗まれることはなく安全に郵送することができる。南京錠はどこにでも売っており、箱にいくらでも南京錠をかけることが可能である。
だが、南京錠・カギ・宝石いずれもそのまま郵送しようと
するとそれごと盗まれる。
確実に安全な郵送が保証されるのは「南京錠がかかった箱」とその「中身」。しかし当然ながら「南京錠のかかった箱」とカギを一緒に送れば箱は開けられ中身が盗まれる。
どうすれば安全に宝石を郵送できるだろうか。なお、Bたちはお互い同一の南京錠を持っておらず、購入もできない。Aがかけた南京錠のカギをBが保有していることもない。
ある夜、こんな問題が生徒から送られてきました。答えは最後に置いておきますが、どうでしょう、面白い問題ですよね。じっくり考えてみてください。
今日お話ししたいのは、この問題が送られてきた経緯です。
興味関心の力を伸ばすやりとりをLINEでしていた
その子は、成績優秀者でした。勉強時間も長く、部活では部長も務める実力の持ち主。頑張り屋さんのいい子です。
ただ、少し興味関心の力が薄いことが気になっていました。何にでも淡白というか、少し冷めた感じがあったんですよね。
情報をインプットするときに、この「興味を持つ」「面白がる」という力は重要です。格好良く言えば、知的好奇心というやつですかね。それがあるだけで、インプットのスピードも理解度も記憶の保存率も高まります。
段々と覚えることが多くなってくる中高生では、この力が弱いと勉強が苦になってきてしまう子も多いです。それはまずい。
そこで、その子と相談をして、毎日面白いと思ったことをLINEで送ってもらうという試みを始めました。
最初は戸惑いもあり、苦戦している様子でしたが、続けているうちに段々とこちらが「面白い!」と思うことを送ってきてくれるようになりました。Twitterでもその時の驚きを報告しています。
興味関心のアンテナを伸ばしたくて、毎日「面白いと思ったこと」を学習報告とともに送ってもらう子がいるんですけど、昨日は「フラクタル図形」、今日は「青木まりこ現象」を送ってきた。レベルが上がっている。英語と理科も100点とってきた。
— 勉強犬🐶第二の家 (@homekobetsu) November 26, 2020
興味関心の力が伸びると、興味を持つ対象ややりたいことも増えてくるんですよね。アンテナが敏感になると同時に、心のエネルギーも貯まってくるわけです。そしたらまた新しい情報を捕まえる元気が湧く。動き出せる。そうやって世界が広がっていくと、人としても面白く、強くなれるんじゃないかなと勝手に思っています。
そして、ある日その子が送ってきてくれたのが冒頭の問題です。遂にアウトプットする側になりました。なかなか閃かずに一瞬困りましたが、嬉しかったので、こんなお話を共有でした。
日々のやりとり、今日も楽しみ。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
答えは、「Aがまずカギをかけて箱を送る。BもカギをかけてAに返送する。Aは自分のかけたカギをはずしてBに送る。Bが自分のかけた鍵を外したら宝石が手に入る」でした。
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