県から神奈川県公立高校の倍率が発表されました。
以前の記事で暫定倍率を扱いましたが、今回はそれを踏まえた「志願者倍率」が出たわけです。前回よりも少し現実的になった人気投票といったイメージですね。ここからちょこっとだけ志願変更が行われ、各々受検する高校が決まります。
早速注意点です。もう受験校が決まっている方は、志望校の倍率を確認したら勉強に戻りましょう。倍率で一喜一憂する気持ちもわかりますが、一喜一憂しても何かが変えられるわけではありません。知るべきことを知った上で、やるべきことをやりましょう。たとえ3倍でも3人に一人は合格します。今はその一人になる努力に時間を費やしましょう。何倍でも受かる努力をしましょう。
自分の力じゃどうしようもできないことではなくて、自分の力でどうにかできることに、自分の力や悩む時間を使いましょうね。
また、今回出る倍率を見てからの志願変更を検討していた方は、早速これを踏まえて信頼できる大人と相談をしましょう。色々な意見を聞くのはいいですが、最後はぜひ自分で決めてください。結果がどうなったとしても、そのことが一番大切です。
以上が注意点です。
ここからは個人的な記録と保護者の方向けに綴っていきます。
神奈川県公立高校倍率を見て
まずは学科と地域別に数字を確認していきましょう。
普通科 横浜川崎エリア
まずは普通科の横浜・川崎エリアです。県立から参ります。市立の高校は後に後になります。
学力向上進学重点校SYAHK(湘南・横浜翠嵐・厚木・柏陽・川和)の横浜翠嵐高校は2.26、昨年同様暫定倍率の高倍率から更に数値を伸ばしています。志願者倍率自体はここ5年で二番目に高い数値ですね。ただ、言わずと知れた神奈川トップ校ですから受検者はこの高倍率も覚悟の上でしょう。志願変更や国公立・私立併願で、実際の受検者はもう少し減ると思います。例としては、ここ5年で最も高かった2018年度はこの時点で2.35あった倍率が、志願変更後は2.17に、最終倍率は1.83に落ち着きました。
同じくSYAHKの一角、川和高校は1.45、柏陽高校は1.34、どちらも安定の高倍率ですが、柏陽高校は昨年から見るとぐんと下がっています。2018年度はこの時点1.28から志願変更期間を経て1.34まで上がっているので、もう少し上がってくるかもしれません。
学力向上進学重点校エントリー校でいえば、横浜緑ケ丘高校の2.21倍が目を引きますね。この時点での倍率では、2015年度が1.97、2019年度が1.99倍でしたから、近年で最も高い数値ですね。昨年は暫定倍率(2.28)から志願者倍率(1.46)と大きく下げたのですが、今年は暫定倍率2.35からあまり下がりませんでした。志願者変更、少し出るでしょうか。
昨年まさかの低倍率(1.11)だった希望ヶ丘高校は元に戻った感じです。ただ、ここのところ不規則に上下しているので、来年以降も読みづらい高校ではありますね。暫定倍率が1.55だった横浜平沼高校は1.28と少し落ち着きました。ここから少し上がるかもしれませんね。
普通科 湘南藤沢県央エリア
鎌倉高校が1.63(昨年1.22)、七里ヶ浜高校が1.58(昨年1.34)、藤沢西高校が1.49(1.21)、茅ヶ崎西浜高校が1.22(1.11)、元気系パワフルです。ここから多少下がるかもしれませんが、まぁ本番もこのぐらいだと思って気合い入れて勝負に挑みましょう。
対して真面目系は少し人気がない印象です。
茅ヶ崎北陵高校は1.20(1.16)、暫定倍率よりは上がりました。鎌倉高校とは雰囲気が違うし、近隣の平塚江南高校も低倍率なので、志願変更でここから一気に増えることはないですかね。増えても0.1倍ぐらいでしょうか。
大船高校も暫定倍率よりは上げました、1.18(1.17)。このエリアの中堅校を指すSOFTS(七里ヶ浜、大船、藤沢西、鶴嶺、湘南台)の中では実績もトップクラスなんですけどね。坂が影響しているのでしょうか。あとは行事を減らしたり髪を染められなかったりが人気ない理由なのかな。僕は好きな高校なんですけどね。
ただ、一時期苦しんでいたSOFTSの湘南台高校は復活。昨年今年といい倍率です。昨年はこの時期1.81から志願変更で1.46だったので、大きな変動はないかな。少し減るかな。
鶴嶺高校と茅ヶ崎高校は仲良く1.15。鶴嶺高校は早く国際科作った方が人気出そうです。茅ヶ崎高校は暫定倍率から志願倍率ガクンと下げるというのを繰り返していますね。中堅校の悩みですね。その減った分は私立に流れたのでしょうか。
深沢高校は1.25(1.01)。定員が少ないこともあり、そこそこの倍率が立ちました。科の垣根を越えて、低倍率の藤沢清流高校や藤沢総合高校に流れそうですが、受検を予定している方は油断せず勉強に取り組みましょう。
学力向上進学重点校エントリー校では、平塚江南高校の低倍率が気になります。横須賀高校といい、秦野高校といい、素敵な高校なのですが、いまいち特色に欠けるのですかね。トップ校の中でも人気格差ができつつあるのかもしれません。
その中にあって、大和高校は今年も1.55(1.81)と高倍率。見学に行った子の人気も高いです。近くの座間海老名戦争は今年は逆転で海老名高校に軍配が上がりそうです。
普通科 相模原・市立・クリエイティブスクール
僕の地元の相模原方面ではびっくり上溝1.49。理由は調査中です。誰か教えてください。学力向上進学重点校エントリー校の相模原高校は例年通りの人気。でも近くのツタヤは無くなってしまいました(最近知った)。
横浜市立では金沢高校流石の人気。隣に市立大学のあるアカデミックな立地と雰囲気は真似できません。
クリエイティブスクールは定員割れが多いですね。新たな改革が必要かもしれません。
単位制普通科 総合科
次に、単位制の普通科と総合科を見ていきましょう。
まず目を引くのは何と言っても神奈川総合高校。人気続きますね。でも気持ちわかります。あの自由な雰囲気は唯一無二ですよね。戸塚高校の人気も持続。隔年現象なんのそのです。
藤沢清流高校や藤沢総合高校の低倍率が気になります。茅ヶ崎西浜高校や深沢高校から少し移動があるかもしれません。
あ、みなと総合高校も圧巻の高倍率ですね。やっぱり楽しそうって大事な要素なんですね。
最後は専門学科を見てみましょう。
専門学科
最後は専門学科です。それにしても神奈川県には多彩な専門学科がありますね。
全日制の農業科は多くが倍率アップ。看護科もググッと高まりました。福祉課は減少。ご時世の影響が何かしらあるのでしょうか。
お近くの藤沢工科高校は暫定倍率から少し上げたものの定員割れ。説明会など面白いんですが。ただ勉強が苦手だけど手に職つけたいという方にはお勧めの高校です。
横浜サイエンスフロンティア高校は1.39(1.79)で少し落ち着きましたね。2019年度はこの時点で1.34から志願変更で1.32と下げていますが、今年はどうでしょう、ここから少し上がる可能性もあるかもしれません。横浜国際高校も国際科、バカロレアコースともに昨年よりも下げた形です。まぁ、このレベルになれば倍率を気にしている場合ではないですね。
神奈川総合高校の舞台芸術科はやはり激戦。狭き門ですからね。この数値は来年以降の受験生にも影響を与えそうです。
まとめ
さて、ここまで倍率を見ながら、長々語ってきました。誰かここまで辿り着いたでしょうか。
お付き合いありがとうございました。最後に、倍率全体をざっと見て、思ったことを書いておきます。上記で述べてきたことのまとめですね。
- 人気校と人気ない校の二極化引き続き
- トップ校の中でも格差あり
- 人気校のキーワードは「元気」「楽しい」「新校舎」!?
これらについてはまた改めて記事を書きたいと思います。
ここからの期間、受験生達は勉強すればするほど不安が増すでしょう。それは当たり前のことです。やればやるほどわからないことが出てくるのが勉強ですからね。でも、そんな時も手を動かし頭を働かせ前へ進み続ければ、今までの頑張りは点と点から線になって、つながり広がり出して、今までにない最高の成長が生まれることでしょう。どうか、保護者の方はその様子を静かに見守っていてあげてください。
すべての受験生がベストを尽くせますように。
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