塾のお仕事をしていると、よくこの言葉を耳にします。
「習ってないからわからない」
もちろん本当に習ってないからわからない場合もあるのですが、多くの場合は「習っている範囲の知識で解けるけれどぱっと見やり方がわからない」という問題と対峙したときに使われることが多い気がします。甘え文句とでも言うのでしょうか。
出題する側としては、「今ある知識を使って考えてくれれば答えまで辿り着けるよ」という思いで問題を出すのですが、この言葉が出た瞬間にその目論見は崩れ去ります。まだレベルが足りていないということなのでしょう。
でも、中にはそこで問題と堂々と向き合って、挑戦しようとする子もいます。正解できるかどうかは置いといて、そういう子の成長スピードは早いです。では、どうしたらそんな風になれるのでしょう。そんな子達が持っている要素について考えていきたいと思います。
根気よく考えることに慣れている
まず大前提として、考えることに慣れていることって大事ですよね。
その力を身につけるには日々の積み重ねが必要です。考えるってエネルギー使いますから、勉強の体力も必要です。それなりの自信も。これらすべてすぐには身に付きません。コツコツと考えることをやり続けた先に待っているものです。
それも踏まえて、幼い頃から自分の頭で考える習慣をつけたいですね。例えば、根気よく考える力を育てるってことで言うと、以下の教材などおすすめです。どれも「周りの大人がなるべくヒントを与えないこと」を推奨している教材です。
受動ではなく能動で動ける
受動というのは「受け身的」ということです。誰かが言ったことをそのままやるイメージです。これは楽ちんですが、やりすぎると指示待ち人間になってしまい、それこそ「習ってないからわからない」を多用する人間になってしまいます。
対して、自ら主体的に動くことを「能動的」と言います。自分で考えて動くって大変ですが、成功しても失敗しても大きな経験になります。失敗が可愛くて済む子どものうちから能動で動くことに慣れておくと、大人になってからもガツガツ動けます。
もちろん能動的に動けると勉強にも役立ちます。国語の教科書とか渡された翌週には全部読んでるみたいな感じなので(しかも楽しんで読むので)、知識の入りも嫌々やるより断然良いんですよね。
読める
自分でガツガツ勉強を進めていける子は、読む力が高いです。勉強って多くは読み物から入りますもんね。
これも積み重ねて会得していくものでしょう。音読をしたり、読んだものを誰かに説明するなどのアウトプットをしたりして、読む力を高めていきましょう。多くの入試では文字数が増えている傾向がありますから、活字になれるだけでそっくりそのまま入試対策にもなります。
一人で正解を出す快感を知っている
「知らない」を「知る」にするって快感なんです。知識欲ってあるんですよね。その快感を知っている子は、「習っていないものが大好物」ですから、たとえ本当に習っていない問題に出会っても、その場でわかろうとするタイムを始めます。
「習ってないからわからない」と手が止まる子を横目に、能動的に向かいはじめ、根気よく考え、読んだり聞いたりして不明点を解決し、正解を導き出して快感を得るのです。だからまた次も同じようにやります。
こうして出来ていく差は非常に大きなものです。
「習ってないからわからない」が禁句になるように、日々日々コツコツ考える癖をつけていきましょう。
では、実際に「習っていないからわからなそう」な問題に出会ってしまった時はどうしたら良いのでしょう。考え方のヒントを書いておきますので、参考にしてみてください。
- 問題文をよく読む(音読する)
- 今自分が持っているアイテムを確認する(つながりがありそうなものから)
- 答えではなくヒントを訊く
これがそんな時の王道の行動です。是非試してみてくださいね。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
習ってないことを考える方がきっと楽しいしね。
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