以前こんな記事を書きました。
この内容とも絡めて、
この時期によく生徒たちに伝えるお話がありますので、
今日はそれについて書きますね。
「高校生って忙しいねー」「テスト範囲広いー」「数Aわからないー」
大抵は新高校一年生たちのそんな一言から、その話は始まります。
確かに、中学生と高校生では勉強の仕方が少し変わってきます。
例えば真面目な子がすべてに100のパワーを注げた中学時代と違い、
この科目には70、こっちは40、ここには80必要だな、なんて風に、
効率や時間、パワーの配分まで考えなくてはいけなくて苦しむのが高校のテスト勉強です。
また、高校の最初のテスト前後は、
環境の変化に慣れない中で行事もあり、部活も本格的にスタートし、
授業の科目数も多いし、進みは早いし、テストの難易度は高い(平均点が低い)しで、
物理的な時間の問題はもちろん、心も大きく揺さぶられる時期です。
めまぐるしく移り変わる日々と気持ちに、疲れてしまう生徒も少なくありません。
不安を大人たちが思っている以上に抱え込む子も居るでしょう。
それはもちろん知っています。
自身が高校生の時の記憶はさすがに薄れていますが、
毎年のように高校生になりたての先輩たちを見ているわけですからね。
だから私は、そこであえてこんな話をするのです。
「何度も言うけどさ、一年生の頭が一番大切だから、ここが一番の踏ん張りどころだよ」
やっと受験が終わって花の高校生活が始まった彼らにすぐまた正念場が来る現実は、
確かに大変かもしれないけれど、酷かもしれないけれど、
過ぎた時間はもう二度と戻ってきたりはしないから。
「知っているけどさ…」というような含みのある目をする子には、
続けて理詰めでその理由を説明します。
「あれ、指定校推薦っていつからいつまでの成績で決まるんだっけ?」
説教みたいにならないように、口調はなるべく軽やかに。
まずは指定校推薦の仕組みについてです。
苦しい受験戦争を戦ってきた新高校一年生たちにとって、
早ければ3年生の夏には進路が決まる「推薦」とはまさしく裏技のようなものです。
この時期、既に指定校リストを使って自分が行きたい大学や学部を絞っている生徒は、
私の実感値ですが、ほぼほぼ3年生の夏にその切符を手に入れています。
やっぱり先を見据えることはとっても大事です。
今や高校生の半分が推薦で大学へ行く時代ですからね。
そして重要なポイントは、
その推薦に必要な成績は、1年生〜3年生の夏までのものだということ。
そう、「夏まで」です。
また、2年時や3年時では、
学校の成績が関係ない一般受験組が(良くも悪くも)学校の勉強に手を抜き始める傾向が高まるので、
テストの平均が下がり、評定自体は取りやすくなります。めっちゃチャンスです。
そう、だから一番成績が取りにくい一年時が一番の頑張りどきなのです。
もちろん最初のテストが悪くても、
そこから挽回は可能ですが、その難易度は一気に上がります。
同じ学力層が集まるはずの高校でも、やがて成績の格差が生まれるのは、
能力の問題ではなくて、生徒各々の勉強に対する気持ちの変化が大きな要素です。
最初のテストで失敗すれば、
生徒達は「あ、私はできない」と自らに勝手なレッテルを貼ってしまって、
物理的な勉強量が減り、そうなればもちろん成績は下がっていきます。
一度出来てしまった「あ、私はできない」は、一般受験の勉強時にも足を引っ張りますから、
早めの克服や回復が肝心です。
大人だって、嫌いなことや苦手なことは能動的に動けないものですからね。
※人は80%以上うまくいくということしか能動的に動けないそう。
少し話は逸れてしまいましたが、
以上が「新高校一年生が踏ん張り時」な理由です。
もちろんこれがすべてというわけではないですが、
就職や専門学校が進路という場合も評定が重要な要素になることが多いですし、
私立高校などでクラス分けがある場合にはより早く先を見据えることが重要になりますよ。
何より、どんな道を行くにしても、
「選択肢がある」ということがまずは重要なことです。
あなたの道の先には、無限大の可能性が広がっている。
自分の可能性をさ、自分で縮めないようにしようよ。
新高校一年生に告ぐ。
そう、今が高校生活一番の頑張りどきです。
忙しい中でも、苦しい中でも、ベストを尽くして、「私は大丈夫」を手に入れましょう。
ね、だって、あなたは「やればできる子」なんだから。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
そしてその「頑張った経験」は大人の自分の宝物になります。
0コメント