僕は昔、臨床心理カウンセラーになりたくて、心理学という学問を勉強しておりました。
心理学(しんりがく、英: psychology)とは、心と行動の学問であり、科学的な手法によって研究される。 そのアプローチとしては、行動主義のように行動や認知を客観的に観察しようとするものと、一方で、主観的な内面的な経験を理論的な基礎におくものとがある。
ええ、ええ。説明を見てもあんまりよくわからないと思いますが、心理学に興味がある生徒が居たときには、僕からはよく、「心理学って人がよりよく生きるための考え方を学ぶ学問だよ」と伝えています。
学んでみると意外と地味な実験やデータ統計が多いのですが、魅力的な理論も沢山あります。
本日はその中でも特に好きだった、社会心理学者の超有名人レヴィンさんの理論を生徒達のためになるように、ご紹介致しましょう。
レヴィンの関数
まずはレヴィンさんってどんな人というところから。
コーネル大学教授をつとめ、マサチューセッツ工科大学(MIT)にグループダイナミクス研究所を創設した。「社会心理学の父」と呼ばれ、アイオワ大学の博士課程でレオン・フェスティンガーなどを指導した。リーダーシップスタイルとその影響の研究、集団での意思決定の研究、場の理論や変革マネジメントモデルの考案、「アクションリサーチ」という研究方式、グループダイナミクスによる訓練方法(特にTグループ)など、その業績は多方面にわたる。
ま、とにかくとってもすごい人ということです。この「社会心理学の父」が提唱した理論の中で、
私が特に好きなものが2つあります。
その一つが、【レヴィンの関数】と呼ばれる「B=f(P・E)」です。
※関数とは相互に関わっているものという意味。・は掛け算を表しているよ。数学だね。
B=f(P・E)…これだけ見てもなんのこっちゃですから、まずはその式の意味を確認しましょう。
Bはbehavior(行動)、Pはperson(人間性・個性・価値観等)、Eはenvironment(環境)の頭文字です。fは関数(function)という意味です。一次関数とか二次関数の、関数と一緒です。
では、その材料を使ってこの式を要約してみましょう。
行動(B)は、人間性(P)と環境(E)との関数である
=行動(B)は、人間性(P)と環境(E)の相互作用によって決定する
まだ言葉が難しいですね。もうちょっとやさしく説明してみましょう。
人の行動(B)は、たとえ同じ人間(P)だったとしても環境(E)が異なれば違いが現れ、たとえ同じ環境(E)だったとしても人間(P)が異なれば違ってくるということ。
あなたという人間は同じでも、置かれた環境によってその行動は変化していきます。
わかりやすく言えば、あなたが日本で育つのと、アメリカで育つのでは、きっと行動自体は大きく変わっていきますよね。
スポーツなんかでもよくあります。あるチームで実力を発揮できなかった選手が、チームが変わったりすると活躍しだすとかね。
私がこの関数を好きな理由は、個別指導の考え方とリンクしているからです。
人は一人ひとり違う。そして、その一人ひとりも、環境によって変わっていく。それは逆に言えばつまり、人はいつでもどこからでも変われるってことですよね。
自分が頑張ることはもちろん大事だけれど、自分に合った環境を見つけることもとっても大切ということです。
もし今、どこかでとっても苦しんでいる子どもが居たとしたら、是非とも知っておいて欲しいですね。君だから駄目、君だから悪い、どうせ僕は、やっぱり私は、なんて関係がないことを。人はいつからでも変わることができて、その方法は一つじゃないってことを。
もしも困っていたら、一緒に考えてみましょう。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
大人だって、環境を変えるって大事ですよね。
0コメント