大の漫画好きの勉強犬ですが、今も記憶に残っている一巻だけの漫画があります。
それは『かおす寒鰤屋』という骨董屋さんを題材にした漫画。
ジャンプでわずか一巻分の連載でしたが、当時の私はこの漫画に大ハマリ。
その後数年周期で再読をするほど、秀逸なストーリーと魅力的なキャラクターに惚れ込んでしまったのでした。
ある日、またまた『かおす寒鰤屋』を読んでいると、ふと、
この作者さんの他の漫画を読みたい!と思い立ちました。
逆になぜそのタイミングまでそう思い立たなかったのか不思議なくらい。
早速「大河原遁(さん)」で検索。
Google検索のおかげで出会ったのがこの本、『王様の仕立て屋』でございました(当時はSEASON1)。
あのとき、めっちゃワクワクしたのを覚えています。
早速大量購入。一気に読破。やっぱり面白い!
新しい物語にワクワクしつつ、
『かおす寒鰤屋』の頃の感じが失われていなくて、なんだか安心したのを覚えています。
今度の漫画の題材は、骨董品ではなくて、スーツ。
服飾にあんまり興味のなかった私ですが、漫画の最中に挟まるスーツや着方の豆知識のおかげで、
自身のお仕事やプライベートで助けられたこともあります。王様の仕立て屋さまさまです。
この『王様の仕立て屋』の魅力は、何と言っても素敵なキャラクター達。
「ミケランジェロ」と呼ばれた伝説の仕立て職人の生涯唯一の弟子である主人公オリベ。
彼の神業的な特急仕立てを通して描かれる様々な人間模様がこの物語の本筋です。
だんだんとその物語は広がりを見せ、伯爵やイギリス貴族、世界的ブランド総帥や新進気鋭の企業の社長など、
多くの魅力的なキャラクターを巻き込んで、話は進んでいきます。
感動ストーリーや恋物語はもちろん、職人同士の息詰まる攻防戦やビジネス要素もからまって、
ワクワクドキドキや笑顔や涙が止まりません。
その話の転がし方も素晴らしくて、どんどん話に引き込まれていきます。
そうそう、読んでいるだけで知識も増えるというお得感もこの漫画のすごいところ!
服飾についてはもちろん、職人の考えや世の中の理、ビジネス理論や話術なども学べます。
作者の方が日本や海外の古典が好きなのか、パロディも豊富で勉強になります。
しかも、物語とセットで覚えている知識ってなかなか忘れなかったりするんですよね。
楽しく学ぶ、ということがいかに脳にとって楽チンな学びなのか、
僕はこの本で教わりました。
あ、個人的には、
いつも余裕のある世界的ブランドの総帥ペッツオーリと、
策士なヴィレッダやベアトリーチェが好き。
たまにヴィレッダが劇中で『かおす寒鰤屋』の法被を羽織っているのを見つけては、
なんだかすごく勝手に嬉しくなっているのです。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
そして、読めば読むほどイタリアに行きたくなります。
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