「これから毎日書くって言ってた日記は続いてるの?」
高校一年生のOさんに前回の授業で話していたことの確認をしました。彼女、その時は「これから日々のことを忘れないように毎日日記書く!」と意気込んでいたんですよね。
しかし当のOさんは「3日で終わっちゃった」とあっけらかんとしています。
残念。これはうまく習慣化ができなかった事例です。
習慣を作ることは大人だって難しい。ダイエットや禁煙がいい例ですよね。「禁煙なんて簡単だ。100回もやった」なんて名コピーもあるぐらいです。
なぜ続けるのが難しいのか
人間にはホメオスタシス(恒常性)という機能があります。恒常性のお仕事は、「元に戻すこと」。傷がついたり風邪をひいたりしたら恒常性は一生懸命治そうとします。同様に、やる気が上がったら「おいおい、元に戻れ」と下げようとするわけです。
これは人間の性質上、当たり前のことなのですから、やる気だけでは習慣は作れません。
でも、一旦作ってしまえば大きな効果をもつのが習慣。せっかくだから活用したいですよね。
というわけで、本日のテーマは「習慣の作り方」です。まずは習慣が作れるといい点は何か、その効果について見てみましょう。
習慣化や継続化すると何が良いのか
習慣ができるといいことは、その習慣化された行動に大きなパワーがかからなくなるということです。
つまり、習慣化された行動は早くうまく楽にすることができます。
「顔を洗う」という習慣ができた人は、「たまに顔を洗う」という人よりも簡単に(ほぼ無意識的に)顔を洗うことができます。同様に「英単語を一日に10個覚える」という習慣がついた人は、習慣がついていない人に比べて楽に10個の英単語を覚えられるようになるわけです。
これは習慣や継続が長く続くほど強化されていきます。
また、習慣化された行動は日常に組み込まれるため、忘れられる可能性やできない可能性も低くなります。
やっていないと気持ち悪いレベルまで習慣が強化されていれば、忙しい中でもなんとか時間を作ろうとしますし、それはもう無意識レベルで予定に組み込まれていきます。結果たまにやるという人よりも物理的にその行動の量や質が上がっていくのです。
さらに、雨垂れが石に穴をあけるように、コツコツの力は大きいものです。
一日に10個の英単語を覚えるだけでも、一年で3650個。これは今まで大学受験に必要と言われていた3300個を大きく上回る数字です。まさに「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道」ですね。
また、脳には繰り返し入ってくるものを忘れる対象から外す仕組みがありますから、その機会を増やせる習慣・継続化は記憶の定着にも大きな効果があります。
勉強において、この習慣の力ほど確実に学力を上げられるものは他にありません。こんなにいい事づくめの習慣ですが、作るのは大変とよく言われます。では、簡単に習慣が作れる方法についてご紹介しましょう。
簡単な習慣の作り方
習慣や継続することを作りたい時は「おいおい楽勝だぜ作戦」を使います。ネーミングセンスについてはご意見受け付けません。冒頭のOさんに習慣の説明をした際には「作戦名っているの?」って冷たく言われましたが考慮しません。
作戦は「習慣にしたいこと」を決めることから始まります。勉強?筋トレ?掃除?ブログ?なんでもかまいません。まずはあなたが習慣にしたいことを決めます。
習慣にしたいことが決まったら、それを一番簡単なレベル「おいおい楽勝だぜ」レベルまで落とします。
習慣にしたいことを「おいおい楽勝だぜ」と思えるレベル、例えばインフルエンザの日だってできるぐらいのレベルにまで落とすのです。そしてそれをただひたすら毎日実行します。
例えば筋トレを習慣にしたかったら、腹筋最低一回を毎日。漢字練習を習慣にしたかったら一日一つを毎日。
決して馬鹿にしているのではありません。「おいおい楽勝だぜ」が大事です。もちろん、一日にやる数を増やしてもいいのですが、必ず続けられる数にすることがポイントです。必ず、ですよ。
雨でも嵐でも体調不良でも、必ずです。その「おいおい楽勝だぜ」を続けることで、習慣ができていきます。
個人差がありますが、それを約1〜3ヶ月ほど続けると立派な習慣ができあがり、その行動をする時にパワーがかからなくなります。習慣化成功です。量や数はそこから簡単に増やすことができます。
習慣は作った後の強化のほうが簡単なのです。これぞ「おいおい楽勝だぜ作戦」。
ほとんどの習慣化失敗・継続失敗は最初にパワーをかけすぎて続かなくなってしまうことによって起こります。最初はこれでもかと言うぐらい簡単なこと、つまり「おいおい楽勝だぜ」からスタートしましょう。成功体験を積むことで、自信や達成感もついてきます。
習慣を作りたい方はぜひ活用してみて下さい。Oさんはとりあえず一行日記から始めてみたそうです。日記女子に憧れているらしい。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
最強の武器は続けることで手に入る。
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