こちらは、神奈川県の教育委員会が出している私立高校入試の仕組みです。
「推薦入試」と「一般入試」の違いをわかりやすくまとめてくれています。
この表に補足を付け加えるとするならば、一般入試において近頃多くなってきた「書類選考」についてでしょうか。
私立の基本的な一般入試では、面接や三科目(英・数・国)の筆記試験が行われることが多いです。テストの中身を見ればわかりますが、各校の試験には公立の学力検査よりも少しレベルの高い問題が待ち構えています。
しかし、その実態は、上位校を除いたほとんどが内申勝負。きちんと内申が基準に達していれば、ほぼほぼ合格できる仕組みです。
「だったら面接もテストも無しで書類選考でいいじゃん」と誰かが言ったのかどうか定かではありませんが、近年は「書類選考」という入試スタイルが流行っています。
その名の通り、面接もテストもなく、「書類選考」のみで合否を判定します。学校側も楽ですし、応募者も気楽に応募できるので人数が集まりやすいのでしょう。
湘南地域だけ見ても、アレセイア湘南や鎌倉学園、北鎌倉女子学園や湘南学院、湘南工科、藤嶺学園藤沢、藤沢翔陵など多くの学校が「書類選考」を導入しています。桐蔭学園がこの方式を利用して応募者数をどっと集めたのもニュースになりましたね。
さ、「書類選考」の説明はここら辺にしておいて、早速各々の入試の説明と、それぞれにはどんな人が合っているのかを整理していきましょう。
「私は絶対にあの私立高校に行きたいの!」
そんな方には「推薦入試」がオススメです。
「推薦入試」は中学校の校長から推薦を受けて受験する入試です。その高校を第一志望にしている生徒が対象となります。
2018年春は、山手学院や慶應湘南藤沢、鎌倉学園や法政第二、法政国際、関東学院の6校を除く、ほとんどの高校が実施していました。
試験は面接のみ。事前に中学と高校の間で入試相談も行われるので、出願資格を満たしていればほぼほぼ合格となります。慶應義塾など一部の高校は落ちることもあるようです。
「推薦入試」を狙う方は、早めに選考基準を知っておいて、内申やその他の活動でポイントをきっちり稼ぐようにしましょう。
「公立(国立)が第一希望なの!」
そんな方には、「一般入試の併願」がオススメです。
神奈川県の仕組みでは、別の高校を第一志望にしていても、押さえとして私立を一校受験することができます。保険みたいなものですね。滑り止めとも呼ばれます。
こちらの入試も、出願基準を満たしていれば不合格になることはほとんどありません。慶應義塾や鎌倉学園、桐光に桐蔭、法政など上位校は実施していませんが、県内の多くの私立高校が実施しています。
各公立高校に対応した私立高校の併願例はこちらで確認を。
「内申が足りてないけど、受けたい!」
そんな方には「オープン入試」をオススメしましょう。
上記の通り、ほとんどの私立高校入試には出願の際に基準があって、それを満たしていれば合格!のような暗黙のルールがあります。
では、基準を満たしていない場合はどうすればいいのでしょう。無理だと諦めるのでしょうか。いや待てそれはちょっと早い。
その高校が「オープン入試」を実施しているかどうか調べてみましょう。
「オープン入試」とは、出願基準がなく、当日の試験結果のみで合否を判定する入試です。併願で受験できる学校と、併願で受験できない学校があります。
併願が可能な学校としては、湘南地域付近では、アレセイア湘南や鵠沼、湘南工科や山手学院などが挙げられます。
併願制度を設けていない高校は、難関校と呼ばれる高校が多いです。慶應や桐光、日本女子、法政二校や法政国際などです。
筑波大学附属や東京学芸大付属などの国立や、青山学院、早稲田実業などの県外私立も実施しています。
この「オープン入試」を併願で利用すると、公立・国立・私立併願・私立オープンと最大4つの高校が受験できるシステムになっています。
したいかどうかは別として、選択肢が多いのは良いことですね。
特殊な推薦について
最後に、特殊な受験を実施している私立高校をご紹介します。
それは慶應義塾湘南藤沢高校です。こちら、神奈川・千葉・埼玉以外に在住の生徒が対象の全国枠入試と、海外帰国生入試のみ実施しています。基本的に県内からは応募できないんですね。
「じゃあ言わなくていいよ」とも言われそうですが、参考までに。
まとめ
ここまでガッツリ私立高校について説明してきましたが、公立との併願受験が多い神奈川県では、上位校でもない限り、私立高校の選定は後回しにされがちです。
私立高校は内申の比重が大きく、3年生の内申次第である程度受験校が絞られることと、時期が遅くとも個別での見学会などを実施してくれるためかもしれません。
ただ、神奈川県には魅力的な私立高校が多いと思いますし、せっかく神奈川県が国に先駆けて授業料の無償化(年収次第)に踏み切ったタイミングでもありますから、気になった高校には積極的に見学に行くのもいいかもしれませんね。
基本的に私立高校は公立に比べても綺麗です。見学に行くと「おお!」と好きになって帰ってくる子も多いです。
1〜2年生時にお気に入りの私立高校が見つかれば、内申の目標も立てられますし、モチベーションにもなります。
うまく活用しましょう。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
公立も私立も魅力的な高校がいっぱいの神奈川県でございます。
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