今年度もこういったものを作ってみました。「入試配点・正答率表」ですね。
制作理由は、新年度入試に向けてという意味と個人的な興味です。県から公表されているデータをまとめているだけなので、詳しく知りたいという方は『神奈川県公立高校入学者選抜学力検査の結果』へどうぞ。
もちろん新受験生たちは、確認しておいて損はないと思います。過去から学び、未来へと活かしましょう。
それでは早速、各科目ごとに昨年と比較しながら見ていきましょう。
2019年度神奈川県高校入試 学力検査 英語
合格者平均点は56.1点から49.8点へと下がりました。正答率表を見ても、正答率7割以上の問題がぐっと減ったのがわかりますね。
ここでは問1のリスニングに注目してみましょう。昨年は7割を超えていた(ア)の問題の正答率がぐんと下がっています。
リスニングは全科目の中でも最初の最初、トップバッターの問題です。ここで困って、それを引きずり波に乗れなかった子もいたかもしれません。
そもそも上位層では差がつきにくいのが英語です。みんなできるのです。
かといって、問題の難易度をこれ以上ぐんとあげることは難しいと思うので、トップ層の高校を目指す子たちは、まず現在の入試問題レベルでしっかりと得点できるように準備を重ねていきましょう。
2019年度神奈川県高校入試 学力検査 国語
全体的に少しずつ難易度が上がっているのがわかりますね。
特に文学的文章が読みにくかったという声が多かった気がします。原田マハさんのゴッホのお話。全部読んでみると本当面白いからオススメなんですけどね。
問題を作成している県教委としては、各科目合格者平均点を50点前後目安に作っているということなので、まだまだ難しくなる余地のある国語。
ただ、他科目が難しい分、ここでバランスとっている感もありますね。
全国でもトップレベルに文字数の多い神奈川県の入試ですから、すべての教科に通ずる国語の力はとっても大事。文章をなんとなく読むのではなくて、「考えて読む」力を、日頃からコツコツ鍛えていきましょう。
2019年度神奈川県高校入試 学力検査 数学
格差社会はそんなに変わっていませんが、難しい(面倒臭い)問題がちょっと増えたという印象でしょうか。
平均点は56.0点から50.3点へダウン。難問たちに挑まなければならない上位層が苦しんだ結果となりました。
「え、そっちを文字におくの!?」と思わず突っ込んでしまう方程式の問題や、平面図形の問題をみてみると、多角的な視点やものの考え方が必要になってきているなぁという印象を受けました。
公式暗記のような通り一辺倒の戦い方ではなく、試行錯誤しながら自分で光を見つける練習を重ねましょう。その先に栄光が待っています。
2019年度神奈川県高校入試 学力検査 理科
正答率が低い難問や7割を超える狙い目問題の数を見ても、易化が読み取れますね。
ただ、次年度はどうなるかと聞かれれば、昨年度までの難易度に戻ることも考えられますねと言います。舐めずに準備を重ねましょう。大事なのは本質で、「なぜそうなるのか?」をきちんと理解しておきましょうね。
どうでもいいけど、数学と理科は県から発表された問題内容の記し方や表現方法が昨年とちょっと違うんですよね。数名の先生方もおっしゃっていましたが、問題の作成者が変わったとかそういう可能性もあるのでしょうか。ま、余談でした。
2019年度神奈川県高校入試 学力検査 社会
一見なんの変哲もなさそうな表ですが、正答率から難問の気配がプンプンしてきます。二年連続で平均点が最も低かった社会の問題は『2019年度公立高校入試 社会 分析と解答』でご確認を。
それでも昨年より少しだけ平均点は上がっているんですよね。41.8点から42.5点となりました。
昨年受検生たちを苦しませた「知識を問うだけじゃないよ」問題は今年も健在。もう年号暗記や語句の暗記だけじゃ太刀打ちできません。
地理であれば背景まで知って、歴史だったら物語まで追って、公民であれば原因と結果まで学んで、それらを材料にして、考える力で対抗しましょう。
市販であれば『わけがわかる中学社会』などの教材もオススメです。
長くなってしまいましたが、ざっとまとめるとこんな感じでしょうか。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
データ置き場にも置いておきます。
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