先日、神奈川県公立中高一貫校の入試が行われました。藤沢市からだと相模原中等教育学校と平塚中等教育学校が人気ですね。2つの適性検査とグループワークの得点で入学か否かが決まります。
今回、カナロコさんに問題と解答が載っていたので、それを使って早速解いてみました。参考までに、簡単な解説と分析を載せておきます。間違いなど見つけたら、修正・追記していきますね。問題と解答は以下のリンクからご確認ください。
まずは適性検査Iからです。
相模原・平塚中等 適性検査I
問1 シルクのお話
横浜市にシルク博物館があるんですね。問題を解きながら俄然興味が湧いてきました。
(1)は当てはまるものをすべて選びなさい問題。
①は、化学せんいじゃないからバツ。②は本文中の「スカーフ1枚を作るには、110個のまゆが必要です」から計算すると合っているからマル。③は肌に優しいからマル。④は群馬県や長野県も作る方だからバツ。⑤は、順番が違うからバツ。
というわけで、②と③が正解なわけですね。
(2)は、プチ記述問題。
アは、「横浜とシルクの関わり」から解答を探しましょう。さかんなものをそのまま抜き出せばいいから、「スカーフの製造」。
イは、「シルクとわたしたちのくらし」から。例えば、「粉末などに加工して、けしょう品や食品に活用すること」が解答とされています。
問2 食品のお話
お腹が減りながら解きました。食品のお話です。
(1)は、選択問題。アは、ご飯と油揚げが「エネルギーのもと」で、納豆とお豆腐が「体をつくるもと」だから、足りないのは「体の調子を整えるもと」。それを踏まえて、2月が旬のものを神奈川の特産品から探すと、「だいこん」になりますね。だから答えは、③と⑦。
(2)は、食塩相当量を求める計算問題。
おいおい、成分表示さんよ。どうせ書くならパン一枚の成分表示を書いてくれよと思いながら、計算計算。
上に書いてあるのは、パン100gの成分表示だから、まずはパン一枚のナトリウムの量を求めねば。色んな計算方法があるけど、100gに480mgだから、400gには1920mg。それは6枚分だから1枚分は6で割って320mg。
パン一枚(320)とヨーグルト一個(33)の合計のナトリウムの量は353mgだから、gに直して、2.54をかけます。0.353×2.54=0.89662。よって、0.897が答えになりますね。ちなみに僕はなぜか分数で計算しました。
問3 外国人旅行者調べ
オリンピックの影響で今年はぐんと増える見込みだったのですが、コロナウィルスでどうですかね。と、ちょっと時事ネタが頭をよぎった問3です。
(1)は、中国韓国台湾香港といった国や地域からの旅行者の割合を求める問題。言われた通り2018年の割合を足していきましょう。すると、73.5になるのかな。100分の73.5ということで、4分の3が正解。
(2)は、人数計算。
アは、2018年の中国からの旅行者が、2013年の何倍になったかを求めます。まずは各々の人数を求めてみましょう。2013年は1000(万人)×0.127で、127。2018年は、3000(万人)×0.269で、807。約6倍になりますね。
イは、間違いを正す問題。これも計算です。2013年のアメリカ合衆国からの旅行者は、1000万人の7.7%で77万人、2018年は3000万人も4.9%で147万人となり、増加しているため。下線部Bは間違っているわけですね。
問4 さいころを極める
うちのサイコロさんたちが大はしゃぎのサイコロ問題です。
(1)は、サイコロの1を上にして2を正面にした時、右にくるのが3のやつを探す問題。必ず1を上に、2を正面にして考えましょう。②と⑤はイージーだけど、④はちょっと困った?でも、裏のやつと足すと7になるというサイコロの法則を知っていれば大丈夫ですよね。
(2)は、適性検査Iの最大難関な気がしますがどうでしょう。
アは、かなこさん側が9で、向こうの合計がいくつ?という問題。サイコロの表裏は足して7になるので、かなこさん側の3つの数字と向こう側の3つの数字を全部足すと必ず7×3の21になるんですよね。そこからかなこさん側の9を引いた12が答え。
イは、強敵。僕は一つずつ仮定しながら解きました。「あ」のサイコロを使うことも重要だよ。
黒いテープのところが1だとすると、裏が6。その下のくっつくところが1で、その裏が6。また、右の一段のサイコロの上は3だから、裏は4。つまり、これは1と6と3と4を使わずに、同じ数を2つ使って9を作れるかゲームなわけですね。
無事に、Aが4、Bが4、Cが1を見つけました。こういうことね。
地味に左側一段目のサイコロの右側と、右側一段目のサイコロの左側がちゃんと足して7になっているか大事よ。
同様にやっていくと、
黒が2の時は、作れない。
黒が3の時は、Aが5、Bが2、Cが2でオッケー。
黒が4の時は、Aが2、Bが2、Cが5でオッケー。
黒が5の時は、やっぱり作れぬ。
黒が6の時は、お、行けるかも!と思ったけど、前述の横7が作れず敗北。どうしてもA4、B4、C6になってしまう。
ということで、答えは1と3と4ってことですね。
こういう図形の力を鍛えたければ、「Think!Think!」というアプリがオススメです。もしくは、Twitterでも話題だった「算数ラボ図形」という教材もオススメ。小学校6年生であれば6級のステージ3やチャレンジで鍛えておくと、頭の中でくるくる図形が回せますよ。「ルービックキューブ」的なものもいいですね。
さて、これにて、解説は終了です。
毎度のことながら、小学生がこれを45分で解くっていうのは大変ですよね。ただ、私立の問題のように知識がないと太刀打ちできないという感じではないので、好きな子は好きでどんどん立ち向かっていきますね。中学生に解かせてみても面白いです。
必要な力を端的に挙げるとすれば、「国語力」でしょうか。僕が言う国語力は、「相手の求めるものを返す力」のことです。迷いの森のような問題文の中から、出題者の求めているものを読み取り、適切な方法を持って、ふさわしい答えを返す力。一朝一夕では身につきません。低学年のうちからコツコツが大事ですね。
じゃあどんなことをコツコツやればいいのかをいくつか載せておきます。
・本や子ども新聞等で活字に慣れる
・幅広い興味を大切にする
・色んなことを体験する
・パズルやレゴに触れて遊ぶ
・長く思考することに慣れる
・親子で対話する
こちらも参考までに。
あと、もし解答や解説に間違いを発見した場合は早急にお知らせください。
適性検査IIについてはこちら。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
どこかで誰かの参考になれば幸いです。
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