「かんがえてみて。おそれるこころがなければ、どこまでやれるのか」
これは本の中でモグラが言う台詞です。このモグラ、実にいいこと言うんです。
物語に出てくる一人と三匹は、皆何か弱さを持っていて、悩みがあって、見た目も考え方も全然違って、つまり僕らとほとんど同じなんです。
だからこそ、読んでいて、なんだかあったかくなる、勇気をもらえる、優しくなれる気がするんだろうなぁと思います。
絵もとっても素敵。
僕がこの本を知ったのは、趣味の合う保護者の方から教えてもらったからです。
その上、帯にこれまた大好きな本である『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の作者のブレイディみかこさんの推薦文もあって、購入する前から好きだとわかりました。
作者のチャーリーさんはイギリス出身のイラストレーター。やさしくてだけどどこか切ない絵を描くんですよね。
本のまえがきで「本の頭から読み始めるなんてすごいね」と仰っていて、いきなり褒めてもらえたから、気持ちよく読書ができました。
ちなみに、チャーリーさんのウィキペディアを翻訳すると「ぼく ほくろ キツネ 馬」の作者になっているのは秘密です。
少し本の中の名言と僕の思うところをまとめてみましょう。
「オイラはとってもちいさい。でもきみがいると世界はでっかく変わる」
ぼくとモグラの出会いの場面での言葉です。このページすごく好きです。是非とも本の中でお確かめ下さい。そうそう、人って、人に出会って世界が広がっていくんですよね。言っているのはモグラなんですけど。
「いちばんの時間のむだってなんだとおもう?」「じぶんをだれかとくらべることだね」
ぼくとモグラの会話です。なんだか救われる言葉でした。そうだね、誰かとは周りが勝手に比べてくれるから、自分で比べる必要なんてどこにもないよね。
「ほとんどすべてのことは内がわで起こるのに、オイラたちには外がわしかみえないのっておかしくないか?」
ふと『謎謎』という曲の歌詞が思い浮かびました。ほとんどすべてのことは内側で起こる。だからこそ、自らの力で変えていけることって多い気がしています。
「たすけを求めることは、あきらめるのとはちがう。あきらめないために、そうするんだ」
最後は馬の台詞。助けを求めることって勇気のいることなんですよね。でも、誰もが一人で生きているわけじゃないから、一人で生きていくためにも、一人じゃないってことを大切にしたいですよね。
ここに載せた以外にも沢山の素敵な言葉が本の中には溢れています。是非とも手にとって音読してほしいですね。音読すると、より言葉の意味や気持ちが胸のうちに入ってくると思うから。
『ぼく モグラ キツネ 馬』という名の素敵な絵本のご紹介でした。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
今日が今日だけど、全部嘘じゃないよ。
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