「先生!内申が1低いと入試ってどんだけ不利なんですか?」
中3のHくんからの質問。良い質問ですね。
せっかくだから、本日はその1点の重みについて調べてみましょう。
なお、この記事では分かりやすさ重視のために、成績の数値を「内申」と表現して進めます。内申や評定って何が違うの?と気になる方は『評定・内申点の仕組みについて、塾と学校の先生がわかりやすく説明してみる』の記事をご覧ください。
それではまず神奈川県の入試システムを簡単におさらい。
【公立高校共通選抜一次選考】内申:学力検査:面接:(特色検査)を各高校が決めた比率(4:4:2や3:5:2:2)で1000点(〜1500点)満点計算したS値で合否を判定。重点配点や二次選考については各リンクを参照。下の図でも説明しています。
県のHPにも計算方法などが詳しく載っています。とりあえず重点化を考えなければ、各々の満点(内申は135点満点、学力検査は500点満点)を100点満点に換算して、さらにそれを各高校が定めた比率にあわせて200点満点とか500点満点にして計算するってことですね。文章にするとわかりにくいですが、他県と比べてもとってもシンプルな入試システムだと思います。
なお、内申:学力検査の比率の傾向としては、偏差値上位校は学力検査重視、下位校は内申重視になっています。また、面接の比率は多くの高校が2としています。
「うーんよくわからん!」という方は、内申と学力検査と面接と特色検査の得点を各高校が定めた比率で計算した値をS値と呼ぶ、その値で一次選考の合否は決まる、ということだけ覚えて次に参りましょう。
それでは、そんな情報を踏まえて、1点の重みを感じにいきます。
内申1点の重みについて
上記でも説明した通り、内申1点の重みは高校が定める比率によって異なります。
それでは早速比率ごとの内申1点の重みを一気に見ていきましょうか。135点満点にした際の内申1点が学力検査の何点分になるかを記していきます。なお、小数は第三位を四捨五入で計算しています。比率は「内申:学力検査:面接」の順だとお考えください。
2:6:2 1.23点
3:5:2 2.22点
4:4:2 3.70点
5:3:2 6.17点
どうでしょう。上位校を受験する方は「え、こんなもん」と思いましたか?
ただ、内申の計算方法を見ても分かる通り、3年時の内申(45点満点)は2倍(90点満点)されます。つまり、3年生の内申はこの2倍の得点差になるということですね。
2:6:2の横浜翠嵐や3:5:2の多くの地域トップ校では、近年1点を争う熾烈な戦いが行われます。学力検査でいえば450点近くの戦いになるわけですから(各教科90点前後)、その中の2点や3点がどれだけ重要かが分かるでしょう。
当たり前ですが、内申はとれるだけとっておきましょう。
内申1の重みを知ったあなたへ
「え、内申…やばい…」と頭を抱えたあなたには、こんな事実も併せて伝えておきましょう。決して慰めているわけではありませんが、事実は事実です。
公立高校入試には二次選考という仕組みがあります。詳しくは貼ったリンクを見てほしいですが、簡単に言えば内申が関係のない選考です。各校1割程度をこの選考で決めます。極論内申0でも学力検査(特色検査)と面接が満点であれば湘南高校でも横浜翠嵐高校でも合格できるシステムです。
なかなか内申が上げられないというあなたは実力を磨きましょう。
どんな勝負でもルールをきちんと把握することは大切ですから、この記事がその際の参考になれば幸いです。
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