「科学がわかれば、時代の先がわかる」
その文言に「うんうん」と頷きながら、コンビニで手にとった本書。軽い気持ちでページをめくると、中学や高校の理科の法則が1ページに1つずつまとめられていていい感じだったので購入。衝動買いというやつです。
落ち着いて読んでみると、「ちょっと説明がわかりづらいかな…」という図表もありますが、雑学もあって一貫して楽しく読めました。
こちらの本です。
「メンデルの法則を説明して下さい」「重力と質量、場所によって変化するのはどっち?」と聞かれてパッと答えが出せない方も多いのでは? 本書は、教養としての科学リテラシーを高めたいという大人のために、中高で習った「物理」「化学」「生物」「地学」の法則や定理・公式を100種類紹介します。イラストはもちろん、まんがも交えて、各分野の研究史から定理・法則が活かされている最新技術までを解説します。
4時間でやり直せるかどうかは微妙ですが、「文系の方にも理科を楽しんでもらおう」という意欲を感じる本でした。
章末のテスト、ちょっと舐めていたら、意外と専門的で焦りました。中学生には少し難しいかもしれないですが、授業がチンプンカンプンになっている高校生にとっては、簡単な参考書になるかもしれません。
値段もお手頃。本体は780円です。元本屋さんのスタッフによれば、「編集(図など)にあんまりお金をかけてないから安いんです」ということでした。見やすいけど、たしかにチープといえばチープ。いや、シンプルと言うべきでしょうか。
監修の小谷先生はこう書いています。
「世界は驚異に満ちています。そんな驚異の新技術も、最先端の結果も、中学や高校で習った理科の法則の上に成り立っているのです」
今自分たちの生きている世界や知っていることと結びつけて学べると、理科って途端に面白くなるよね。
中1の光と音の単元は、雷の例を使うと生徒が途端に身を乗り出す。中2の地学は天気予報の最新技術のお話。中3の遺伝は血液型で説明すると笑いが起こる。「勉強」って思うとちょっと身構えるけど、理科って本当はすごく知的好奇心をくすぐる最高に面白い科目なんですよね。
昔、こんな記事も書きました。
そして、東大からの刺客の記事も書いたなぁ。その名も「バズ・サイエンス」。
こんな風に面白おかしく学べたら、自然とのめり込んでいきますよね。実験教室とかもそうだもんね。楽しくなった勉強ほど最強なものはないです。
人間は感情の生き物。「好き」とか「嫌い」とか「いい」とか「悪い」とか「面白い」とかが行動に影響します。なるべくポジティブな感情で取り組んだもののほうが、脳は記憶として保存しやすいのです。おお、科学的。
最後に、再び小谷先生のお言葉を引用してお話を終えましょう。ニュートンのお手紙などに代表される、西洋でお馴染みのメタファーを用いて、理科の学び方について、山登りと比較してこんな風に述べています。
「エベレスト登頂なら麓からはじめないといけませんが、科学なら、偉大な科学者の肩に乗って学べるのです」
その通り。さぁ、どんどん肩の上に乗って、先の先まで見通そう。きっとワクワクするようなお宝に巡り会えますよ。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
学ぶことは楽しい。
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