えー、もしかしたら誰も気付いていなかったかもしれませんが、このブログは塾ブログ兼読書ブログでもあります。
有難いことに小説や教材やビジネス本はもちろん、漫画でも検索をかけて飛んでくる方達がいらっしゃいます。お疑いの方がいたら、「ドラゴンボール 勉強」や「キングダム 勉強」で検索をかけてみてください。このブログが上位表示されるはずです。まぁ、お察しの通り誰もそのワードじゃ検索しないわけなんですが。
あのルーブル美術館も9番目の芸術と認めた、日本が誇る文化である「漫画」。僕は誰がなんと言おうと、そんな「漫画」を愛しています。漫画について書かれた記事が保護者受けしなくとも構いません。今日は僕のそんな漫画愛をとことんぶつけてみようと思います。大丈夫。塾ブログだということもギリギリ忘れていません。
今日はそんな僕が歴代の漫画の中でベスト3に選ぶほど大好きな作品を、勉強に役立つという観点からも紹介していきたいと思います。ゆくゆくはこれで教材.jp狙ってます。
レベルEという漫画について
本日紹介するレベルEという漫画をあなたはご存知でしょうか。
作者は有名。あの『幽☆遊☆白書』や『HUNTER×HUNTER』と同じ冨樫義博さんです。その2作の間に、週刊少年ジャンプにて連載されていたのが今回ご紹介するレベルEです。それにしてもはやくハンターハンター進めてほしい。
アシスタントを使わず冨樫氏の書きたいものを詰め込んだというこの作品は、僅か単行本3巻。打ち切りではありません。あえてそこで終わらせたのです。読めばそれがすぐにわかります。
物語は地球にやってきた天才(バカ)王子を中心に、SF主体のオムニバス形式で進んでいきます。全編通して宇宙人がテーマになっています。全16話。大きな括りで言うと、8つの物語に分けることができる。
バカ王子地球襲来編:No.001〜003、単行本1巻に収録。
食人鬼編:No.004・005、1巻に収録。
原色戦隊カラーレンジャー編:No.006〜009、2巻収録。
マクバク族サキ王女ムコ探し編:No.010・011、2・3巻に収録。
高校野球地区予選編:No.012・013、3巻に収録。
原色戦隊カラーレンジャー・人魚編:No.014、3巻に収録。
バカ王子結婚編:No.015、3巻に収録。
バカ王ハネムーン編:No.016、3巻に収録。
一つ一つの話の完成度が段違いに高く、よくこれ一話におさまったなという話も多いです。思い出す時、勝手にこっちが3話とか4話とかに分けているぐらい。構成が天才的なんですよね。一コマ一コマに張り巡らされた伏線。その回収もお見事。
すべてのお話は王子中心に繋がっています。読んでいくと部下に以下のように言われる王子の天才(バカ)っぷりがよくわかると思います。
それでは、この物語をなぜ中学生に薦めたいのか、理由を書いていこうと思います。
理由1 文字数が多い
この漫画、とにかく文字数が多いです。
その量は大人でも読みきれない人がいるほど。まぁ、読み飛ばしても内容はなんとなくわかるのですが、やっぱり最大限に楽しむためには読まないという選択肢はありえません。
本当はその文字数の多さとそこから来る面白さをわかってもらう為に王子の日記のコマを載せようと思ったのですが、重大なネタバレになってしまうのでやめておきました。ぜひその文字量と面白さの破壊力を体感してもらいたいと思います。
しかし、なぜ文字数が多いとオススメしたくなるのか。その答えは、神奈川県の公立高校入試にあります。
神奈川県の公立高校入試問題の文字数は約5万字。それをもちろん1日で読みます。1科目で見ても、今年の国語で言えば、16405文字。それを50分で読みます。全国一とも言われる文字量です。
その文字量に「うわっ」とならない為に、普段から活字に慣れておく必要があるんですね。それにちょうどいいのがレベルEなわけです。
理由2 頭を使う
文字数が多いだけではありません。読むときに頭を使います。頭の体操や刺激になったりするわけです。
まずは、タイトルがすべて簡単な英語だということ。ちなみにになりますが、一話目のタイトルは「An alien on the planet」。冠詞や前置詞の説明をするのに有効です。他のタイトルも雑談などに使えます。
また、この漫画、知的な会話も多いです。センスのいい言葉の応酬に、会話だけでクスリと笑ってしまう場面も多々あります。一部を見ていただいた方が早いかもしれないということで、場面が飛び飛びで恐縮ですが、会話シーンをご覧ください。
笑いは緊張を緩和し、頭の回転を速くさせる。らしいです。ストーリーを楽しみながら、所々クスクス笑えるのもこの漫画の醍醐味の一つなんです。
さらに、謎解き要素もあります。特に私の好きな回は、高校球児たちが誰かの精神世界に紛れ込んでしまうお話(上記では高校野球地区予選編となっています)。
犯人は、この中にいる。
しかし、ここが「流石!」と唸るところで、作中で犯人の明言はされません。丁寧に読み進めた者だけが辿り着ける、ボーナス情報となっているんです。
もし何度読んでも犯人がわからないという方は、ご連絡ください。個別指導します。
理由3 単純に面白い
さて、とうとう3つ目の理由です。
それは単純に面白いから。
面白い本を読めば、また違う本に手が伸びますよね。これが気に入った子には他にもいくつかオススメがあります。まぁ、そんな先のことは抜きにしても、ぜひこの無駄のないゾクゾクするようなストーリーをお楽しみください。
王子に巻き込まれる主人公も高校生や小学生たちで親近感も味わえると思います。ちょっときつい描写もありますが、情報過多のこの時代を生きる今時の小中学生には問題ないでしょう。なんたって天下の少年ジャンプ作品ですしね。
この漫画のテーマは異星人。ちょっと見方を変えれば、これは星と星を超えた圧倒的な異文化交流の物語でもあります。異星人に気付いていない地球人の影で、主人公や王子と異星人たちとの触れ合いの中、他者を認め合う難しさや手を取り合う可能性を考えさせてくれる物語が展開されます。最後にはあっと驚くラストもあり。まさしく、国同士での異文化交流もなかなかままならない僕らの未来も暗示されているのかもしれませんね。
ちなみに、タイトルのレベルEは「エイリアン」のスペルをEと間違えてつけた説が有力だとか。そこからは「間違いを恐れるな!」というメッセージも読み取れるとか取れないとか。
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