湘南「この物語は、神奈川県の各高校を擬人化してお送りするゆるめの物語です。高校の紹介や入試の仕組みなどをなるべくわかりやすく楽しく伝えられたらと考えています」
横浜翠嵐「気軽に読むがいい」 サイフロ「ボス、それは好感度下がります」
鎌倉「今回は、先週発表された暫定倍率の中身についての話だぜ。3年分を見ながら、各高校たちが座談会を開いている様子。発表されたデータの詳細と湘南エリアの倍率については、前回の記事でも触れてるから、確認してみよう」
10/20時点での暫定倍率について
藤沢西「え!もう倍率って出るの!早くない?」
大船「今回のものは10月前後のアンケートを元に抽出したデータですので、厳密に言えばまだ仮志望みたいなものですね。このまま受験に突入する確率は薄いですが、毎年この時期に暫定倍率という形で発表され注目されます」
茅ヶ崎西浜「人気投票みたいなもん?めっちゃ気になるー。誰か、詳細データ持ってないかぁ」
藤沢工科「あるよ。どれでも確認可能だよ」
茅ヶ崎西浜「ワオ」
横浜翠嵐「というわけで、惜しくも湘南のに負けたわけだが…」(湘南2.35倍、翠嵐2.21倍)
鎌倉「は、激しく落ち込む帝王を始めて見た…」
湘南「で、でも僕ら毎年ここから一気に下がるからね。勝負は最後の最後までわからないよ。一緒に頑張ろう」
サイフロ「暫定倍率2倍超えてりゃ人気ってことでいいと思うんすけど」
横浜国際「そーだ、そーだ」
寒川「いや、1倍あればいいよ…」
一同「…」
藤沢西「い、いや、ほら、まだ暫定だからね。昨年と一昨年のデータ見ても、ここから大きく変動してるし、まだ全然わかんないよね。ね、湘南台さん」
湘南台「はい。私も去年はこの時点で少し安心していたんです。それが終わってみたら、まさかの1.02倍。何が起こるかわかりません。気を引き締めねば」
希望ヶ丘「おほほほほ。ま、参考程度にしながら、意識を高めるための道具として使うのが良さそうだわね。倍率だ!受験だ!ってやっぱりピリッとするでしょうし」
柏陽「ふふふ。たしかに、意識高まりそうだね。あ、あと、特色検査組の高校は避けられる傾向もあるかとも思ったけど、そんなに影響ないみたいだね」
厚木「某も近年では一番倍率が高いな。ぜひ目標をぶらさずに頑張ってほしい」
湘南「共通特色組ではない横浜緑ケ丘さんは安定の人気だね」
横浜緑ケ丘「共通特色に入れてもらえなかったことで、対策がしやすいと流れてきたのでしょうか」
希望ヶ丘「可能性はあるけれど、あんたんとこは毎年人気だしねぇ。その他の共通特色組でない高校を見ても、あんまり影響はないみたいだわさ」
小田原「たしかに」
大和「たしかに」
平塚江南「う、うちは影響があったのかな…」
七里ガ浜「この表見てると、国際系もやっぱり人気だよなー。時代は英語か?」
神奈川総合「ふふふー。イングリッシュ、大事よ。でも、これから先はそれだけじゃいけない。英語を使って何をするのかが大事よね。ね、国際ちゃん」
横浜国際「本当そう。英語は当たり前で、それプラスのスキルがとっても大事。そんな力を伸ばせるプログラムを準備して待ってるわ」
七里ガ浜「な、なんかこの二人が日本語で真面目に話していると違和感あるな」
茅ヶ崎「あ〜、わたしのところは〜、21名分連携募集も入っているから、注意だよ〜」
藤沢総合「あれ、ウチのとこ、今年低め。大丈夫かなー」
深沢「普通科傾向?でも、それにしちゃうちも清流も伸びてないな…。どこへ流れているのか…」
不穏な影。
横浜翠嵐「そこにいるのは、誰だ?」
??「流石に気づかれてしまいましたか。はじめまして、公立高校の皆様。私は、桐蔭学園と申します」
一同「桐蔭学園!?」
横浜翠嵐「私学の雄が何の用だ?」
桐蔭学園「いえいえ、ほんのご挨拶ですよ。なにやら面白いお話をされていたもので。そうそう、先ほどのお話。どこへ人が流れているか、気にされていましたよね。その答えは…私立ではないですか?」
一同「!!」
桐蔭学園「今や、授業料無償化制度もあり、ご家庭と私立高校の距離感というのはぐっと近付いているように感じます。書類選考という仕組みを取り入れて、頑張って成績をとってきた子たちの負担を減らしている高校もある。創意工夫というやつですね」
厚木「おぬし、一体なにが言いたい?」
桐蔭学園「いやいや、私は事実を述べているだけですよ。それを踏まえて、共に頑張りましょうと言いにきただけです」
希望ヶ丘「おほほほほ。そうは思えないけど、そういうことにしといてあげましょう。ただね、一つだけ伝えておくわ。よく聞きなさい。受験生にとって、お金よりも負担よりも大切なことがあるの」
桐蔭学園「?」
湘南「もちろん一概には言えないけれど、大切なのは、自分の行きたい高校を、必死になって目指すことだと僕は思います。ほぼ初めての進路選択。待ち受ける大きな壁。不安、悩み、苦しみ。難しいし逃げたくなるしきつい。でも、だからこそ、そこで頑張れたら、かつてない成長が生まれる。人間の意志の力ってさ、とんでもないんだよ。子どもたちは、どんどん変わってく。それを僕らは毎年見てきた。だから、自信を持って言える。それが、彼らの人生にとって大きな財産になるって」
希望ヶ丘「自分が、人生が変わる冬。この時間を大切にできたなら、別に行く高校が公立か私立かなんて二の次じゃないかしら。大事なのは、子どもたちの未来。彼らの人生。高校入って終わりじゃないんだから、私たちはその先の素晴らしい人生へ向けて、高校3年間を素晴らしいものにするために尽力するだけよ」
柏陽「ふふふ。迫力あるでしょう。まだまだ公立も捨てたもんじゃないですよ。素敵な学校は、公立にも、私立にも、いっぱいあります」
桐蔭学園「…そのようですね。私も、子どもたちが何より大切というのは同じです。いやはや、本日は大変勉強になりました。また来ます」
秦野「おう、また遊びこい」
湘南「私立公立問わず、子どもたちのためにいい学校づくりができたら最高だね。また、情報交換しましょう」
桐蔭学園「それはありがたい申し出。皆さん、これはいいお言葉を貰えました。目的達成です」
鵠沼「やったー。お近づきになりたかったんですー」
平塚学園「週3で来ます」
湘南工科「じゃあ私は週5で」
アレセイア「自由w」
日大藤沢「これは夢のある話だなぁ。どうぞよろしくお願いします」
東海大相模「よろしくお願い申し上げる」
鎌倉「い、いっぱい出てきた…」
横浜翠嵐「さて、我々も気を引き締めねばな。子どもたちに、最高の環境を用意するために」
茅ヶ崎北陵「あのね、受験はきついし苦しいし大変かもしれないけれど…」
鎌倉「やばいししんどいかもしんないけど…」
寒川「神様ーって言いたくなるかもしれないけど…」
深沢「挫けそうになるかもしれないけど…」
湘南「これだけは言っておきます」
公立・私立一同「君のこと、僕らはみんな、待ってるよ!」
ここからは、受験生の君の物語。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
素敵な学校はいっぱいあるから、自分の目で見て、自分の心で決めて、自分の手を動かそう。
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