神奈川県公立高校入試問題分析と解説2020(令和2年度) 閃光の英語編


入試問題分析と解説シリーズ第三弾は英語です。神奈川県入試の永遠のトップバッターで、受検生たちが朝イチに出会うのが彼ですね。


第一弾の社会はこちら。第二弾の数学はこちら。第四弾の理科はこちら


問題はこちらから確認ができます。



全体の傾向



こちらも、


易化。


詳しい理由は以下の記事に書いてあります。


その理由は、もちろん子どもたちの成長もありますが、問題分析の中で明らかになっていくでしょう。



生徒達の声



「リスニングがゆっくりだった」


「英作文が難しかった。to忘れた」


「単語は簡単だった」


「長文長かったけど、割と読みやすかった」



配点



問1 (ア)(1)3点 (2)3点 (3)3点 (イ)(1)3点 (2)3点 (ウ)(1)3点 (2)3点  計21点

問2 (ア)2点 (イ)2点 (ウ)2点 計6点

問3 (ア)3点 (イ)3点 (ウ)3点 (エ)3点 計12点

問4 (ア)4点 (イ)4点 (ウ)4点 (エ)4点 計16点

問5 5点 計5点

問6 (ア)5点 (イ)5点 (ウ)5点 計15点

問7 (ア)5点 (イ)5点 計10点

問8 (ア)5点 (イ)5点 (ウ)5点 計15点



今回もリスニングが2割。長文が4割を占めています。しっかり対策しておかなくちゃね。


大問の配置は昨年とほぼほぼ変わりありません。

それでは一問ずつ見ていきましょう。



問1 リスニング



「リスニングがゆっくりだった!」という声が多いですが、トータルの時間は一昨年から9分8秒→9分57秒→9分35秒という事で、昨年よりも減っているんですよね。


(ア)はポールとユキが会話する問題。No1は、「What did you do at the lake?」と訊かれていますから、歩いてた&食べていたのを選びます。No2は、「How long have you〜」ですから、。No3は「What time shall we start?」と訊かれているからついつい3を選んじゃうかもしれませんが、時制が違います。の後で話そうが答え。疑問詞と時制に注意しながら聴くことが大切ですね。


(イ)はクエスチョンが最初に書いてあるパターン。No1はジャックについて言えること。ミホとの会話の中で理科の宿題が終わっていることが示唆されていますから、答えはになります。それにしてもpiece of cakeって言い回し格好いいな。4を選ばないように。No2はミホについて合っているものを選ぶ問題。日本の歴史を英語にするのを心配していたのでが答えです。


(ウ)は、スピーチを聞いて答える問題。No1はエマが5ヶ月間居て12月に去ることと英語中国語日本語を話せることとサッカークラブに入ることから。No2は日本の食べ物の話をしていたのに加えて、そこで寿司を食べて欲しいということで、restaurantが妥当。綴りに注意。




問2 単語



問2は単語。イメージしやすいものが並んだ印象ですが、ライオンが怖くて強いっていう印象、今の子ども達にはあるんだろうか。なくても「be afraid of」と最上級から答えを導き出してもらって、正解は上から、afraidstrongestvoice




問3 適語選択



問3は適語選択。


(ア)はWhoseの疑問文。元に戻した時に主語となるthoseが正解。よって


(イ)は助動詞プラス受動態。受動態はbe動詞プラス過去分詞の形だから、が正解。


(ウ)はtell人toの構文問題。意味が通ってその形を取れるのはtellの過去形のtold。


(エ)は関係代名詞。カメラが先行詞ですからが正解。


この辺りはポンポンいきたいところですね。




問4 並び替え



神奈川県の並び替えは不要な語もあって難易度高いんですよね。


(ア)は、This is one of ( the most beautiful mountains in ) the world.

 

(イ)は、What do ( you do before going to ) bed.


(ウ)は、Has your family ( decided where to go during) summer vacation?


(エ)は、I received an ( e-mail with a special message ) from my grandmother.


県が大好きな間接疑問文はここでは出ませんでした。



問5 英作文



毎年、絵のクオリティになんだか和みながら解く問5です。


「リラックスしたい時どんな音楽聴くの?」と聴く場面。


What music do you listen to 〜やWhat kind of music do you listen to 〜が正答になりますかね。toを忘れがちだからね。注意だね。


昨年よりも少し簡単になった気がしますが、ややこしい分であった事は間違いないでしょう。




問6 スピーチ長文



見ただけでうわっとならないように。ここから配点も5点と大きい長文の森が始まります。


問6は、スピーチを読んで答える問題。若干の形式変更はありましたが、気にせず進みましょう。注釈やグラフのタイトルを読むとなんだかプラスチックのゴミの話っぽいなということが掴めます。それにしてもいいスピーチだ。


(ア)は、適する文を選ぶ問題。①は、その前の文ではいいところを挙げていたのに、For example(例えば)以降で問題点が語られていることからB。②は「彼らは手に入れるビニール袋の数を減らすために何かをしました」でA。③は、家族のみんなが色々なことを始めている様子の前にあるから、Cの「私たち一人一人も地球のために他のことをし始めています」が入ります。


(イ)は、文中で紹介されたグラフを当てる問題。文中から、この四週間中でお母さんは2つだけ使った、僕は最後の週は使っていない、最後の週は家族で2つだけ使った、というヒントを得てを選べたらグッジョブ。


(ウ)は、内容一致問題。根気よく読んでいきましょう。先に言っちゃうと答えはなので上から読んでいくと最後になります。やるな県教委。dの「プロジェクトを始める前リョウは自分がどれほどプラスチックバッグを手に入れているか知らなかった」と、fの「リョウは地球のために小さいことや簡単なことからスタートして欲しいと思っている」が正答。




問7 図表長文



さぁ、ちょっと短くなります。長文2つ目。それでも2ページあるけどね。


(ア)は路線図問題。「どっからバス乗るつもり?」ということで、Mayumiが乗っているオレンジラインの駅でバスの道が空いているが正解になります。最後、直接的に言っているわけじゃないから困惑しますよね。ただ、野球が行われる日に最寄り駅までの電車が車両点検でストップしているという事は結局混むんじゃないかという疑惑。


(イ)は英語プラス算数の計算問題。最初にSunnyを14キロ分で11600円。そこから配達料をなくすためにFlowerを1キロ分頼んで12400円。サービスで1キロもらって、トータル16キログラム。ということで、が正解。


ここは得点源にしたいところ。特に(イ)ね。



問8 図表長文



さぁ、やってきました。大トリの問8。相変わらず長いです。朝一番でこれを読む受検生達、本当お疲れ様です。


(ア)は、話の流れから「しかし、モールを望まない人々がいることを知っている」が入るから


(イ)は、アイディアが調和している白い矢印と調和していない黒い矢印の図を選ぶ問題。ヒントを見つけていきましょう。まず左側のページから。モール&大きな会社は同じボックス。保育園と病院も同じボックス。大きなとおりと大きな公園は別のボックス。右ページに移り、今度は矢印のお話。大きな通りと保育園&病院は調和する。大きな通りと大きな公園は調和しない。モール&会社は公園と調和している部分もしていない部分もある。このKazukiが出した「調和する」の「意識が変わる」という意見は秀逸ですね。公園と保育園&病院は調和する。よって、答えはとなります。


(ウ)は、本文に合う内容を選ぶ問題。(イ)できっちり読んだ子は楽チンかな?ただ登場人物が多くて面倒臭い。でもね、人生面倒臭いことが大事なのです。ぜひ自力でじっくり訳してみてください。今回は、僕が答えまで辿り着いた流れを挙げておきますね。aはkazukiの心配事だからバツ。bは正解。ここで3と4に絞られる。dはちょっと長かったので、fから読むと先ほど感銘を受けた内容が書いてあって正解。というわけでを選びました。邪道。


お疲れ様でした。



まとめ



まずは配点からわかること。やはり、リスニングと長文重視でしょう。これは大学入学共通テストにも通ずる部分ですね。


リスニングは21点分の配点。普段から英語を聴く機会を増やして、耳慣れをしておくようにしましょう。「そうだよなぁ」と思ったこれから受験生になるあなた!もういつ何をやるのか決めてしまって、実施してみましょう。うちの英語エースは、ラジオで毎朝英語を聞いていました。とってもいい習慣。


長文は(もちろんリスニングも)、それを読むために単語や文法が必要不可欠。やはりコツコツ知識を増やし、アウトプットの機会を増やして、英語のままで考えられる頭づくりをしていかねばなりません。じゃないと素早く読めない。


この素早さ、入試英語ではとっても重要です。具体的には、問2から問5に10分も時間をかけたくありません。リスニング中に問3まで終わらせる強者もいるようです。そうして削った時間で、長文をじっくり読むんですね。スピード感、大事にしましょう。特に特色検査まで解く子は、この英語を読むスピード感をつけておくと、そこでも大いに武器となるはずです。


英語はトップバッター。そして、高校に入ってからもおそらく一番授業数が多い重要な科目です。さらに積み重ね科目。ある日、急に伸びる事はありません。コツコツコツコツ、言語を学ぶことを楽しみながら、きっとあなたの未来を明るく照らすだろうその大切な力を手に入れていきましょう。



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「第二の家」ブログ|藤沢市の個別指導塾のお話

塾という場所が好きです。生徒の成長する姿を見るのが好きです。生徒や保護者と未来の話をするのが好きです。合格や目標を達成して一緒に喜ぶのが好きです。講師と語り合うのが好きです。教材とにらめっこするのも好きです。新しい人と出会うのも好きです。藤沢の街が好きです。ブログも、好きです。

勉強犬

「第二の家」学習アドバイザー。
世界中に「第二の家」=「子どもたちの居場所であり未来を生きる力を育てる場所」を作ろうと画策中。元広告営業犬。学生時代は個別指導塾の講師。大手個別指導塾の教室長(神奈川No,1の教室に!)・エリアマネージャーを経て、2015年ネット上で「第二の家」HOME個別指導塾を開設。2019年藤沢にHOME個別指導塾リアル教室を開校。