全体的な感想と傾向は以下の記事で詳しく説明しています。参考になれば幸いです。
それでは問題の中身を見ていきましょう。
問1 物理小問
問1は物理の問題。原理原則の理解が求められますね。
(ア)は、位置エネルギーが最低ということは運動エネルギーが最高で、電気は生み出さないから音が正解。よって4。
(イ)は、磁力線は南極から北極へ向かっているという知識と右ねじの法則を使う問題。親指を電流の向きにした時、残る4本が磁界の向きですから、電流は上向に流れていることがわかります。4。
(ウ)は、ばねの伸びの問題。比を使って計算していきましょう。ピッタリの点を見つけて、それと求める点を比較して比の式にして計算するといいね。2が答え。
問2 化学小問
問2は化学。文章はそんなに長くない。
(ア)です。密度の計算です。ちょっと細かく書いていきましょう。空気中の窒素が80%ということで、1.17×0.8=0.936、同様に酸素も1.33×0.2=0.266、足して1.202。これよりも重いのは、酸素と二酸化炭素と塩素。慣れていたら、窒素80%の酸素20%だから、窒素よりは重い、酸素よりは軽いとパッと判別できたかも。よって、4。
(イ)は、実験結果からわかることを選ぶ問題。「実験結果から」がポイントです。1と3と5は書いてない。2は不明で、5は違う。よって、6が答え。
(ウ)は、砂鉄(酸化鉄)からの還元の問題。銅についても還元させなきゃだから3が正解。
問3 生物小問
問3は生物問題。
(ア)は無性生殖に関する問題。チューリップの球根と一緒で遺伝子変わりません(同じ色の花が咲く)。ですから答えは1。
(イ)は、セキツイ動物の問題。こういう問題は「Aが鳥」とか「Eが魚」とか図に書き込みながら解けるといいですね。1は体毛がバツ。2はうろこで覆われていて乾燥がバツ。3は羽毛等がバツ。4は、しめっておりがバツ。よって5。
(ウ)は、植物の問題。1はa(雌花)が花粉が作られるところではないからバツ。2と4はb(雄花)がバツ。よって、3が答え。
問4 地学小問
問4は地学問題。どんどん参りましょう。
(ア)は、あったかい空気は上の方、冷たい空気は下の方という原則を、例えばうちみたいな吹き抜けリビングの空調で体感していればイメージしやすい問題。寒冷前線は潜る。温暖前線は乗っかるイメージ。3。
(イ)は、雲を発生させるという実験について。なんだか夢のある響き。気圧下がる→空気膨らむ&温度下がるという関係と、気圧は上に行くほど下がると知っていれば1が選べますね。
(ウ)の(i)は、計算問題。6000kmを8.5cmで0の移動に気を付けながら割ると7000万。600000000cmにしてやるのが面倒だけど安心かな。4。(ii)は好きな人だとすぐ解けたかな。恐竜です。ちなみに、最初の生命の誕生は38億年前。人類の誕生は、500万年前。500万年前も7000万年前も38億年前も全部とっても昔じゃん!という方には難しい問題。ちなみに、こんな記事を最近書きました。
問5 物理大問 音
さぁ、大問の始まりです。物理の大問は「音」がテーマ。
(ア)は、真空中で音は伝わらないのと、波として伝わっていくのと、鼓膜が揺れるわけだから、5。
(イ)の(i)は、音の大きさは山の高さだから、1。(ii)は、近づけると振動数が増えるということは山の数が増えるから3。
(ウ)は、Aは「弦の長さを長くすると音は高くなる」がバツ。Dは「弦を張る強さを強くすると音は低くなる」がバツ。よって、5。ギターやってるとイメージつきやすいかもね。
(エ)は、Vは太くなったのに振動数は同じだから弦の張る強さがIIIより強くて、ivとviは振動数が同じだけれど、viの方が弦が太いから、弦の張る強さはivの方が弱くなりますね。よって、Xが2でYが1でしょうか。
問6 化学大問 電気分解等
大問シリーズ続いては化学。
(ア)は、塩化銅を電気分解して陰極に出てきた銅についての問題。光沢については知らないとできませんでした。(i)が2で(ii)が1。
(イ)は、また計算。2分の時は水素が1.2で酸素が0.6だったから、1分では0.6と0.3。よって、9分では5.4と2.7。引き算して2.7。
(ウ)は、「塩素が水に解けたため」。塩素の性質を知っていたら余裕。
(エ)陰極では、ナトリウムイオンは還元されにくいため、水が還元されて水素が発生。一方、陽極では塩化物イオンが酸化されて塩素が発生。塩化ナトリウムを水酸化ナトリウムに変える方法ですね。知識がなくとも、1〜3の実験から読み取れるかがポイント。こういう問題好き。
問7 生物大問 刺激
生物の大問は刺激がテーマ。
(ア)は、オーソドックスな信号の流れ。6。
(イ)は、面白い。この実験においては、皮膚ではなく視覚からの刺激で反応した部分は除外しなくちゃという問題。3と2が答え。
(ウ)は、視覚から運動神経への流れだから、2。
(エ)2は皮膚の刺激がバツ。3は、実験結果より逆。4は、やっぱり皮膚が邪魔。よって、1。」
これは理科と現代文みたいな問題でしたね。
問8 天体オールスター
さぁ、大トリは天体。昨年に続いての大問登場です。よく見る図のオンパレードでしたね。
(ア)は、明け方に立たせて、南東を見せると6。
(イ)の(i)はさそり座(アンタレス)が南中するから夏のお話。北半球が太陽寄りの2が正解。(ii)は、太陽と同じ方向にある4が正解。
(ウ)は、年周運動と日周運動の違いを知っていると簡単。年周運動で星の見かけ上の動きは一ヶ月で30°進むから、1時間で15°の日周運動で戻してあげるイメージ。2時間戻しになるから、午前4時。
(エ)は、金星含めた惑星の問題。またも地球の明け方に人を立たせると、南東に見えるのはDだということがわかります。また、木星は外惑星で火星よりもうんと離れたところにあるので、欠けないわけですね。ウィキペディアさんから面白い図を拝借。
なんだか壮大。壮大といえば、こんな動画も好きです。太陽がどんなふうに動いているのかわかる動画。いやー、天体には夢があるなぁ。
まとめ
さて、ここまで一気に見てきましたが、どうでしょう、前年に引き続き、圧倒的な難易度を誇っていた一昔前に比べると解きやすい風に感じました。思考力を使う問題が少なくて、知識で進撃できる感じなんですよね。
県教委としては、五科目合計の合格者平均点250点ぐらいを目指しているようなので、その調整かな。でも、いつまた難しくなるかわかりません。準備は昔に合わせておく方が無難かもね。その過程で知識はどうしたって必要になるから一石二鳥だしね。
理科を通して、世の理を理解しながら、興味と関心の幅を広げていきましょう。そうすれば、世界はどんどん面白おかしくなりますよ。入試で点も取れるしね。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
そしてそれは高校にもつながる道。
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