シリーズ第四弾です。
- 0からの受験勉強法。例えば不登校の子が受験するときに何から勉強を始めたらいいのか(数学編)
- 0からの受験勉強法。不登校の子でも今からできる目標・志望校の見つけ方
- 0からの受験勉強法。例えば不登校の子が受験するときに何から勉強を始めたらいいのか(英語編)
繰り返しになりますが、神奈川県公立高校受検のシステムとしては、たとえ学校に行っていなかったとしても、テストと面接の得点次第で、公立高校への合格が可能です。
入試に向けて勉強しなくちゃということで言えば、学校に行けていても行けていなくてもやることは一緒。入試で得点を取ることが一つの大きな目標になります。
でも、学校に行けていなければ、勉強の中身も当然ちんぷんかんぷんな場合が多いですよね。そんなときに一体何をどこから始めたらいいのか。それがこのシリーズのテーマです。
「0からの受験勉強」と題して、シンプルに説明をしていきましょう。
中3生に説明をする設定です。第四弾の今回は「理科」。
完全に個人的意見なので、参考程度にご覧くださいませ。
0からの受験勉強 理科編
まずはこちらをご覧ください。
理科の学習系統図です。
見ていただくとわかる通り、中学理科は基本的に、1年間で「物理」「化学」「生物」「地学」の4つの単元に触れる形になっています。4分野を3学年分やるわけですから、基本12単元(自然界のつながりは生物分野として)。これが中学理科です。
前述した数学や英語と違って、「積み重ね科目」の要素は少ないです。前の内容がわからなくても次の内容に入りやすいというわけですね。
それでは、0からの受験勉強法理科編、まず結論から申し上げましょう。
理科は、
興味のある分野から攻めろ!
というのが本日お伝えしたいことです。
おいおい、何言ってんだ?となっているかもしれないので、まずは理由から説明しますね。
まずはとっかかりを作りましょうということです。
学ぶ心を育てること
理科の勉強は正直大変です。
覚えることも多いし、計算もあるし、入試問題自体も難しめで毎年合格者平均点も低めです。まぁ、昨年の問題は少し簡単だったんですが。
ちなみに、平均点の推移はこんな感じ。全部100点満点です。
(h26)38.6→(h27)37.4→(h28)46.5→(h29)46.9→(h30)45.3→(h31)61.3
もしかしたら、0から受験勉強を始めるという子にとって、理科は敷居が高い科目かもしれません。人間そういうものは敬遠しがちで、なかなか手が出しにくいものなんですよね。
ですから、その敷居を乗り越える心の強さを持つためにも、まずは自分がとっかかりやすい単元、興味のある単元から攻めることにしましょうということです。
そこで成功体験を積めば、「お、できるかも」という気持ちが湧き出てきて、他の単元にも威風堂々と立ち向かうことができるようになります。
具体的な見つけ方
では、そんな「興味のある単元」をどうやって見つければよいでしょうか。
オススメの方法はこうです。
本屋に行って、なるべく簡単そうで見やすそうな理科の参考書を見つけて、ペラペラ眺めながら、自分が興味が持てそうな分野や単元を見つけましょう。ね、簡単でしょ。
例えばこんな本なんかオススメです。
これも眺めながら、「お、これは面白そう」みたいなところを見つけられるといいですよね。
「えー、そんなの何にもない」という方は、例えば、
- 暗記が得意なら「植物」「動物」単元
- ぼーっと空を眺めるのが好きなら「気象・天気」単元
- 浪漫を感じたいなら「天体」単元
- 音楽好きなら「光・音・力」単元
など、自身の特性に合わせて決めて臨むのもいいですね。
取り組み方
いざ、単元が決まったら勉強に取り掛かるわけですが、その時の注意点をお伝えしておきましょう。
注意点、それは「理科は暗記科目」と思わないことです。
たしかに、理科の問題を解くときに、語句の暗記は必須です。言葉を知らないと、そもそも意味を汲み取ることや考えることができませんからね。
でも、それがメインでは楽しくありませんし、それだけで解けるようになるものでもありません。どうせだったらもう少し理科の本質に迫ってもらいたいものです。
理科の本質。それは、「世界の理(ことわり)を知ること」です。
僕らがなぜ生きているのか。世界はなぜできたのか。その答えに一番近づける学問が、理科です。
だから、単なる語句集めではなくて、その集めた語句を使って、理科を学びながら「なぜ?」の答えをたくさん見つけてください。それこそが理科の醍醐味です。
- なぜ空は青いの?
- なぜ人はお腹が減るの?
- なぜ天気はコロコロ変わるの?
- なぜ地球には生命が誕生したの?
- なぜものは落ちるの?
- なぜ風は吹くの?
- なぜファーストフードのお店は赤が基調になっていることが多いの?
ね、色んなことが理科という学問を通して説明できるのです。面白いでしょう。
折角だから、入試には出ないかもしれないけれど、学びの中で出会えた雑学と一緒に覚えるのもありです。以前に月のお手紙に記した例をいくつか挙げておきましょう。
◆ものの落ちるスピードは一緒?
右手にはティッシュの紙一枚。 左手には厚くて重いハードカバーの本一冊。1メートルの高さから同時に落とすと、どちらが先に落ちるでしょう。答えは、当たり前に本です。しかし、そのティッシュを本の上に置いて落とすと…あら不思議。ぜひ試してみてください。ものの落ちるスピードは、軽くても重くても本来同じ。じゃあなんで落ちるスピードが違ってくるんだろう。空気抵抗?重力の違い?神様の悪戯?そういう答えを考える事から勉強が始まるわけですね。
◆動物って面白い!!
昔芸人のネタにもなっていましたが、動物にも不思議はいっぱい。いくつか挙げてみましょう。イカの足は全部「腕」。人間の首の骨とキリンの首の骨は同じ7つ。オオアリクイは一日に3万匹のアリを食う。動物園だと代わりにひき肉を与えているそう。パンダは肉も食う。ヘビは本当に目からウロコが落ちる。シロアリはアリではなくゴキブリの仲間。ピラニアは実は臆病。レンジでチンしても宇宙空間でも生きられる生物がいる。クマムシといいます。でも防御してないときはすごく簡単にやられちゃうらしい。犬も猫舌。はい。
◆雷ってどこに落ちてるの?
光の速さは約30万キロメートル毎秒。これは1秒間で地球を7周半する速さです。この速さで移動すると、太陽から地球は約8分。月からだと2秒です。速い。対して、音の速さは秒速340メートル。ダルビッシュの球の2倍以上です(わかりづらい)。でも、これを知っていれば、雷が光って何秒で音が聞こえたかによって、雷と自分にどれぐらいの距離があるかわかりますね。次回の雷が待ち遠しい!…くはないか。
◆チューリップには種があるの?
チューリップは種子植物。なので、普通に種が出来ます。ただ、私たちが植えるのはほとんど球根ですよね。それは種だと「色や形がわからないから」。かかる時間も違いますし、同じ花が咲く球根の方が扱いやすいわけですね。
◆速いもの選手権(秒速)
どこか引っかかる部分があれば、その単元から学ぶことを始めてみましょう。
さぁ、世界の謎を解き明かしにいくのです。
そうはいっても暗記大事
まぁ、そうはいっても暗記も大事ですから、その助けになるようなプリントをいくつか載せておきますね。自由に使ってください。参考になれば幸いです。
●植物の仲間わけ
●岩石と火山
●化学式
新しいものや使えそうなものがあれば、随時プリントショップ「第二の家書店」にも掲載していく予定です。
長々色々書いてきましたが、一番大事なことは、きっかけはなんであれ、君が踏み出すことです。
それは難しいことじゃない。
さぁ、0を1にして、君の世界を広げにいこう。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
「興味」という感情が入ったものは忘れにくいしね。ね、脳みそ君。
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